作品一覧

  • 完全に平等で、非常に差別的な――拡張のダンス史

    完全に平等で、非常に差別的な――拡張のダンス史

    小説・文芸

    -
    1巻3,740円 (税込)
    「よい」ダンスとは何か。その評価基準を決めるのは誰か。弁護士からダンサーに生業を転じた著者は、さまざまな実践を伴いながらこれらの答えを追求してきた。本書は自らの歩みを振り返りながら、バレエ、韓国民族舞踊、フリークショー、ニジンスキー、大阪の金滿里、韓日ほかの障害者ダンス・カンパニー、日本植民地下の韓国ダンサー崔承喜やパリに招かれた川上貞奴など、古今東西のダンサーとその受容を独自の視点で捉えなおし、美しく踊る身体のあり方をあらためて見いだすに至るまでの記録だ。生来の身体と向き合いながら個人史とダンス史を紐解く作業はやがて、見る人・見られる人双方の意識を、そして共同体の共通認識をも拡張する試みへとつながる。「わたしたちの身体には常に、具体的な他人が宿っている。その「力」は、どんな規範的議論や立派な理念よりも納得のいく、人間の平等に関する信念へとわたしを導いてくれる。」ウソン哲学賞大賞受賞。
  • はちどり 1994年、閉ざされることのない記憶の記録
    完結

    はちどり 1994年、閉ざされることのない記憶の記録

    小説・文芸

    -
    全1巻2,420円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界を席巻した韓国映画『はちどり』にまつわる書籍が待望の邦訳刊行! 「世界は不思議で美しい」 映画『はちどり』はどのようにして生まれ、なぜ世界中の人々の心を魅了したのか。 思春期のうつろう心、家族との葛藤、変わりゆく社会、ジェンダー…。 1994年の韓国から現在地までを紐づける、 微細に紡がれた記憶の記録集。 <ノーカット版の完全版シナリオ> 韓国語訳者の第一人者によって翻訳された、 映画未収録シーンを含んだ完全版シナリオを全文公開。 <映画から社会を見つめる4つの寄稿> 日本でも注目を浴びる韓国の作家・チェ・ウニョン、キム・ウォニョンなど、 豪華な執筆陣によって綴られた、映画を介して社会をみつめる珠玉の寄稿集。 —わたしたちの個性をありのまま認めてもらえていたならば、大人になってからの人生はどれほど変わっていただろうか。 チェ・ウニョン —肉体は死んでも声は生きている。思いもよらぬ事件で命を失った存在から、人生の豊かさを語る音声が流れる。 ナム・ダウン —社会全体が生存と地位の上昇をめぐって競い合う韓国社会において、その秩序に忠実に従おうとする人々には不安という情緒が根幹にある。 キム・ウォニョン —いまの時代の愛というものは、その相手がペットであれ、伴侶であれ、友達であれ、愛する相手より、愛の主体が“愛する”自分を愛するだけである。 チョン・ヒジン <絶え間なき作家同士の対談> 2日間にわたり、女性、ストーリー、創作について語り合った、キム・ボラ監督とアリソン・ベクダル。 対話を重ねるほどに共振する、その作家性。 <日本特別企画・キム・ボラ監督インタビュー> 映画の公開から4年の時を経たキム・ボラ監督に、いま・ここでの話を聞いた。 撮影時の貴重な秘話やスチール写真を交えて語られた、邦訳版オリジナルのロングインタビュー。 —— 目次 1.|作家のことば 2.|シナリオ 3.|あの頃のウニたちへ/チェ・ ウニョン 4.|ヨンジ、わたしたちが失ってしまった顔/ナム・ダウン 5.|崩壊する夢のなかで誰かと出会い、別れるということ/キム・ウォニョン 6.|いま、ここの前日譚『はちどり』/チョン・ヒジン 7.|女性、ストーリー、創作について/キム・ボラ+アリソン・ベクダル 8.|特別インタビュー『はちどり』から4年の時を経て 9.|感謝のことば 10.|日本版に寄せて
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻2,970円 (税込)
    世界が注目するSF作家と,俳優にして弁護士の作家.ともに障害当事者でもある二人が,私たちの身体性とテクノロジーについて縦横に語る.完全さに到達するための治療でなく,不完全さを抱えたままで,よりよく生きていくための技術とは? 韓国発・新しい社会と環境をデザインするための刺激的な対話.韓国出版文化賞受賞作.

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  • だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない

    だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない

    ビジネス・実用

    4.7
    1巻1,782円 (税込)
    すべての生には価値があり、美しい。 韓国のベストセラー日本上陸! 2018年「今年の人権書」受賞 ソウル大卒の弁護士、俳優、 そして骨形成不全症のため車いすユーザーの著者が、 障害者や人とちがった容姿や性的指向の人々など 「失格の烙印」を押されがちな人生には、 価値があって美しいことを、理性的に論理的に弁論します。 「すべての人に尊厳がある」といわれても、それは現代社会では あまりに当たり前のことで、深く考えることはないかと思います。 しかし、著者は、「すべての人に尊厳があるとしたらその根拠はなにか?」 を深く思索し、古今東西の事例や書物からひも解きます。 読み終わったときには、人生観がガラリと変わるはずです。 「ロングフルライフ(不当な生)訴訟」「合理的配慮」 「ジョゼと虎と魚たち」「コーダ」 「ディボティー(障害のある身体への欲望)」「三島由紀夫」… さまざまなキーワードから現代を俯瞰する、画期的な人文書の誕生です。 === 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。 紙の書籍、電子書籍(リフロー型)のほかに、オーディオブック版も同時発売となります。 必要とされる方にはテキストデータを提供します。本書巻末からお申し込みください。 本書は、社会福祉法人日本点字図書館のご協力で、以下の版もご用意します。 ・点字版 ・音声DAISY版 ・テキストDAISY版 点字版・音声DAISY版・テキストDAISY版のご利用につきましては、日本点字図書館にお問い合わせください。 ===

ユーザーレビュー

  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キムチョヨプさんの作品が好きで前から気になってはいたもののSF小説ではなかったので読むのを躊躇っていました。

    耳が聞こえ難い事は何かの情報で読んだ記憶があり知っていましたが、具体的に音楽のEQで例えてくれたので深く理解する事が出来ました。とはいえbass音が突いて聴こえるのは確かにチョヨプさんの仰る通り気持ち良いでしょうが、日によってはキツイなぁと感じました。

    この作品を読んで、あぁ!だからこういう内容になったのか‼️と色々なお話と繋がってもう一度チョヨプさんのSFを読み返したい気持ちになりました。

    0
    2026年08月23日
  • だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない

    Posted by ブクログ

    いつかのkbookラジオで、著者キム・ウォニョンさんが紹介されていて、それ以来ずっと読みたいと思っていた本書。訳は、五十嵐真希さん。

    どんな障害を持っている人も、マイノリティの人も、すべての人が等しく尊重されなければならない。ほとんどの人が、この言葉の意味理解できるだろう。
    しかし実際、それを実現するために、社会として、社会の一人の構成員としてどうあるべきなのか。
    それを徹底的に、あらゆる方向から理論立てをしたのが本書である。全ての人に向けて、全ての人が尊重されるべきであるということを証明するための弁論だ。

    著者の経験や、読んだ本、見た映画など色々な場面で接したエピソードを交えながら、人が尊重させるということがどういうことなのか、なぜ尊重されるべきなのかを理論立てていく。

    私は体に不自由はなく、病気も持っていない。
    だから、どんな場所も歩いていけるし、階段も登れるし、電車やバスにもなんの不自由もなく乗ることができる。
    自分の収入に見合っている場所であれば、どこでだってご飯を食べることができるし、本もどこだって読める。映画だって、字幕であろうと、吹き替えだろうと自分で好きな方を選んでみることができる。

    しかし、それらがままならない人たちがいることを、ないものとして、社会は動いている部分が多くあるのではないだろうか、ということを改めて考える。

    私がそういったことを考えるようになったのは、この本を読んでからが初めてというわけではなく、子どもが小さい頃に色々なことに気がついた。
    子どもが赤ん坊の頃は、大きなベビーカーを使っていたので、一人でそのベビーカーで移動するときは、必ず利用する駅にエレベーターがあるかを確認する必要があったし、混んだ電車は乗るのが憚られた。外出先で授乳させることができる場所を探すのはかなり苦労した覚えがある。
    子どもが少し大きくなって、商業施設などのトイレを一人で使わせた時、トイレを流す時のボタンやレバーがどこにあるか子ども一人ではわからず、鍵を開けさせて私が中に入る必要があったりすることもあった。

    しかし、自分自身が車椅子の生活をしていたり、目が見えない、耳が聞こえない、などの障害がある人たちにとって、社会で生活するのは私なんぞが想像する以上に、相当な苦労があるはずだ。
    では、車椅子でも不自由なく移動ができるよう、道路や駅、公共施設を整備するように訴えることは、わがままだろうか。
    移動に時間がかかる人が、トイレに行きたいと思った時近くにトイレがすぐに見つけられるように、公衆トイレを増やすように要求することはわがままなのだろうか。
    段差をなくすように要求することは?
    すべての映画に字幕や、音声ガイドをつけてもらうよう要求することは?

    筆者は、権利発明について述べている。「移動権」や「排尿権」が「発明された」権利であると。
    障害者の公共交通利用は、国家が保障すべき具体的責務であり、障害者にはこれを要求する資格があると。
    これらは、黙っていてもらえた権利ではなく、当事者が身を挺して訴えたことで、権利として「発明」され、保障されるべく闘った末に勝ち取った権利である。
    著者は、「障がい者の人生は、福祉サービスが十分でないから自由と平等が侵害されているのではなく、長い間蓄積された画一的な慣行と構造によって(それらが)侵害されている。個人が持つ具体的な人生初の物語…個性を、…簡単に無視してはならず、もし受けられない場合は、なぜそうなのか合理的な根拠を示さなければならない」と述べており、韓国ではすでにこの論理に沿った判決が出されているという。
    また、それを強調するように著者は、「誰かに依存しなければならない状況は、そうとは認められにくい」と述べている。

    時々、思い出す事件がある。
    コラムニストであり、車椅子で生活をしている伊是名夏子さんが、子どもたちと介助者の方たちと旅行に出かけた際、乗車駅で行き先を告げたら、その目的の駅には階段しかなく無人駅なので乗車してもらうことはできない、と事実上の乗車拒否をされ、1時間以上も駅員と押し問答をすることになったという。結果的に、途中で駅員らが待ち受け、目的の駅でも車椅子を運んだという。
    それを伊是名さんがブログに書いたところ、「事前に連絡をしないのが悪い」「駅員に感謝しろ」などといった批判をする書き込みが次々にされたのだ。
    そういった声は、同じく車椅子を使っている人や、障害を持つ人からも上がったという。「自分たちは段取りよくやっているのに、あなたはわがまま」など。

    伊是名さんは、そもそも無人駅でしかもエレベーターもないということは、誰かの助けを借りなければ、階段しかない駅を利用できない人がいる、ということを想定していないということである、そして、「わがままだ」「感謝しろ」という声に対しては、「わきまえる障がい者」になろうとは思わないと主張していた。

    伊是名さんのこの主張を理論づけているのが、この本である。
    障害のある人たちは、自分たちがこの社会に適用できていると振る舞う必要はない。
    移動する権利は、どんな人にも保障すべきものであり、それが実現できない時には、できない側が合理的理由を示す必要があるのだ。移動権を行使できない側に、それを実現するために人に頭を下げなければいけないのは、権利が保障されているとは言えないのだ。

    著者が強調するのは、すべての人が固有の物語と観点をもつ存在であり、自分の物語を主体的に紡ぐ存在であるということだ。法は、障害者たちの権利を保護するとしながらも、彼らをその「必要性」に閉じ込め、個々人による著者資格を尊重しないという過ちを犯している、と。
    そして最後に、すべての人に対する心からの尊重が、法律となり憲法となって共同体の最高規範となると。そのような規範の中では、人間の尊厳性がすべての理念の中しになる。尊厳のサイクルが始まり、サイクルを繰り返すうちに、尊厳はさらに具体化し、より重要な価値となる。「誰も私たちに失格の烙印を押すことはできない」のである。

    一度読んだだけでは理解しきれなかったが、モヤモヤしていたことを著者が言語化してくれ、はっきりとどんな人でも美しい存在であると結論づけていることに、勇気づけられた。
    そして、今の世界はまるで逆方向に向かっているし、日本の人権意識の低さには辟易とさせられる場面も多くあるが、私自身への自戒を込めて、この本で学んだことをさらに自分の言葉にしていけるよう学びたい。

    韓国ではこの本がベストセラーとなったらしい。
    日本でも本書のような人権についてとことん考えさせられる本が、たくさん出版され読まれるといいなと思う。

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    2025年03月02日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    衝撃を受けました。
    どれだけ自分視点で物事を見ているのか気付かされました。
    そして、出逢えて本当に良かったと思わせてくれる一冊でした。

    障害は欠如なのか?はたまたアイデンティティなのか?

    「欠如」という言葉に抵抗をおぼえる人は多いと思うが、障がいを矯正や治療で治すという考え方自体、「欠如」だと捉えている事に他ならないのではないか。

    非障がい者は障害を根絶する事又は目立たなくする事に重きを置くが、当事者は本当にそれを必要としているのか。

    現在の技術で障害者の不自由を一切取り除く事は不可能である。それを理解した上で、多方向からのアプローチが必要なのだと思う。

    本書で取り上げられた事例の多くは、障害自体に問題があるのではなく、非障がい者の偏見や決めつけが新たな障害を生んでいるという事、当事者の声が届いていないという事が大きな問題であると感じた。

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    2024年10月24日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    障害当事者の2人が語る話はとても読み応えのあるもので、今まで気付いていなかった様々なことに気付かせてくれた。「完全」って何だろう、「欠如」って何だろう、どの目線で考えればいいんだろう。まあ、深いとても深い作品だった。

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    2023年08月14日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    障害に対する社会的スティグマのせいで、わたしたちは「充分に障害者になる」ことをためらった。

    健常者が、作り出した「こうだろう」という枠にハマりたくないという抗い。ありのままの自分として「障害者になる」ことをしたいのに、できない。

    わたしたち健常者は、知らずに障害者の「ありのままで、在りたい」という真っ当な望みを阻害しているのか。

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    2023年02月18日

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