飲茶のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
哲学の大きな流れを、今の言葉に置き換えて要約して、わかりやすく説明してくれている。
その時代の価値観を斜に構えた哲学者が蹴飛ばす様を、擬人化して説明してくれるので、とてもわかりやすい。
このノリが軽くてウケる!
そして哲学者達の幼稚さにひっくり返りそうになるけど、なんとも尊くて、愛おしい。
現代は「これがしたい!」という目指すべき価値を見つけ続けながら生きるのは大変。
ニーチェは、これに疲れて、ただ暇を潰す「末人」が増えると予測。未来を生きるより今の一瞬を大事にしろと言う。
新しい価値観を定義付けた。
そして新時代の哲学は「暇」な社会への適応。人生100年時代、AI・自動化、人口増 -
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれて購入。このタイトルとポプテピピックはズルい、ズル過ぎる。表紙で釣るんじゃない、中身で勝負しろ。アタイそういうの許さへん!!と憤ったのが抗いきれず、購入してしまった。
「すべての哲学は14歳が考えそうなことを突き詰めたものだ」という本。
哲学という難解なものを、とても分かりやすく解説してくれている。宗教から脱した哲学が、世界をどのように捉えていったのか。
最終的に「ぇ、そんな身も蓋もないところに行き着いちゃってるの?」という感じになるのだが、だからこそこの先の哲学を考えていくことが今を生きる我々の使命なのかなと思ったりする。
本書はあまりにも分かりやすく解説してく -
Posted by ブクログ
「本書が伝えたいことは、すべての哲学は、十四歳レベルの発想、誤解を恐れずに言えば、『極端で幼稚な発想』からできているということ。どんな哲学書も難解そうに見えて、その『難解な部分(あらゆるツッコミを想定して専門家目受けに厳密に書かれた部分)』を取っ払ってしまえば、根幹にあるものこの程度にすぎないということだ」(本書「はじめに」より)。
上記のポリシーのもと、西洋の名だたる有名哲学者の主張をできるだけわかりやすく解説している。それでも、本当に14歳が本書を読んでその内容を理解できるかどうかは疑問。
昔流行った「構造主義」とはなんだったのかが、本書を読んで初めて少しではあるが、理解できた。
続編とし -
Posted by ブクログ
エントロピーの増大が面白い、秩序は必ず無秩序になる、身の回りでもそうしたことは沢山ある。
二重スリット実験により、観測してない時は可能性こそが存在というのも面白い。量子力学、言葉しか分からなかったけど観測できないから理論を立てるんじゃなくて解釈で捉えるの、わりとアバウト。白黒ハッキリしないもんなのね。
科学は反証出来るもの、というのも初知り。反証しようがないものはそもそも理論として成り立ってないらしい。
クオリア、自分が感じているものを他者と共有することは出来ないし、科学的な解明もできない。今見てる青が他の人の青と同じかどうかは絶対に分からない、不思議。
人間の選択には常に無意識が働き、その -
Posted by ブクログ
本書は、一般に難解とされるハイデガーの哲学を、物語形式でわかりやすく解説した入門書です。かなり噛み砕いた説明がされていますが、それでも読み応えがあり、深く考えさせられる内容でした。
特に印象的だったのは、「人は孤独ではない」というメッセージです。私たちは皆、異なる道を歩みながらも、「死」という同じゴールに向かっている。理不尽な世界に投げ込まれ、不確かな未来の中で無力さを感じる人間ですが、誰もが懸命に生きており、唯一無二の存在であるという事実に、心を揺さぶられました。
哲学に興味はあるけれど、難解な原著に尻込みしている方におすすめです。ハイデガーの思想に触れながら、生きることの意味を深く考え -
Posted by ブクログ
好きな著者の新刊となれば、これはもうワクワクしかない。今回はハイデガーの哲学を物語を通し、わかりやすく伝えてくれる。内容としては、そんなに目新しいとか、世界が変わったとかはなかった。
おそらく私の好きなアーティスト達が歌の中で語ってくれていた内容ですでに触れていたからなのかもしれない。人生という有限性の中で終わりを意識して生きることが、いかに人間として真の生きるべき姿であるか、他を思いやる心の美しさ、全てに取り替え可能である道具であるが故、誰かにとって、取り替えのきかない唯一無二の存在になることへの渇望、やはり哲学っていいなと思う。何の役にも立たないように思いながら、本質を求め続けるその姿。