キムチョヨプのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
未知の菌類、「氾濫体」に汚染された地上から、地下に逃げてきた人類。
主人公のテリンは氾濫体から地上を奪還する派遣隊を志願する少女だが、幻聴を聞くようになり…
「自然との共生」を考えさせられる今の時代に一石を投じる小説。地球を支配しているように思える人類も、昨今のパンデミックや環境問題を経験してからは見え方が変わってきた気がする。この物語では人類と人類以外の共生とはどうあるべきなのか、どういうことなのか、暗い部分も光を当ててリアルに描かれている。
そんな興味深いテーマに加えて、人間同士の結びつき、他人を想う気持ちが大きな柱となっていてさらに面白い。登場人物たちのそれぞれの結末が気になりすぎて -
Posted by ブクログ
キム・チョヨプの長編。めちゃくちゃ面白かった。
氾濫体と呼ばれる未知の菌類から地上を取り戻さんとする派遣者たちの話。
前半はどうやって派遣者になるかで、後半は世界の秘密を紐解いていく感じ。間に主人公のテリンの秘密と彼女を育てたイゼフの視点が挟まっている。
個としての自分を捨てれば、死ぬことはない。
溶け合い混じり合い永遠になっていく。
けれど、それは本当に自分だと言えるだろうか。
そもそも自分とは一体なんなのだろう。
世界の認識の仕方は様々で一元的には決められない。
テリンの葛藤が非常にSF的で好き。イゼフとの関係は母娘関係にも似て濃い。
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Posted by ブクログ
大好きすぎる。優しくてあたたかくてドキドキワクワクして、、私は夏のドラえもん映画を観るのが好きだけれど、劇場で観ている時とおんなじ気持ちになった。未来だったり、別の星のお話だったりで現実離れしているのにそこにあるテーマが愛ややさしさだからすごくどの話も身近に感じて不思議な気分。それを一番感じたのが「スペクトラム」だった。ルイ、、、。
表題作の「わたしたちが光の速さで進めないなら」もすごく良くて、好きな言葉がたくさんあった。世界が広がるということは、同時に孤独が増える可能性もあるわけで、、数百年後にはほんとうにそういう悩みを抱えるだろうな。
韓国SF、すごい。キムチョヨプ全部読破しよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ダストフォール」という世界的災害以後の荒廃した世界を生き抜いているナオミと、その数十年後に文明が復活した社会で植物学者をしているアヨンの視点で描かれる物語。謎を調査するといく建付けの話ではあるが、メインは人々の心の交流を描いた話。
ナオミは姉のアマラと共にブリムビレッジと呼ばれる村にたどり着く。そこは人々が僅かな食料を巡って争い続けるの他の集落とは違い、人々が穏やかに、作物を育てながら生きていた。
一方、アヨンはモスバナという植物の異常増殖という件を調査することになる。そこで青い光の話を聞き、幼い頃に見たことがある事に気付く。それはヒスと呼ばれる変わり者の女性の庭でのことだった。
フリムビレ -
Posted by ブクログ
すごく心地良い小説でした。
こんなに静かで温かくて穏やかで、純文学チックなSFがあるんだなあ。
今まであまりSF作品に惹かれてこなかったけど、このテイストならこれからも積極的に読みたくなりそう。
「確かにそれって不思議だよな…」という、現実からそう遠くない事象を起点にSFの世界が膨らんでいったり、宇宙規模だろうと変わらないかけがえのないものが描かれていたりのおかげで、すっとはいってきた。
フェミニズムとかマイノリティに関わる要素を含んではいるけど、作品の世界観を超えて作者の声で主張するような、ノイズ的メッセージがなくて上品なのも好み。
あくまで自然に、作品の世界を楽しめた。
現実世界を通す