マーサ・ウェルズのレビュー一覧
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ボットはロボットのことらしい。マーダーボットすなわち殺人ロボットと自称するのは、過去に暴走させられて殺人を犯したが記憶をリセットされ再利用されている警備ロボット。自分の身は自分で守る、と、統合システムをハッキングしている。あくまで機械であることにプライドを持ち、第一人称は弊機を使用する。(第一人称へのこだわりって、最近の会議等での名前表示を連想する。弊機、原語での表記はどうなっているのだろう。なんとなく彼と思って読んでいたが、解説者は彼女としていて、それも面白かった。)その癖、趣味はTVドラマの視聴なので、人間に興味がないわけじゃない。上下巻で4つの中編で構成されている。それぞれ独立しているが、全体で連続した話になっている。マダーボットのハッキング技術が便利すぎて、ご都合主義に陥りそうなところだが、一方で制約も多く窮地に立たされる場面も多い。なんと言っても、人間観察での皮肉な見方や登場人物とのやりとりがコミカルで面白い。
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Posted by ブクログ
暴走警備ボットの弊機はその原因を突き止めるために所有者の元を離れるのだが。
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SF好きのみなさんには知られたマーダーボットシリーズ、最近SFを読んでないので手に取りましたが、大変面白かったです。ストーリーそのものというよりは、主人公のマーダーボットの引きこもりがちでシャイで人間嫌いな性格がとても楽しく、その人柄(ボット柄)によりそうように変化する、人間との距離感がちょっとしたラブストーリーを読んでいるようで、それを一人称で綴っている体裁が大変よかったです。
また、主にネットワーク上で事態が展開し、それがリアルの状況に反映されてストーリーが進むのも今風(というかこれから風)で楽しめました。ハードですが楽しく読めるSFでした。
本編に続いてシリーズが続刊されているのでぜひとも追いかけたいところです。 -
Posted by ブクログ
魂が愛で繋がる世界。そうなる前に科学文明が進歩しきると…
クローンと機械を合体させた殺人ボットや警護ボット、セックスボットが生産される。
有機素材と非有機素材をもつボットは、有機素材では人間的な感情感覚を感じながらもモノとして扱われる。
そしてそのロボットは人間とのコミニケーションを避けている。自分を人間と扱おうとする人がいると気まずいと感じたり、主人公の警護ボット目線での話の展開、世界の見え方、とにかくこんなパラレルもあったんだろうな。と没入してしまう。作者完全に見てきてるなって感じ
人間のクローンとロボットがミックスしたみたいなロボットだから人間ぽさもあるけど、ロボットっぽい所もある
で、人間はロボットとして扱おうとする人も人間として扱おうとする人もいる
酷い人間は警護ユニット同士を戦わせたり拷問したりもするし、惑星によってはロボットにも人権のようなものがあって一つの人格として扱ってるとこもある
主人公の警護ボットは昔拷問されたりしていた過去があって、でも人間のことが嫌いとかではない。単純にすごい冷めた目線で人間を見てるし、この人間は割と好きだなみたいな感覚はある。
それでもどっちかというとロボットとして扱われる方が楽だなって思ってて
人間扱いされると逆にやりにくいみたいな描写がとても面白い
勤務中とかも人間とコミニケーション取るよりバックグラウンドで娯楽メディア見てる方がいいや!ってなってるの
これ現代社会でも割とあるなって思った
働くためのロボットとしての奴隷教育を受けてる人ってこの本読んだらこの主人公ロボットにすごく感情移入できちゃうと思うし
誰かと遊ぶとか、一緒になんかするとかよりも家でYouTube見てたいとかNetflix見てたいって
究極この感覚に近いのかもしれん -
Posted by ブクログ
脱走ボットとなった“弊機”は、過去の大量殺人事件の真相を求めて旅をする。新しい出会いと懐かしい再会。そして、メンサー博士のために悪徳企業に関する情報を入手した“弊機”は……。連作短編集、2話収録。
〈暴走プロトコル〉は冒頭から弊機らしさが出ていて笑う。なんだかんだで面倒見がいいし有能なんよなぁ(笑)ペットロボット、ミキとのやりとりが良。
〈出口戦略の無謀〉は1話のメンバーと再会。囚われた?メンサー博士を救い出せ!いやぁ……いいよね。弊機へのみんなの接し方がいい。
弊機もどんどん変わってきていて。そこにはARTやミキ、タパンやアビーン博士とのかかわりがあるんだよなぁ。もう、ラストはじんわり。弊機の一人称だから詳しくは語られないんだけど、何というか、うん。じんわり。とりあえず次も読む!! -
Posted by ブクログ
開発途上の惑星へ行く人間のチームにわけあって同行し、問題発生、宇宙船や施設内で人間を守りつつ敵と戦闘そして撤退というのが今のところお決まりの展開。私は一度読むと二度以上読むことは滅多にないのだが、似たような場面を繰り返していることもあって二度読みした。時系列の問題でこの後に出た『逃亡テレメトリー』を読んでから、また読んでしまった。
自分の失敗で自己嫌悪に陥ったり、自分で自分を励ましたり、褒められて戸惑ったりと、弊機の一人称で語られる、基本的に論理的だがしばしば感情的で偏屈卑屈、人間的すぎる挙動がおもしろいのだ。
SFだと科学的にどうよ?ということがしばしば問題になるが、この作品はその点はもうどうでもいいです。今のところ日本ではこの著者の作品が翻訳されているのはこれだけだが、ほかの作品も読んでみたいです。 -
Posted by ブクログ
弊機さん!待ってました〜
マーダーボットのシリーズ4冊目。溜息つきながらも人間を全力で助ける弊機がまた見られて嬉しい。
中編「逃亡テレメトリー」では殺人事件の犯人捜査に協力する弊機。ミステリドラマの知識は…あんまり使わなかったみたい。今回もクスッと笑える表現が多くて楽しい。「焼き菓子」はネタとして外せない(笑) 個人的に好きなグラシンとラッティの出番も多くて良き良き。
時系列的には「ダイアリー」最終話と「エフェクト」の間。プリザベーション連合のステーションで、暴走警備ユニットの扱いをどうしようかってしてる段階。弊機のハイスペックぶりがいつもながら小気味良い。うまくいかずに落ち込む時の自虐的な言い方も相変わらずで。地道な捜査ばかりでなく、救出の緊迫した場面も、見せ場の戦闘シーンもちゃんとある!
短編「義務」は「ダイアリー」の前の採掘場での話し。弊機…良い奴。短編「ホーム」はメンサーから見たマーダーボット。企業の権力執行の手段を目的として製造された構成機体だが、その目的から切り離すのは本人だ、と言うメンサーが好きだな。自由意志があるのなら、自分に命令できるのは自分自身だけだ。人もそうでない者も。