ユゴーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人は性善なのか性悪なのか、罪人は更生しうるのかしえないのか、など人間の本質を問う議論は古くからある。
きっとその答えは「どちらもありえる。」というきわめて凡庸なつまらないものなのだろうと思う。それはそれぞれ事情も環境も異なるからだ。クソつまらない。けどきっと社会なんてそんなものだ。そして社会は不条理でもある。レ・ミゼラブルはそれらを煮詰めたような話だ。
第1巻は前科者のジャン・バルジャンが司祭との出会いで立ち直り、産業を興して社会貢献するまでに更生するが、正義感あふれるジャベール警部に過去を明かされてしまうまでが描かれる。
きわめて強い正義感と潔癖症は、裏を返せば不寛容であり赦しを与えな -
Posted by ブクログ
ネタバレ感動に満ち溢れていた。本当の善人がここにいた。その人はとても悲しく、貧しく、時には卑しく、輝かしい程の聖なる光で包まれていた。
この本は自分にとって聖書のような本。キリスト教ではないから難しい言葉も多かったが、伝えたいことはしっかり理解する事はできたと思う。
今の心の感動を言葉に表すことは難しい。5巻を通して、ハラハラドキドキもしつつ、ココロがここまで清らかになれるものなのかと感動し、とてもズルく生きる人々を軽蔑しながら、どこか尊敬していた。
ここに登場する人々は、生きていた。生きながら無為に生きる事は誰1人しなかった。どのような境遇でも、自分の信念を持っていた。1人1人の人物を忘れる事な -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白すぎる。1巻からこの重厚感。当時のフランスの価値観や様子がよく伝わる。
心が清らかである事が、どれだけ無惨な事かを実感する。いや、なろうとする過程が悲惨なのか。心が綺麗な事は、一種の貧しさなのか。正直者は賞賛されるが、醜さには勝てないように感じた。
ジャンバルジャンは、良い司祭との出会いで人生を変えた。その過程を読むととても心が痛くなる。それは辛い境遇からくる辛さではなく、自分の邪な心に訴えかけられるような、その心を思わず否定したくなってしまう。常に正しくある事、必要以上に持たない事。どれだけ今の自分が浅ましい人間なのだろうと実感させられた。
このお話は5巻まである。ゆっくり読んでい -
Posted by ブクログ
フランス文学者の鹿島茂先生が述べますように、この作品は序盤は本当に読んでいて苦しい展開です。
ユゴーは話の本筋になかなか入ってくれないのです。これは『レ・ミゼラブル』でもそうでした。
ですが、この苦しい展開を超えると怒涛のごとく物語が進んでいきます。
中盤以降はもう止まりません。『レ・ミゼラブル』もものすごく面白い作品でしたがこの作品も負けていません。
強烈な個性を持つキャラクターたちとノートルダム大聖堂を中心にして動いていくストーリー。
特に終盤のノートルダム大聖堂での戦いはまるでハリウッド映画そのもの。縦横無尽にカメラが動く迫力あるシーンを見ているかのようです。
この作品はあま -
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漫画から読み始めたこの物語ですが、最初の数ページを読んだだけで涙が溢れました。
登場人物であるミリエル司教の慈悲深さ、まっすぐに人を信じる心、暖かい強さがすごく心に響きました。
漫画を読み始めて、こんなに数ページで涙を流すことなど、今まであっただろうかと思うくらいに印象深いものでした。
ジャン・バルジャンの心の葛藤と成長がわかりやすく描かれていました。
ジャン・バルジャンを執念深く追い回す刑事であるジャベールの存在。
ジャベールの最後の言葉である"人を愛することこそが真実なのだと"と言い川に身を投げてしまいますが、これもまたこのジャベールの可哀想だが死ぬ前に聖人になれたの -
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ネタバレ【ジャン・バルジャンが聖人に生まれ変わっていく長い旅の始まり】
物語全体を通して、ジャン・バルジャンが聖人に近づいていく課程が描かれています。1巻では、以下の内容が綴られています。
・物語全体を通してバルジャンの目標となるミリエル司教のエピソード
・憎しみを持ったバルジャンが「正直者」として生まれ変わる
・「正体を明かすべきか否か」正直さとは何か問われる大きな試練
【理想人としてのミリエル司教】
冒頭のミリエル司教のエピソードが秀逸でした。ミリエル司教はこの物語で最大の聖人であり、理想的な人物として描かれています。物語全体を通して、ジャン・バルジャンは多くの苦しみ、葛藤を味わい、成長し -
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ネタバレ悲惨な結末を迎えた革命、多くの仲間の死。しかし、愛するコゼットをなんとしても守り抜くためにも、マリユスだけは救い出さねばならない...再びバルジャンのスリリングな逃避行が読み応え十分でした。
ジャベールの方はというと、悪人は変わることができないという考え(信念)が揺らぎ、自分が信じていた者が根底から崩れていくことに絶望します。これは、ジャン・バルジャンがミリエル司教に赦され、ひどく苦しんだ時と状況が似ています。バルジャンは苦しみ、再度悪事を働くなどしたあげくに乗り越えましたが、ジャベールは耐えきれず、死を選びます。人は変わることができるが、それには大変な苦しみを伴うというのが、この物語のメッ