あらすじ
累計12万部突破の人気シリーズ最新刊!
薬剤師の毒島さんに憧れる爽太の前に、彼女の恩人だという男性・宇月が現れた。薬のプロである毒島(ぶすじま)さんと漢方医学のプロである宇月は、その知識でトラブルを鮮やかに解決していく。記憶喪失の女性が高価な薬を捨てたのはなぜ?悪質なマルチ商法をどう止める?二人の親密さに焦る爽太。そんななか、職場の先輩・馬場さんが、有毒植物ばかりを育てる怪しい女性と婚約すると言い出し......。
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薬剤師・毒島花織(ぶすじま かおり)と、彼女に想いを寄せるホテルマン・水尾爽太(みずお そうた)のシリーズ第4弾。
毒島さんが昔世話になった、という薬剤師の男性・宇月啓介(うづき けいすけ)の登場に、爽太の心は揺れる。
この宇月の、最初の印象と最後まで読んで後の印象の違いは驚くべきものがある。
馬場さんが変わっちゃうんじゃないかと寂しくなったけれど・・・まあ、良かった(笑)
『第一話 私は誰、ここはどこ?』
認知症老人に振り回される爽太と原木くるみ、そこにやはり老人あるあるの事件も絡ませたのがさすが!意外な解決編。
『サプリメントと漢方薬』
病院での更年期障害治療を勝手にやめて、次々と怪しい健康食品やサプリにハマる母親に悩む、同僚の落合さんだが、頑固な人が家族の言うことを聞かないというのも本当にリアル。
勧誘の女性と宇月との舌戦がエキサイティング!
『秘密の花園』
毒草の生い茂る豪邸に暮らす女性。
彼女を深い罪の意識と孤独から解放することはできるのか。
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シリーズ4冊目です。
漢方の話が勉強になりました。
西洋医学は病気を治して、漢方医学は病人を治す。
医学の歴史から現在に至るまで、順序よく噛み砕いてストーリーに組み込まれており、とても分かりやすかったです。
何より、読みやすく、ことわざなどが多々使われており語彙の勉強にもなります。
使う場面があるか分かりませんが、「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」って言葉好きになりました笑。
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今日も爽太のホテルでは奇怪な行動を取る人がいる。そして毒島さんの力を借りたくなるような案件も。
漢方に強い毒島さんの先輩登場!二人の親密な雰囲気が気になる爽太。同僚の馬場さんと言えば、コロナ騒ぎの一件の後、一人暮らしを心配に思うようになったらしく、まさかの婚約パーティ?!
さて、毒島さんはどこまで爽太が本気で薬について知りたい一般人だと思っているのだろう?
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新たに登場した宇月に対して爽太と同じく、毒島さんとの間を邪魔する存在じゃないかと身構えて読み進めてみたが彼も非常に魅力的な人物だった。
会話形式でわかりやすいのは本作も変わらず、読みやすくてテンポよく一気に読んでしまった。
なんだろう?と疑問に感じた部分が最後にはスッキリと解消するのもシリーズ通して変わら無いのも良い。
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新キャラの薬剤師さん、毒島さんとどんな関係なのかと気になりつつも、その知識量がすごくて。
漢方薬とか生薬とか、ややこしいのにすらすら出てくるのは尊敬です。
これだけ語られたら少し面倒くさい感じもあるかもしれませんが、いわゆる「薬バカ」?嫌いじゃないです。
記憶喪失の女性客の話は、考えさせられるものがありました。
当事者も家族も、すごく難しい問題。
抱えるものが多ければ多いほど、関わり方、向き合い方が難しいですね。
サプリのマルチ商法。
客観的に見ればおかしいなと思えることも、メンタルが弱ってるときとか、信用してる相手だったりとか、すっと心に入られてしまうんでしょうね。
効果がないだけならまだしも、逆に健康被害を被るなんて。
そして毒のある植物を育てる女性。
明らかに怪しいと序盤から思いましたが、まさかそんな過去が隠されていたなんて。
目に見えるものだけでは、人の思いは読み取れませんね。
わずかな事象から、いろんなことを見つけられる毒島さんは本当にすごいです。
章の終わりに次へとつながる予告みたいなのがあって、気になって止まりませんでした。
このシリーズおもしろすぎる。
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第一話 私は誰、ここはどこ?
第二話 サプリメントと漢方薬
第三話 秘密の花園
薬剤師が確かな知識をもとに一つ一つの問題を解決していく物語。シリーズものみたいですがその中で初めて読む一冊。以前の作品では宇月さんというもう1人の薬剤師は出ていなかったのかな?今回この人が主にメインで登場していた感じ。
第二話の中でその宇月さんが詳細に知識を披露していたので印象に残ったものをメモ↓
薬機法は医薬品だけではなく、医薬部外品や化粧品なども規制している。
サプリメントや健康食品は規制はない。
健康食品とは
健康の保持増進に資する食品全般
サプリメントとは
特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品
健康食品は食品衛生法の範囲内なら誰でも製造、販売ができる。ただし医薬品のように効能や効果の表示をすることはできない。
トクホは
明確な効果が期待できる
機能性表示食品は
実際に効くか効かないかは飲んでみないとわからない
広告宣伝の規制で明らか。
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毒島さんシリーズです。
今回は宇月さんという漢方やサプリにも詳しい薬剤師さん登場。
毒島さんとの仲をハラハラ見てましたが、彼もなかなかにヘビーな過去をお持ちで、、
漢方やサプリの知識も得られて勉強になりました。
エピソードとしては、認知症の方がホテルに泊まりに来たり、馬場さんが婚約したり!となかなか波瀾万丈です
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薬剤師毒島花織の名推理シリーズ第四弾。認知症の美山さんが窃盗症がありボストンバッグをとってしまった。大事な薬を飲む事ができ、詐欺にも合わず、うちに帰ることもできよかった。インチキ商法に引っかかってる落合さんの母親を救えてよかった。馬場さんに美人の婚約者麻由美さんが登場。ずっと罪悪感を抱え1人で閉じこもっていたのだが、糖尿病の作用を伝え、あなたのせいじゃないと伝えることができた。馬場さんとは婚約破棄になったが。恋人にタリウムを飲まされ麻痺が残ったと言う宇月さんの過去もわかった。勉強になった。
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別シリーズの方を先に読んだので、漢方に詳しい宇月がこちらに登場してるのが先だったのは知りませんでした。
今回も薬の知識を活かした見事な推理でした。
特にお気に入りは「サプリメントと漢方薬」
飲み合わせによってはサプリメントも漢方薬も過剰摂取になるとは。サプリメントだから大丈夫なんて過信してはいけないんだと勉強になりました。
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シリーズをひとつ飛ばして読んでしまったようだが、短編ミステリーなので不都合はない。
今回は、サプリメントや健康食品に関することが多く、これも身近な問題なので、興味をもって読めた。
毒島さんの知り合いの薬剤師さんも現れたりして、なかなかおもしろかった。
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サプリメントや健康食品ついつい買っちゃってます。宣伝文句に惑わされないようにしないと。「病は気から」私も勘違いしていました、恥ずかしい。西洋医学と漢方、中医学の違いがわかりやすかった。宇月さん、薬やサプリメントに詳しくなるのも納得、また登場してくれないかな。毒島さんも爽太に気持ちが向いてきたのかな?次が楽しみ。
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薬剤師・毒島さんが活躍するシリーズ。
今回は、彼女の恩人という謎のイケメン・宇月が活躍する内容。
・私は誰、ここはどこ?
・サプリメントと漢方薬
・秘密の花園
記憶喪失の女性が、なぜ高価な薬を捨てたのか?
悪質なマルチ商法を、どう止めるのか?
有毒植物ばかり育てる女性と、ホテルスタッフとの婚約騒動など。
次回作にも期待です。
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薬剤師毒島さんシリーズ4作目。今回は記憶喪失の女性の素性·マルチ商法絡みのサプリメントに嵌まった母を心配するフロントの落合さん·急に現れた馬場さんの婚約者!の謎を解いていく。コロナ禍も落ち着き、爽太もようやく毒島さんと直接会って一緒に謎に挑むのだが、今回は毒島さんの元同僚で色々お世話になったらしい宇月という男性が登場。謎が漢方やサプリメント関係なのでそちら方面に造詣が深い宇月が主体となって色々動くので、話自体は面白いけど毒島さんが宇月の推理の補強の立場というか少し後ろに下がった感があって残念。一話目は頑張っているけど二話目以降爽太も活躍が少なくて残念。しかし東洋医学の説明がかなり多いけどあれ皆ちゃんと読んでいるんだろうか。某資格持ちとしては気になる。
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三話からなる短編構成なのはこれまでどおりですね。以前の作品ではそれぞれ独立した短編が最後でつながっている部分もみえて面白かったのですが、本作では宇月さんがそのつなぎ役、といったところでしょうか。
二話目のマルチ商法的なストーリーでは、宇月の本物の知識の前でマルチまがいの商売を企んでいる相手が徹底的にやり込められているいて、その反論内容も理論に裏打ちされたものではないのがなんだか滑稽。でも、そんなトークであっても体調不良に苦しんでいる人はかんたんに手を出してしまう、という見本でしょうか。天然とか耳障りのいい言葉に無意識・無条件に反応してしまうことは結構ありそうで、気を付けなければ、と思います。
三話目、まぁ馬場さんには残念でしたけど、麻由美の人生はなんだかすごくリアルに描かれていて胸にぐっとくるものがありました。
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シリーズの第四弾。今回は新キャラクターが登場する。
薬局の話に限定すると話のカラーに偏りが出そうかなと思ってたけれど、主人公の爽太が勤めるホテルのエピソードと絡めることで楽しく読み続けられている。
今回は自分が誰か分からないお婆さんの話とマルチ商法にハマった母を助けようとするホテル従業員の話、そして、馬場さんの結婚相手にまつわる話だった。
人が弱ったり苦しんだりする時、最初に頼るのが薬だと思う。その頼る気持ちを利用したりするのは本当に許せないし、一度頼ってしまったらそこから自分の心を引きはがすのも易しいことじゃない。
「引き返す」ことの難しさ、自分のしたことを恥ずかしいと思って立ち止まってしまう人々の多さを思う。
薬に詳しい人が毒島さんや宇月さんみたいに、根気強くて優しい人だといいな。
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「私は誰,ここはどこ?」
飛び込みでやってきた,認知症らしい老女の話。
「サプリメントと漢方薬」
フロントの同僚女性,落合の母が怪しげな水を売るマルチ商法にハマってしまった話。
「秘密の花園」
馬場さんの突然の婚約宣言。しかも相手は,一回りも年下の資産家の美女。彼女の豪邸では何故か毒のある植物ばかりが栽培されていて...。
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ふと目に止まって読んでみた本。
登場人物の人柄からか、丁寧に丁寧に描写と会話が重ねられているようで読みやすかった。
薬剤師のキャラクターが中心の話ではあるものの、それに限らず専門性を活かして、利益ではなく人のために動くことで、誰かの役に立ったり、新しい世界が見られたりするよなあと思った。
そして屋久島に行きたい。
Posted by ブクログ
「病は気から」というのは、体の経絡を《気》が
エネルギーとしてめぐり生命活動を維持する意味
であり、気持ちを強くもてば病気も近寄らない!
という意味で誤解しないように
Posted by ブクログ
読み進めるにつれてなかなか重たい内容が
多かった宇月さんですが新たに作品に加わった
ことで今までの西洋医学に漢方薬が加わり
さらに面白くなったシリーズ4作目でした。
認知症にサプリメント、民間療法、毒薬等々
興味がひかれる面白い内容がいっぱいで
為になるお話も含め勉強になりました。
馬場さんの婚約話の結末は予想通りだったけど
婚約者と宇月さんがそうなるんかっ!って
感じで腑に落ちない部分が・・・まぁ作中で
明かされる宇月さんの正確ならこうなるか・・
今作は宇月さんが出てきて話の幅が広がった分
今後出てこなさそうでちょっと残念・・・
そして「病は気から」の言葉の意味や
「漢方薬」について認識違いに驚いた。
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正確に書くと星3.9。
どの話も面白かった。漢方の知識を用いたものが多く参考にもなったし、実生活にも少し役にたつと思う。
現実的だとは思うが主人公がなよっとしすぎのようにも思える。
Posted by ブクログ
薬剤師・毒島の名推理シリーズ、第4弾。ホテル勤務の主人公・爽太にふりかかった謎を薬剤師の毒島が解いていく物語。二人のじれじれラブはさておき、本シリーズの売りは薬剤師知識で謎を解いていく流れである。回を増すごとにネタうんちくが長くなっていくのが見ごろなのだ。
本作は漢方ネタがたっぷり。このうんちく流れが好きじゃないとページを閉じたくなるほどの長さなのだ。身近な話題からの事件なので、どの話も引き込まれる。葛根湯など、自宅の薬を見る目も、ちょこっとだけ変わった気がする。
ためになるお仕事ミステリ、気分転換におすすめである。
Posted by ブクログ
爽太は、ホテルマンの職員、色々な人が出入りするホテルには入ってくるお客さんをよく見ていないといけない大変な仕事である、その為、薬剤師の毒島さんと友人である爽太にとっては最も心強い人、最後に生きる力は、人間、 植物、動物誰にでもあるこれを話した宇月は真由美を助ける。
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今作のテーマは漢方。
漢方やサプリメントなども、気軽に使ってしまう人も多いけれど、やっぱり飲み合わせもあるしな〜と思ってたらマルチ商法に繋がっていってびっくり。
馬場さんに春が来たとおもったらまさかの展開。
残念だけど、宇月さんが良いお友達になれてよかった。
宇月さんいいキャラだったのに、レギュラーにならないようで残念。
Posted by ブクログ
この頃平和な小説を読んでたので
ミステリーはドキドキしてしんどい笑
このシリーズは爽快で好きだったはずなんだけど
認知症のテーマがしんどいからかな
続けてマルチ商法と有毒植物…
重たいテーマが並んで暗い過去の人物も登場
ラストにハッピーな光が見えて良かったー
お次はお茶目な展開にならないかなぁ
しかし今年のタリウム事件を予言するような内容も
この本読んでた??コワイ
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
今回も薬剤師の毒島さんとホテルマンの水尾が、ホテル内での出来事で薬に纏わる難事件を解決する。
それでもこのシリーズは、毒島さんの恩人だという男性、宇月さんが中心になってる感が、強めであった。
なにしろ漢方に関する知識が半端ない。
まさしく漢方医学のプロである。
漢方って、中国古来のものと思っていたが、違っていたことに、そうなんだ…と。
やはり、奥が深いなぁと思った。
第一話 私は誰、ここはどこ?
第二話 サプリメントと漢方薬
第三話 秘密の花園
特に第二話は、マルチ商法的な話でもあり、これは更年期障害の辛さを感じている女性なら簡単に手を出してしまいそうだなと思った。
しんどい時に何気なく手を出してしまうサプリメントや漢方。
医薬品では無いこのことばで、身体には優しいイメージがインプットされるのだ。
そして、「水」。
これは怪しいと思うのだが、もともと水なんてあんまし違いがわからない私には、意味はないのだが。
だが、わからないでもないと思った。
頭痛持ちである私は、『頭痛封じ守』が欲しいと思ったのだから。
今回も薬について考えることが多かった。
自分でも良く知ってからでないと簡単に使用できないかもと思ったりした。
Posted by ブクログ
【収録作品】私は誰、ここはどこ?/サプリメントと漢方薬/秘密の花園
認知症の老女と高価な薬、マルチ商法にはまった母親、糖尿病にこだわる婚約者。
認知症の話も、サプリメントのマルチ商法の話も、糖尿病の話も、身近なものなので、用心用心。
Posted by ブクログ
『薬剤師・毒島花織』シリーズ4作目。連作短篇集で3話からなる。薬剤師の花織の活躍をホテルマンの水尾爽太の視点から描く。
* * * * *
3話目で珍しく薬草毒物殺人が絡む本格ミステリーになるかと思ったのですが、結局は大山鳴動して~の展開で、やっぱりなと笑ってしまいました。それでも多数の毒性植物の解説はおもしろく読めました。
ただ、今回初登場の宇月の薬剤の説明は堅苦し過ぎて、まるでテレビやラジオの解説番組を聴いているように感じました。
もともと説明が多く、文章のリズムが悪くなりがちなのが気になっていたのですが、今回はそれが少し強く目についたように思います。
内容的には非常に興味深いので、( ラノベであることを差し引いても、 ) 今少し洗練されていればと、残念に思いました。
また、主人公の爽太が幼稚に見えるのも些か不満に感じます。コメディ路線というほどの作りではないので、一人前の社会人としての存在感が欲しいと思いました。
爽太と花織の恋模様が、ほんの少し進展しそうな微笑ましいラストは、好みに合っていてよかったです。