庵野ゆきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞を受賞した作品
えーっと、これすきだわ!
うん、おもしろい!
まず、ファンタジー小説なのでその世界観は大事です
読みはじめはその世界観が少しわかりづらかったけど、物語が進むにつれてどんどんのめり込んでいきました
で、ファンタジー小説は登場人物も大事です
やっぱり魅力的なキャラがいないとだめです
水蜘蛛族のタータ最高です
んで、ファンタジー小説には必殺技も大事です
この物語の世界には丹導術という技があります
魅力的なキャラが必殺技を使ってドンパチする、これ嫌いな男の子はいないでしょ
なのに、選評はちょっと厳しめ
ある人は…
作りこんだ世界ではあるがそれを表現するには倍以上のページ数が必要
主人公の目線からだけの物語の方がわかりやすい
バランスがとれていない気がする
またある人は…
主人公の活躍が少ない
ある登場人物と主人公の接点が薄く、別々の話を強引にくっつけた感が否めない
さらにある人は…
サブキャラに魅力があるがために、美味しいところを全部さらって退場された感が否めない
などなど
挙句の果てには…
タイトルは一考したほうがいい
と
どの人もこの人も新人に対して厳しすぎやしないか!?
それともこれが愛情なのか!?
ま、知りませんけど…
作者がこの選評を素直に受け取ったかどーかはわかりませんが、続編もありシリーズ化しているみたいです
(書ききれなかった部分を続編で書いているのかもしれません)
また、本作は創刊するにあたり『門のある島』から『水使いの森』と改題しています
さらに、ペンネームも『深野ゆき』から『庵野ゆき』に変更しています
ペンネームまで変えちゃった…
きっと作者は素直な人なんですね
よし!続編も読むぞ! -
Posted by ブクログ
世界の豊穣や土地の疲弊などが竜の存在によるもの、という設定のファンタジー。カランバスという国には竜は一頭しかいないのだが、4120歳で最大級サイズ、竜王と言われている。そのため竜の医師は学校から特別で治外法権のような存在。そこに、国で特に差別されていて、学ぶことすら許されていないヤポネのリョウ・リュウ・ジが受験に行く。途中でレオニートというオパロフ家の息子と一緒になり、彼も家から逃げて受験に行こうとしていた。レオはとにかく貴族っぽく、超絶賢く、麗しい。
学校ではリリというこっちも個性的で賢い最年少合格者に気に入られ、師事するニーナ先生もかなり個性的で主要登場人物のキャラが楽しく際立っていた。そして、老竜はしょっちゅう具合が悪くなるのだが、治療方法を探すのとか現実とファンタジーがいれ混じって楽しいです。病気3つでてきて、最後にレオが爆弾発言して、続きが気になって終わります。
この本はルビがないけれど内容的には小学校でも大丈夫でした。挿し絵は人物紹介の見開きに主要キャラ4人の絵がある程度。
★5でもいいかなぁ、というくらい面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『竜の医師団Ⅳ』庵野ゆき
【あらすじ】
竜が飛べば乱気流が起こり、竜が潜れば大波が起こる。
幼竜の治療法を求め、最先端の竜医療国イヅルへ!
カランバスの〈医療交流団〉は、竜医療先進国イヅルに赴いた。目的は幼竜チューダの翼の治療法を聞き出すことだ。そのために、竜の細胞を移植した目をもつリョウという餌も用意した。〈竜舞う国〉イヅルは沢山の竜が訪れる豊穣(ほうじよう)の地。そこでリョウたちは治療のためにイヅルに降りた竜〈青のアルワン〉を見る! 医療と人のあり方を問う大人気の異世界本格医療ファンタジイ第4弾。
【きっかけ】
シリーズをずっと読んできて、面白い!まだこの第四巻が最新作だけど、2026夏に続きも発売されるみたいなので、このシリーズを追っていきたいなと思って。
【特徴】
・ファンタジー
今回は、新しい国や新しい竜が登場!世界が広がっていく様子が楽しい。
シリーズでハマっている人におすすめ。
・医療
今回からは子育ての描写も多く、希望が持てるような内容。
でもやっぱり一筋縄ではいかないのが子育て。幼竜にどう向き合っていくのか?
それだけではなく、やっぱり体の調子が悪い老竜・ディドウス。意外と見逃しがちな私たち人間の病気が今回も出てくる。
・青春
リョウ、レオニート、リリの3人のトリオの友情に加えて、前巻からの新キャラであるナターシャが登場。友達や学校に馴染みのなかったリョウの世界も広がっていくのが楽しい。
【感想】
今回、初めての他国!今まではずっとカランバスの地で起こる出来事だったけど、ずっと名前には出ていたイヅルの国へ。
ちょっと日本っぽい国なのかな?海に囲まれてご飯や海鮮が美味しい。竜がよく来るので医療が進んだ国へ。そして、主人公リョウの一族であるヤポネがいる国。
ファンタジーで心躍るのは、国も巻き込んで話が壮大になっていく様。大きな国や民族という流れと、その中で生きる人間とが描かれた作品が好きなので、今回はとても楽しみだった巻。
イヅルの国は、竜が多く集まり、幼竜同士で海で飛びながら遊んでいる様子が見られる。ディドウスしかおらず空も飛べない状態であるチューダとの比較が悲しい。
そして、新しい登場人部のクズリ。彼はヤポネの中でも熱が見える人であり、優秀な医師。
また、新しい竜として、青のアルワンも登場。竜ってけっこうカラフルなんだね。青の竜って見てみたい。
前巻から出てきたナターシャも出てきて、主人公の世界自体も広がっていて良い。
登場人物の感じや、あまりも主人公サイドがドタバタに巻き込まれたり、うまくいきすぎたりするあたりがラノベっぽい感じは否めないものの、ある意味でその軽さが読みやすいポイントかも。
↓↓↓ネタバレあり↓↓↓
今回も医療としては重いテーマである優生思想を扱っている。
ナチスにもあったが、日本では過去にあった優生保護法は撤廃されている。
本作でも同様に、"本人に同意のない不妊手術の強制"が問題となっている。しかも、他の手術のついでに、本人に内緒でやろうとしている。
結局、その不妊手術はリョウ達の手によって阻止され、クズリ自体も逮捕された。でも、クズリの思想を受けた人間はまだたくさんいる。
このあたりも、現実の私たちと重なるところがある。優生保護法は撤廃されても、優生思想の人間はたくさんいる。
個人的に、優生保護法は無くなって良かったと思う。
国が勝手に、個人の尊厳や体を傷つけていい理由にはならない。優生というのも、何を以て優れているとするのか。誰が判断するのか。
誰かにとって都合のいい人間を優遇したり、なにかにとって都合の悪い人間を排除することになりかねない。どんな人間でも生まれてきていけない人間はいないし、どんな人間でも子供を産む権利はあるはず。
でも、一方でミクロの視点になった時、クズリの思想がわからないわけではない。
私自身、「親が障害者でなくてよかった」「躁鬱などでメンタルに波のある人が子供を産んでちゃんと育てられるのか」とやっぱり思ってしまうからだ。
だから産むなと言わないけど、思ってはしまう。
どんな人間でも生まれてこなければよかった人間はいないし、生まれた以上は個人の尊厳や体を守られて幸せに生きるべきだと思う。それに関しては、社会全体で取り組むべきだけど、でも社会がそこまで上手くいってもない。そもそも子供を産むことに対するハードルもありそうだし……。