マーサ・ウェルズのレビュー一覧

  • ネットワーク・エフェクト

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     暴走により大量殺人を犯してしまった警備ユニット”弊機”。一人称の”I”を”弊機”と訳し、SF作品で初めて日本翻訳大賞を受賞した”マーダー・ボット ダイアリー”の続編となる。今回も異星文明の遺物がキーとなって話が展開する。

     前作からの登場人物(?)では、やはりARTの存在が秀逸。AI同士のやりとりが人間味(?)あり過ぎだろう。

     本作では”弊機”以外の警備ユニットも登場して、自身を”本機”と称している。それが”弊機”を”貴機”とよびかける訳には脱帽ですね。

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    2021年11月13日
  • ネットワーク・エフェクト

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    前作より弊機の感情表現が豊かになっている。
    もっぱら不快感や怒りの感情だけど。
    基本敬語なのに、作中で「クソ野郎」を連発しているのが面白い。
    ただ近未来の技術描写がイメージしきれなくて、モヤっとしたところもあるので、アニメ化してくれないかな〜

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    2021年10月17日
  • システム・クラッシュ

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    「マーダーボット・ダイアリー 」のシリーズ。日本版では5冊目にあたりますが、お話としては3冊目の「ネットワーク・エフェクト」の続編です。異星遺物の汚染、企業の圧力、植民者の保護などいろいろ絡んだ問題に弊機は対処します。
    日本でこのシリーズがどれくらい話題になっているのか知りませんが、本国ではドラマ化の話もあるようです。小説もまだ続きそうなので、ゆっくり待ちましょう。

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    2025年11月30日
  • マーダーボット・ダイアリー 下

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    上下巻を読み終えて。面白かったんだけど、どうもDEI的要素が鼻につく。主要人物のほとんどが女性で、同性カップルや重婚が「ごく当たり前」の世界として描かれている。この世界での強者である「警備コンサルタント」もなぜか女性ばかりで、登場人物の誰かがそれに疑問を呈す場面も一切なし。「女性が強いのは一般的」という価値観を押し付けられているような気がしてならない。
    また、上下巻を通して数々の女性が登場する中で、明確に「美人」と描写されているのは一人だけだったと思うが、その人はわざわざ「肌(の色)がとても濃い」と強調されている。黒人は美しいって言いたいのか?なんだかなぁ・・・
    作者のマーサ・ウェルズ氏を調べ

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    2025年10月18日
  • システム・クラッシュ

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    ・(相変わらず)面白かった〜。
    ・世界観や、戦闘シーンでの戦略ややり取り?(フィード等)の方法やその内容等、魅力は沢山あるのだけど、やっぱり主人公のキャラクターに魅かれているのがデカいな〜。道具扱いのボットから、徐々に人間性を獲得していっている所も微笑ましい(それを本人が認めない所も、可愛い)
    ・特に今回はある事情から自ら映像作品を企画していく件が、今まで配信ドラマを観ていただけの立場(ちょっとした憧れ込みで)から、今度は自ら発想して作る側に回る、っていう。状況は危機的なんだけど、ちょっと楽しそうな感じが、何かホロっときてしまった。
    ・ドラマも小説とはちょっと違う感じだけど、悪くなかった。

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    2025年08月12日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    自分を卑下して人間に揺さぶられないように振る舞う弊機がとても好き。カタカナが多くて読み進めるのに苦労するが、SFの設定としてもおもしろい。

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    2025年07月28日
  • 逃亡テレメトリー

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    SFというよりはファンタジー・コミックよりになってきて不安感増し増しのシリーズ。今回は中編短編混載。時系列的にも前後するレイアウトでちょっと混乱したけれど、”死んだ人間が倒れています”の冒頭から嫌々ながら犯人探しに巻き込まれていくミステリータッチの展開に。訳文も冴えまくりでやっぱり面白いシリーズ。キャプテン・フューチャーばりにもはや原文を超えて面白くなっているのでは?と錯覚してしまうほどです。
    今回も気になったのだけれど、生体クローンとマシンのハイブリットであるユニットの性別は該当なしということになっているけれど、もとの生体の遺伝子セットは決まっているから正しくは該当なしということはないのでは

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    2025年07月15日
  • ネットワーク・エフェクト

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    アンドロイドが人間性を徐々に習得していく過程が魅力のマーダーボットシリーズは、安定の面白さがあります。この作品も、味方の人間を脅威の存在から体を張って護衛する物語はいつもの通りです。

    面白さの根底はやはり翻訳が素晴らしいことだと思います。海外小説は、翻訳が機械的すぎて物語の構成や情緒がイマイチ理解できない問題がよくあります。
    しかしマーダーボットシリーズの翻訳者は日本人が書いたような文体であるため、非常に読みやすいです。

    まだ続きのシリーズがあるようなのでいつか読みたいです。楽しみだ(^ ^)

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    2025年05月30日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    「バーナード嬢曰く。」での神林嬢のお勧めの、ひねくれた主人公の造形が独特な作品。
    ★4か★5か迷うところ。海外SFの例に漏れず、物語に入り込むまでにちょっと苦労したので、上★4、下★5で。つまり、読後感は満足なので、とにかく最初に挫折せず、頑張って読んでみて。
    カバーを付けて読んでいたので、最後の解説での三人称を見て、アレ?っと表紙を見返してしまった。あまり内容には関係ないのだけれど。

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    2025年05月25日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    "弊機"秀逸な一人称だなと思う。その一点だけでもかなり気に入った。登場するユニットたちは、私が想定するロボットやアンドロイドの類としてはかなり人間的で感情豊か。

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    2025年03月15日
  • システム・クラッシュ

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    マーダーボットたる弊機そのものが、誰よりも人間らしく機微に通じて、人間を愛しているのではないか、とふと思いました。それはドラマを視聴しつづけて得た知識のような副産物のようなもの、それこそAIめいたものかもしれませんが、弊機単体の行動や言動に沁みついている以上、それはいとおしい個性にほかならない、と思うのです。要は弊機、貴方の不器用な生き方が、好きでたまらない。

    もちろん戦闘はガンガンこなす。怪我をいとわず敵を憎み好戦的。その活躍もしっかり見せ場があり満足でした。ARTとの次なる旅路が今からとても楽しみです。

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    2024年11月22日
  • システム・クラッシュ

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     待ちに待った新刊ということでウキウキと入手! 序盤から頻出する【編集済】の三文字に不穏な気配を覚えつつ、今作でもARTや三号が出てくるのが嬉しいところ。弊機も相変わらずながら、「弊機の人間」をどんどん好きになっていることがじわじわ伝わってきて、不器用な振る舞いが可愛らしくて仕方がありません。そして今回のぼやきっぷりもなかなかです(笑)
     とは言え、やはり戦闘シーンになるとハチャメチャに格好良い。今回はドローンの数が限られる分、敵警備ロボットの意表を突く動きが映える肉弾戦が大変良かったです。続きもあるということで、まだまだこの先も楽しめそうです……!

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    2024年11月16日
  • システム・クラッシュ

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    ネタバレ

    弊機のぼやきを堪能
    危険な雰囲気が漂う物語が2/3まで発砲すらなく進行するとこも手に汗握る
    まだまだ続くようで楽しみ

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    2024年11月16日
  • システム・クラッシュ

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     <弊機>が帰ってきた。<マーダー・ボット・ダイアリー>シリーズの第4弾となる。本書は2番目に邦訳された『ネットワーク・エフェクト』の直接の続編となっている。

     前作の内容を忘れた読者のために、『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが、冒頭に掲載されている。これはありがたいが、登場人物がどういう人物だったかをなかなか思い出せなかった(歳のせいか)。

     異星由来の遺物より発生した汚染(感染すると意識を支配されゾンビのようになる)を被った植民惑星が舞台となっている。この植民惑星を開発しようとするBE社(悪徳企業です)は、取り引きが禁止されている異星遺物の採掘を進めようとしている。住民たちは事情

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    2024年11月04日
  • システム・クラッシュ

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    2024-10-19
    おかえり弊機!その語り口は健在で、もうほぼ一気読み。ARTも相変わらずでまさに迷コンビ。
    人間たちの(弊機からみた)愚かさや愛おしさや憎らしさもさらに深くなった。分離派説得の名案には、ニヤリ。
    2作目「ネットワークエフェクト」の直接の続編だが、冒頭に詳しい概要が載っているので覚えてなくても大丈夫な親切翻訳。ありがたいしかない。

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    2024年10月19日
  • システム・クラッシュ

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    人型警備ユニットの「弊機」はART(ペリヘリオン号)とARTの船員、ブリザベーション調査隊の隊員とともに植民惑星での異性遺物汚染事件を解決した。
    そして植民惑星とその入植者と奴隷契約を結ぼうと暗躍するバリッシュ・エストランザ社の活動を阻止しようとする。

    ・感想
    今回も面白かった!
    自虐な弊機節は健在。だけどなんだかいつもと様子が違う弊機。

    前回のあらすじを訳者さんが巻頭にまとめてくれてたけど正直「そんな話だったっけ?」ってなってた。
    読んだの2年以上前だし完全に忘れていたみたい。

    久しぶりにマーダーボットの世界観に入ったからか、序盤は世界観に慣れる必要があったんだけど中盤から

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    2024年10月17日
  • 逃亡テレメトリー

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    メンサー博士一人称の掌編で、意表をつかれた。今までも何度か言及されてきたけれど、あんまり弊機の軽佻な語り口に実感がなかった。しかし改めて言われると、警備ユニットの境遇というのはあまりにも非道な仕打ちだ。

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    2024年07月25日
  • ネットワーク・エフェクト

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    長編になっても変わらぬ面白さ、変わらぬ弊機の愛おしさ。
    大長編ドラえもんばりの愛と友情と正義、アクションありミステリありの超豪華ストーリー。
    基本が性別のない警備ユニット目線なのとポリアモリーが基盤な社会制度が背景にあるのが合わさってまったく気負いせず愛情豊かな関係性の妙を楽しめる。
    最高でした。次も読みます。

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    2024年06月19日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    性別未定マーダーボットの弊機ちゃんの可愛さを楽しむキャラ萌えSF。
    人間が怖くて挙動不審になってるのが可愛い。それでも隠しきれない真っ直ぐでかっこいいところ。
    ARTと2人寄り添って人間のドラマを見て大盛り上がりしてるシーンが好き。

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    2024年06月06日
  • マーダーボット・ダイアリー 上

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    2024/04/23 読み終わった
    岡田斗司夫さんが「SFはプロジェクトへイルメアリーとこの作品は読んどけ」と言っていたので。

    近未来、星間航行やサイボーグ化、コネクテッドが生活に必須になっている頃。ロボット?である保険会社の警備ユニットが顧客である人間との交わりを通して成長?していく話、かな。
    人間観察ものという意味で、「吾輩は猫である」にめちゃくちゃ近い気がした。人間て、非効率で意味不明で首尾一貫していなくて、変な奴らだけど、なんか目が離せない…。彼ら人間にうんざりしながらも、興味の尽きない対象として、警備ユニットはどこか愛情?羨ましさ?の眼差しを向けている。
    読者はそれをさらに外から、

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    2024年05月25日