塔山郁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新キャラの薬剤師さん、毒島さんとどんな関係なのかと気になりつつも、その知識量がすごくて。
漢方薬とか生薬とか、ややこしいのにすらすら出てくるのは尊敬です。
これだけ語られたら少し面倒くさい感じもあるかもしれませんが、いわゆる「薬バカ」?嫌いじゃないです。
記憶喪失の女性客の話は、考えさせられるものがありました。
当事者も家族も、すごく難しい問題。
抱えるものが多ければ多いほど、関わり方、向き合い方が難しいですね。
サプリのマルチ商法。
客観的に見ればおかしいなと思えることも、メンタルが弱ってるときとか、信用してる相手だったりとか、すっと心に入られてしまうんでしょうね。
効果がないだけならま -
Posted by ブクログ
今回は短編の間にさらに短い「3分で読める」物語が挟まっている。日々、小さな出来事が起きるから、こういう趣向も面白い。
このシリーズは、水尾爽太と毒島花織のお話だと思っていたら、爽太は軽井沢に出張中で出番が無かった。ちょっと寂しい。
薬の説明を読むのは少し気合が必要だが、勉強になることも多い。
何よりも、問題解決には、相手の話を聞き漏らさずによく聞くことが大切だと毒島さんから教えられる。
・認知症老人と家族の問題。
・子供の浅知恵はとんでもない危険を招くことがあること。
・チュアブル錠の正しい飲み方。
・オブラートに包んで薬を飲むときの正しい使い方。
【第一話 認知症と株券】
原木くるみの家で -
Posted by ブクログ
正直期待していなかったのですが、食わず嫌いでした。
昨今の医療問題や薬の問題、社会や情報について薬剤師の仕事を通して描かれる。
薬剤師としての仕事なのかいち市民としてなのか。
仕事の使命感として日常生活での葛藤、矛盾することなど取り上げられている。
医療関係者あるある話かも。
ちゃんと娯楽としての本になっているのも良いです。
セオリー通りのミステリー。
寅さん的あるあるパターンなのですが、それも心地よいです。
この小説を読めば医療リテラシーがあがる。
そして、薬剤師へ薬や体調について困っていることを聞けばよいかのヒントになると思います。
もっと薬局を利用したくなる本でもあります。 -
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刑部夢乃オサカベユメノ、方波見涼子カタバミキヨウコ、毒島花織ブスジマカオリ、水尾爽太ミズオソウタ
細菌は細胞をもち、自力で栄養を摂取したり、エネルギーを生産したりして、細胞分裂をして増える。しかしウイルスは細胞をもたないので、自力で栄養を摂取したり、エネルギーを生産することができない。動植物の細胞に入り込み、その細胞の機能を使うことで自身のコピーを増やすのだ。
「抗生剤は細菌を死滅させたり、増殖を防ぐためのものですから、ウイルスが原因の風邪の治療には効果がないことくらい、知っていてしかるべきだと思います」
「よくご存じですね。でも毒と薬という言い方は人間の都合によるものです。あらゆる生薬 -
Posted by ブクログ
病気に纏わるミステリーがあるなら薬に纏わるミステリーがあってもいいよね。
しかもとても面白そうだし。
そんな軽い気持ちで読み始めた本だったのですが、まぁ予想を上回る面白さで一気読みしてしまいました。
とにかく真面目で薬にとにかく興味が尽きない薬剤師の女性とその薬剤師に恋をしたホテルマン、その2人が薬に纏わる日常の謎(事件?)を解き明かしていくお話。
それぞれの話はうっすら繋がってはいるのですが単体で読んでも問題ない感じですね。
そして話のメインテーマは薬。
薬って聞くと難しそう……とか専門用語多そう……ってついつい思いがちなんですけど、このシリーズは分かりやすく説明をしてくれているので「? -
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薬剤師・毒島花織のシリーズ6巻。
それぞれのお薬についてのミステリー、全6話。
ついつい隣りの会話で、服用している薬に副作用が表れる食べ物を頼もうとしている人がいると、他人でもひとこと気をつけるべきだと話しかける毒島さん。
気になることがあれば職業柄というのもあるだろうが、声をかけてしまう。
でもけっして無駄ではなく、とてもだいじなことだと思う。
今回も薬の知識も凄いのだが、話し方もわかりやすくて、てきぱきしていて言葉使いは丁寧で、威張ったり、偉ぶったりしないところは相変わらずで、完璧だなと思わせる。
第一話 認知症と株券
いつもながら薬についてのことがよくわかる。
特に服用している場合は