【感想・ネタバレ】ノートル=ダム・ド・パリ 上のレビュー

あらすじ

フランス・ロマン主義を代表する作家ユゴー(1802-85)が,1482年のパリを舞台に中世の社会と民衆の風俗を生き生きと描く.醜い鐘番のカジモド,美しい踊り子エスメラルダ,陰鬱な司教補佐クロード・フロロ.〈宿命〉によって結ばれた登場人物たちが,運命にもてあそばれ,愛や情熱や嫉妬といった感情のドラマを繰りひろげる.(全2冊)

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Posted by ブクログ

フランス文学者の鹿島茂先生が述べますように、この作品は序盤は本当に読んでいて苦しい展開です。

ユゴーは話の本筋になかなか入ってくれないのです。これは『レ・ミゼラブル』でもそうでした。

ですが、この苦しい展開を超えると怒涛のごとく物語が進んでいきます。

中盤以降はもう止まりません。『レ・ミゼラブル』もものすごく面白い作品でしたがこの作品も負けていません。

強烈な個性を持つキャラクターたちとノートルダム大聖堂を中心にして動いていくストーリー。

特に終盤のノートルダム大聖堂での戦いはまるでハリウッド映画そのもの。縦横無尽にカメラが動く迫力あるシーンを見ているかのようです。

この作品はあまりに濃いです。そしてあまりに悲劇的です。

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2024年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノートルダムの鐘で知られる原作。
アニメとは話が異なるらしい。
今まで、読んだことも映画やアニメで見たこともないので、完全に初めて。

読みやすい。

ヴィクトル・ユーゴーは、『レ・ミゼラブル』の小説を読んだり映画で観たことがあるだけで、本書は2作目。

どちらも余談が長いが、建築と印刷の解説はしつこく同じことが繰り返して言っているけど、なかなか面白かった。

昔は建築で主張を残したが、今は印刷になった!…というようなことを長々とあれやこれやと書いている。

カジモドの鞭打ち刑は悲惨。

海外ドラマの『アウトランダー』でジェイミーが鞭打ちされるシーンを思い出した。
このドラマの鞭打ちは、かなり現実に近かったのでは?と。
肉が深く切れ、血が飛び散る。

この小説では、薬を塗られて落ち着いたと書かれているが、本来なら落ち着くはずがない。大怪我である。一生消えない深い傷跡が残るはずだ。

野蛮だったカジモドとジプシーのエスメラルダが出会うシーン。初めて流した涙。
カジモドは変わっていくのか?

下巻が楽しみだ。

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2019年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ユゴーらしく、比喩や時代背景の説明が多くなかなか物語が進まなかったが後半に来てコロコロと物語が動きだし興味を引き付けられる。

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2017年03月26日

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ああ無情(レミゼラブル)は面白かったからノートルダムもディズニーでアニメ化されてるし面白いんじゃないかなって思ってたんですが。

なんと1章まるまるパリの建物や情景を描くのに使っていて驚きました。印刷技術の発達についても。
下巻を読み始めてから思いますが、様々な有名建築を描いてくれることで(知ってるのがノートルダムぐらいだった)ノートルダムの時代のパリを想像しつつ話を読み進められますね。あくまで私の想像は京都で、ノートルダム=京都タワー的な感じですが。

あと、今までは石に刻むことが1番情報を残していたが、印刷出来るようになってからもっと手軽に残るようになった。そして色々な表現が自由になり新たな芸術が生れ建築文化は廃れた。建築は社会を代表する芸術じゃなくなった。(建築に紐付けられていた宗教絵や彫刻等の表現が、建築物に合わせた形式に縛られなくなった)
っていうあたりを延々と語る章は脱帽。そうか、そういう時代のパリか。という面白さがあります。


肝心のエスメラルダやカジモドのストーリーはまだまだ序盤。恋が始まって色々炎上してきているところで下巻につづく。

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2016年12月10日

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ディテールすぎる部分は真剣に読むと辛くなるなと思ったので、濃淡をつけながら読むと意外と楽しく読めた。(ユゴー自身、だらだら書いちゃったけどつまり…とサマリーをつけてくれていたのが可愛らしかったw)エスメラルダがグランゴワールを助けるシーンはワンピースばりのドキドキ・臨場感を感じめちゃくちゃ惹き込まれて、そこがあったから上巻は頑張れた。改築に対するお気持ち表明は、いつの時代も同じ議論がされるものだとクスッとしてしまった。

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2023年01月07日

Posted by ブクログ

ノートルダム聖堂が火事になった時に、『ノートルダムのせむし男』というタイトルで、子供時代に読んだ記憶があり、原作を読み直したいと思っていました。

『レ・ミゼラブル』もそうなんですが、ユゴーは知識豊富で物語の合間に、地理的説明や歴史やはては建築学、印刷機の発明など、薀蓄を滔々と述べる部分が、読み進むのにしんどいです。19世紀文学の特徴ですね。

その19世紀から300年さかのぼった、つまり、15世紀のパリを鳥瞰にしたり、ノートル=ダムの建築学的説明や、当時のパリ市政・人事関係や、また一般民衆の風俗や暮らしの仕組みなど、微に入り細を穿つ記述でありまして、なおややこしく感じるのです。

そんな合間に「美女と野獣」「富めるものと、どん底の生活者」というような対比を牧歌的に、面白く、もの哀しく流れるように語ってあるのです。

登場人物は「カジモド」という(身体に障害があって)姿異様なノートルダムの鐘つき男と、美しい「エスメラルダ」というジプシーの乙女に、捨て子だった「カジモド」を拾って育てた司祭補「クロード・フロロ」がからまり、狂言回しに詩人の「ピエール・グランゴワール」が居て、というのが(上)です。

こういう読み物は、今後​読まれるのかしらんと思いながら読みました。

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2022年02月25日

Posted by ブクログ

子供の頃からホラー映画の傑作の一つと認識していたが、NHKの「100分で名著」を観て、人間の業や欲望の醜さを、まざまざと見せてくる人間模様が面白そうと思い読み始めた。
ところが、カジモトやエスメラルダやフロロの話がなかなか始まらない(汗)。
観光ガイドのようなノートルダム寺院とパリの景観の説明が長すぎるのが辛かった。
ユゴーの歴史的価値の有る建築物への強い想いは十二分に伝わって来たけどね。

私のような者には、建築が印刷に駆逐されると言う論理も、いまいち理解出来なかった。なんで??

ドロドロの醜い人間模様が本格的に語られる下巻に期待したい。

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2021年02月21日

Posted by ブクログ

映画、劇団四季のストーリーが好き過ぎて原作に手をつけたのですが…
難しい、本当に難しい。
全然関係無い話が多過ぎる、それが逆にいいのだろうけど僕には難しかった笑

100ページくらいして、ようやくエスメラルダが出てくるので、そこまでは我慢。
にしても原作ここまで内容が違うとは。
映画と違いを確かめられながらなんとか読み進められました。

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2020年06月16日

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建築が思想を語った時代から、グーテンベルク以降の印刷術が建築学を席巻したというこらしい。
ストーリー展開の合間にユゴーの哲学、思想がちりばめられている。

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2018年05月09日

Posted by ブクログ

たまたま書店で見つけて購入。レ・ミゼラブルは既読だが、それに比べると、まだ荒い印象を受ける。

とりあえず総合的な感想は、下巻を読み終わってからにします。

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2016年12月11日

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