塔山郁のレビュー一覧
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シリーズ5作目。
相変わらず薬剤師の毒島さんは、言葉少なに淡々と事件を解決する。
しかも自分中心じゃなくて知らぬ間に解決へと導いて行く。
第一話 毒消し山荘の奇妙な事件
第二話 うつの双つの顔
第三話 カンナビス・クライシス
①デジタル・デトックスの宿泊施設があるというので伊豆山中にやってきた毒島さんたち。
アロマテラピーやヨガを組み合わせたリラクゼーション体験やハイキングなどできるというが、既にあやしい予感。
健康的で美味しい空気を吸って解放するというのは良いのかも…と飛びつきたくなるプランだが。
何ちゃらオイルだの種子だのと言われても…⁇という感じだが。
②爽太の上司の馬場さんがど -
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『薬剤師・毒島花織』シリーズ5作目。薬剤師の花織の活躍をホテルマンの水尾爽太の視点から描く。本作もこれまで同様、連作短篇集で3話からなる。
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連作短編集の設えではあるけれど最終話に向けたひとつの物語として構成されていることから、長編ミステリーの定型を踏んできちんと描かれていたと思いました。また、シリーズの特徴通りハードさには欠けるものの、これまででいちばんおもしろかったとも思います。
大麻から抽出するガンナビノイド系の薬物にポイントを置き、わかりやすい説明を盛り込めていたのはよかった。
また、現代人の発症率が高くなっている鬱や双極性障害についても興味深 -
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薬剤師毒島さんシリーズ4作目。今回は記憶喪失の女性の素性·マルチ商法絡みのサプリメントに嵌まった母を心配するフロントの落合さん·急に現れた馬場さんの婚約者!の謎を解いていく。コロナ禍も落ち着き、爽太もようやく毒島さんと直接会って一緒に謎に挑むのだが、今回は毒島さんの元同僚で色々お世話になったらしい宇月という男性が登場。謎が漢方やサプリメント関係なのでそちら方面に造詣が深い宇月が主体となって色々動くので、話自体は面白いけど毒島さんが宇月の推理の補強の立場というか少し後ろに下がった感があって残念。一話目は頑張っているけど二話目以降爽太も活躍が少なくて残念。しかし東洋医学の説明がかなり多いけどあれ皆
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薬のことを話しだすと止まらない、仕事熱心で薬オタクな毒島花織(ぶすじま かおり)。
彼女に心を寄せるホテルマンの水尾爽太(みずお そうた)は、毒島さんと話がしたくて薬の事を調べたり質問したりするようになった。
しかし、爽太くん自身も薬に興味が湧いてきたように思える。
読み進むうちに、毒島さんに気に入られる為ではなくても、自分が薬を飲む時には大いに興味を持って薬剤師さんの話を聞かなくてはいけないということが分かってきた。
薬の名前はなかなか覚えられないが、「作動薬」と「拮抗薬」など今まで知らなかったことが分かって面白い。
第四話の「毒をもって毒を制す」は見事だった。
見事だったよ、爽太くん!
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三話からなる短編構成なのはこれまでどおりですね。以前の作品ではそれぞれ独立した短編が最後でつながっている部分もみえて面白かったのですが、本作では宇月さんがそのつなぎ役、といったところでしょうか。
二話目のマルチ商法的なストーリーでは、宇月の本物の知識の前でマルチまがいの商売を企んでいる相手が徹底的にやり込められているいて、その反論内容も理論に裏打ちされたものではないのがなんだか滑稽。でも、そんなトークであっても体調不良に苦しんでいる人はかんたんに手を出してしまう、という見本でしょうか。天然とか耳障りのいい言葉に無意識・無条件に反応してしまうことは結構ありそうで、気を付けなければ、と思います。 -
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ネタバレ夏だしなんとなく怖い話が読みたくてタイトルで選びました。タイトルと表紙はラノベっぽさがありますが、内容は真面目な警察小説でした。
主人公は後遺症で幽霊がハッキリ見えるようになった、女性警官です。幽霊が見えると言っても一発で犯人がわかるわけでもなく…殺された方に犯人を聞いても教えて貰えなかったり、嘘つかれたり。万能では無いところがなんでもありにならずにいい塩梅でした。
4つの事件がありましたが『ダークサイドソウル』と『ナイトストーカー』が特に背筋がゾクゾクするほど怖かったです。やっぱり生きている人間が1番怖いです。
結末が切ない気持ちになるお話もあれば、ゾクゾクした気持ちになるものもあり、 -
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捜査一課の刑事・橘川七海は、初めての女性捜査一課長になるや...と言われたほどの優秀な刑事であった。
しかし、ある事件による負傷が元で、休職することに。そして、長い昏睡の後、霊の姿が視え、声が聴こえる体質に。
いろいろ悩んだ末、死者と対話出来る刑事として、上司了解のもと、新たな部署で活動を開始する。
・ラブ・アブダクション
・ダークサイドソウル
・イノセントボイス
・ナイトストーカー の4篇。
『イノセントボイス』の中で、たとえ自分は死んでも、幼い妹(2才)だけは救いたい...まだ幼い兄(4才)のその気持ちに涙しました。
続編を希望します。