春野薫久のレビュー一覧
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購入済み
1巻だけ読んだ感想です。暫定★4ですが, 次の巻を読んだときに引き上げるかも。
マジカルな恋愛アドベンチャーです。ただし主人公は魔法が苦手です。
神殿に降臨する男神とそれに仕える聖女のお見合いという構図です。しかし素直じゃない人(神)や社会の闇により互いの関係は拗れに拗れており, それを歩み寄りの努力で少しずつ解きほぐす物語です。魔法のようにとはいかないのでもどかしさもありますが, あえて小説というメディアをとるならこうでなくっちゃ。
1巻終了時点では未解決, ではありますがキリの良いところまでで切ってくれるのでお試しにという人も買ってみて大丈夫です。
醜い神様がヒーローと -
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Posted by ブクログ
ネタバレ強制された鳥籠から、自分で望んだ鳥籠へ。
結局アリーシェの世界は狭いまま、閉ざされたままだ。
しかも知らず知らずのうちに聖帝の花嫁として体も作り変えられてしまった。
第三者が俯瞰で見ると『彼』の執着が頼もしくもあり怖くあり、アリーシェの世界の狭さが心配にもなった。
でも、『彼』にとってまともに触れられる唯一と言っていい女性がアリーシェであり、義母妹たちから虐げられていたアリーシェにとって乳母やメイドたち以外で初めて彼女を受け入れてくれた相手が『彼』だった。
互いに唯一の相手だったのだ。
だから、きっと幸せだ。
例え外から見れば多少歪んでいても。
と言いつつも、このレーベル的にはびっくりするほ -
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購入済み
いいコンビです
鴉の論理的だけれどちょっとズレた感じの発言が人ではない者の証なのかなと思わせておいて、実は咲楽と凄く似た思考だったのだと明かされる流れにフフフと笑いがこぼれてしまいます。社会的に共存を実現するのはなかなか難しいでしょうけど、いい終わり方だったと思います。
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意味深長
ベルナルデッタが1人でいると、リュシアンが声をかけてきました。そこにセラフィーナがやって来て、しばらくリュシアンの国について3人で議論をしていました。頃合いをみてセラフィーナが先に帰ろうとしましたが、帰り際にセラフィーナはベルナルデッタに意味深長なことを言いました。リュシアンとベルナルデッタが帰ろうとしていたところに、アイニが現れました。男性とあれば誰にでも声をかけるところは相変わらずです。リュシアンはどうあしらうのでしょうか?
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ネタバレ 購入済み
バルリエの公子リュシアン
周りに理解者のいないベルナルデッタでしたが、そんな彼女のことを理解してくれる人物が現れました。隣国バルリエの公子リュシアンです。しかもリュシアンは彼女に求婚までしました。この求婚を受ければ、これまでの彼女の境遇から逃れられるというのに、何故か彼女の心は晴れないようです。どうしてでしょうか?
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ネタバレ 購入済み
ベルナルデッタ
今回からはベルナルデッタのお話です。彼女の父メリカント侯爵は宰相ですが、5歳のときに彼女の母が亡くなると、愛人を後妻にして、その息子サウリとともに屋敷に住まわせました。彼女の話すことはサウリもかつていた婚約者も理解できず、やがて彼女は対等に話せる人がいないと悟りました。それから彼女は周りの人に合わせて過ごすようになりました。父とだけは対等に話ができたのですが、やがてサウリに後継者教育を施すことになり、父と話すこともできなくなりました。彼女がいつも伏し目がちなのは、このような家の事情があったからなのですね。
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強い
今回の視点は2人でサンドラの元婚約者の弟であるジェラルド視点から始まります。そして悪役令嬢と言われた最後の一人ベルナルデッタに移ります。
同じ出来事を体験した人たちの別視点でそこから派生した動きが素晴らしいです。この2人にとっては聖女候補が相手にもされず退場になった出来事は立ち上がるチャンスになったのだと思いました。本当に2人とも強かったです。 -
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自然な成り行き
ジェラルドがサンドラと会った当初は、兄オルヴァの結婚相手として接するよう考えていたようです。しかし、アイニが現れてからというもの、オルヴァはずっとサンドラを蔑ろにしてきました。ジェラルドはこのことが気に入らなかったようです。そして徐々にサンドラに対する想いを募らせてきたのは自然な成り行きと思えます。