マーサ・ウェルズのレビュー一覧
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ネタバレ弊機のご帰還というだけで星5確定。
弊機視点で物語を見てるから、人間が警備ユニットだとわかった途端に襲ってくるところとか怒りが湧くが向こうからしたら相当な恐怖なのか。
それにしても弊機が周囲の信頼を得るためには一人ひとりが窮地に陥ったところを救わなければ無理なんじゃという感じ。無茶言うな。
ジョリーベイビーに苛つくところも良かった。
プリザベーションの善性が羨ましい。
ご飯と医療が保証されてて通り魔という言葉がわからないなんて楽園だな〜。
この本を読んだ上で改めてネットワークエフェクトの序盤を読み返すと見方が少し変わりそう。
SFの知識がないので想像できない所も正直あって、ラノベばりにイラストが挿入されてると嬉しいという気持ちはあります。
今後3冊と言わず30冊くらい刊行されてほしい。 -
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ネタバレ相変わらず可愛かった、弊機。そして面白かった!
タイトルの「テレメトリー」の意味が良くわからず、解説を読んでもあんまりピンと来ず。バリンの暗喩と思うと、ミステリ的タイトルでしっくりくるかも。
警備ユニットが能力を活かして殺人事件の捜査をするっていうのもミステリファン的に楽しかったけど、謎解き要素はそこまででもなく。警備ユニットをその過去故に警戒して忌まわしく思っていた人間が、物語を通じて少しずつ警備ユニットを理解し、最後に打ち解けて終わるっていうこの物語の流れが好きだな。お約束的かもしれないけど。弊機に対して保護者のような視点になってしまうから、ああよかったね、本人(本機?)はそこまでうれしそうでもないのがまたおかしい。今回の締めの台詞ではこれまでよりもっと人間と打ち解けてて、それも保護者的にほっこり…。
物語の前日譚的な二編もとても良かった。
このシリーズ全体の前日譚『義務』は、物語以前のマーダーボットの働きぶりが見えて楽しいし、メンサーとの物語は、『逃亡テレメタリー』のというより『ネットワーク・エフェクト』の前日譚といった感じが強くて、アメナとの物語の前にこんなことがあったのねと思うとより一層弊機を愛おしく思える。
まだ続編が出るみたい。楽しみだな〜。 -
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最強AI船のARTに危機、マーダーポットが絶体絶命!
スリル満点の「吉本新喜劇」的宇宙大活劇
抜群だった前作……。
まるでゲーム「メタルギア・ソリッド」のような潜入に、ひとりで「アヴェンジャーズ」のような処理能力と戦闘能力を発揮する爽快感は、やや減少してしまった。
また、ブリザベーションとの関係が深まっていて、前作に漂っていた「孤独感」もなくなったうえに、少し「友情もの」の匂いがしてしまうので、好き嫌いがある。
でも、面白い。
相変わらずの「弊機」と、輪をかけて偏屈な「ATR」との掛け合いは息の合った上方漫才のよう。
放置され、ただ立ち止まっていた警備ポットに「弊機」が「なにをしたい?」と問いかけるも、すぐには答えられない。が、やがて意思をもって動き始める。
逆境に甘んじて思考を停止するのではなく、自らが意思をもって道を歩むこと。
……大活劇のなかにも何かがある。
またこの物語の設定世界。
企業による「テラフォーム」、未開の地での住宅都市開発。まるで「〇〇不動産開発」「〇✕建設」といったところ。
資源開発や住居環境を地球外惑星へ求めていくときに出てくる、異星物汚染という不可解な状況の危機や、経済的理由による「放置」と「利権争い」……。
十分にありうる気がしてならない。
もう間もなく「月」や「火星」の利権争いが現実になるかも。 -
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ネタバレマーダーボットダイアリーからしばらく後の時間軸。長編なので読み応えがあった。前作が連続ドラマなら、こちらは映画って感じかな。
初っ端は惑星調査の話で始まり、スター・トレックっぽさが私は好き。弊機さんはプリザベーションの人たちの中で警備ユニットとしての居場所を得たみたい。良かったなぁーと思いながら読んでいるうちに、ピンチと危険とナゾがどっと押し寄せ、先が読めない展開になってきてワクワクした。情緒不安定になる弊機や、頑固で人間臭い弊機や、人間に嘆息しながらも全力で助ける弊機がたくさん見られて良い! 機械たちの存在や描かれ方に読み応えを感じるけど、人間たちも魅力的。やっぱりスター・トレック感があるな。
メンサー博士の娘アメナ、その叔父のティアゴ、アラダとオバースのカップルに、いい奴ラッティ。私は分析の仕事をしながらピン・リーとグラシンが居たら…と思う弊機が好きです。
ところどころに分散して挟まれる弊機による「ヘルプミー・ファイルによる抜粋」に前作と本作の間の出来事が「ダイアリー」的な文体で書かれており、重要な役割を持っていて面白い。後半はあらすじにあるように絶対絶命の危機に晒される弊機だけど、期待を裏切らない痛快な展開。続編が出るなら嬉しいな!そして過去編も読みたい!
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ネタバレ警備ユニットである‘’弊機‘’が主人公のSF小説。統制モジュールをハッキングし自由を手に入れているものの、自分の業務に従事し人間たちを危険から守る弊機の内なる声が面白い。
読み始めは弊機視点の文章やSF特有の専門用語の多さに読みにくさを感じたが(私がSF初心者という問題が多々ある)、慣れてしまえばどんどん読み進めたくなる1冊だった。
弊機のことを知れば知るほど可愛らしく、愛おしくなる。構成機体と呼ばれる有機パーツを持つロボット?のため、人間と機械の中間に位置する存在?人間的な要素を兼ね備えたロボット?と解釈したが、間違えているかもしれない...。
基本的に機械のように合理的な考えを持ち、人間の非合理的で感情的な考えや行動に嫌気がさしたり振り回されたりしつつも、ドラマ好きだったり、人を守る自分の仕事が好きで、自分を尊重するような行動や言動をする顧客に出会うと嬉しくなってしまったり、そんな顧客を傷付ける存在には怒りを抱いたりと人間らしい部分も大いに見せてくれる弊機への好感度が読んでいるうちに鰻登りしていった。
‘’弊社‘’から離れ、自分の過去も判明した後、弊機は今後どうするのか。彼のこれからの旅もとても気になるので続編も読みます。 -
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『マーダーボット・ダイアリー』シリーズの4作目だが、時系列的には2作目の『ネットワーク・エフェクト』の直後のエピソード。
刊行の間があいているためか、冒頭に『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが載っているのがありがたい。
これ、日本語版だけなのかな?
相変わらず愚痴とぼやきが止まらない”弊機#の語り口調に笑わされるし、ピンチに次ぐピンチ、これ以上悪くなりようがない状態からあっさりさらに悪くなっていく展開など、読んでいて楽しくってしょうがないのだが。
今回はちょっと、今までとは違う。
ずっと危険にさらされた状況で、弊機の集中力が時々切れる。
集中力だけではなく、身体がフリーズしたり、意識を失って倒れたり。
こんな警備ユニットはあり得ない。
ログも時々編集されているので、読み手としても何が起こっているのかわからずに不安。
なぜ弊機がこのような状態になったのかというと、どうも過去の戦いにおけるトラウマがフラッシュバックしているから、らしい。
もうね、弊機、人でいいよ。
トラウマがフラッシュバックするような機械なんてないでしょう。
暴走する企業倫理が人間の命や尊厳を上回り、選択の自由を奪って支配下に置こうとする動き。
流される映像の真偽など考えず無条件に信じ込み、簡単に流されていく大衆。ああ、現実ってなんてオロカで情けない。
”うれしくて、悲しくて、ほっとした気持ちの組みあわせ。積もり積もったなにかが解消した感じ。そう、カタルシスです。こういうのをカタルシスというのでしょう。”
いや、君もう、人間でいいから。 -
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目次
・逃亡テレメトリー
・義務
・ホーム――それは居住施設、有効範囲、生態的地位、あるいは陣地
弊機がメンサー博士を護衛していた時、死体を発見してしまう。
これがメンサー博士を殺すためにグレイクリス社が送り込んだ刺客なのか、またはグレイクリス社と敵対する元弊社の工作員がやられたのか。
しかし判断材料があまりに少ない。
弊機は何としてもメンサー博士を守りたいと思っているが、警備局の局員から追い払われかける。
メンサー博士のとりなしで警備局に協力をしながら、犯人とその目的を探る。
結果としてメンサー博士が目的ではないことが分かった後も、弊機は捜査に協力するのである。
人間嫌いで、さっさと部屋に戻ってドラマを見たいと思いながら、捜査に協力するのはやぶさかではないというか、ちょっとおもしろい経験と思っている。
いやいや、人間らしくツンデレではないですか。
真相はちょっと、人を人と思わないというのか、人を消耗品だと思っているんであろう組織の、胸の悪くなる事件だったけど、弊機が少しずつ人間たちの中に居場所を作っていく過程が良い。
『義務』はまだ、統制モジュールをハッキングしたまま警備ユニットとして仕事をしていたころの話。
『ホーム~』は『マーダーボット・ダイアリー』の後日談をメンサー博士視点で。
この後さらに三冊を執筆する契約を交わしているということで、うち一冊は日本で刊行されているけれど、後の二冊も早くお願いいたします。 -
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『マーダーボット・ダイアリー』ですっかりファンになった、「マーダーボット」こと暴走警備ユニットの”弊機“(本来は謙譲の一人称)の活躍するシリーズの第二弾。
前作で友だちになった(と、本人は認めていないが)ART(不愉快千万な調査船)と再会するが、船体はあるのに操縦ボット(ARTの本質)がどこにもない。
心配でたまらないのに、素直にそれを認めないこじらせボット”弊機”。
前作でミキというペットボットと仲良くなったのに、喧嘩して口をきかないでいるあいだに死なれてしまったという過去を持つわりに、学習しねーなー。笑
今回の”弊機”はメンサーの娘であるアメナの研修である惑星調査に護衛として付き添ったのだが、異星遺跡に汚染されたと思われる人々に襲われ、ワームホールに連れ込まれてしまう。
その先で待っていたのが、操縦ボットの存在が消されたART。
次々襲い掛かる危機を満身創痍で躱しながら、”弊機”はボット同士のコミュニケーションを覚えながら成長していく。
今回は”弊機”のデータのコピーをARTのデータでもってキルウェアとする、マーダーボット2.0を作成するのだが、これはアメナに言わせると「二人の子ども。人間だって二人の遺伝子を掛け合わせて子どもを作るんだから、これもそうでしょ」ということになる。
驚愕する”弊機”とARTが愉快。
それでも、連作短編だった前作と違い、長編小説となった今作は、構成が複雑になった分、ボットたちの愉快な応答の頻度が減ってしまったのが残念。
メンサーと”弊機”との係わりだとどうしてもシリアスになってしまうので、次はARTとの冒険になりそうで楽しみ。
”ときにぐらつくからこそ、弊機はアラダを信用しています。自信過剰でまわりの意見をいれない人間ほど怖いものはありません”
まったくね。 -
Posted by ブクログ
『ネットワーク・エフェクト』の続き。
この小説の世界って遠未来で、広範囲に宇宙に進出しているから、いろんな考えや慣習があると思うのだけれど、書いているのがマーサ・ウェルズなのでアメリカ人の考え方に縛られてるんだろうな。
そんな中で、作中に登場する次の文章が気になった。
プリザベーション出身の人間は、"さあ、みんなで話しあって、全員が満足するか妥協できるかたちでこの問題を解決しましょう"というのが交渉だと思っています。しかし企業リムでは九十六パーセントの確率でだれもそう考えていません。多種多様な人類文化にもそんな考え方はないはずです。(p.182)
弊機の考えが記載されてるんだろうけど、このプリザベーションって、平和ボケで調和重視なところがなんとなく日本ぽいなと。
でも彼等は楽観的だから何とかなるだろうと思ってるだけで、日本のような同調圧力はないのかもしれない。
あとがきで映像化の話が出ていた。
あとがきは1年以上前に書かれているのだけども、もう見られるのかな?長身イケメンは違うと思うけどなぁ。