加藤シゲアキのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
たった一枚の絵から始まる壮大な物語
主人公はテレビ局員の守谷。
その絵は同僚の吾妻が祖母から譲り受けたもので、見た瞬間吸い込まれそうになり世界が変わったという吸引力のある作品だ。
裏には〝イサム・イノマタ〟のサインがあるが、全くの無名でどんな画家なのか分からない。
それでも守谷と吾妻は、この素晴らしい作品を大勢に見てもらいたいと展覧会を企画し、まずは著作権がどうなっているのかを調べることに…
ようやく掴んだ僅かな手掛かりは秋田にあり、二人は何度も秋田に足を運ぶ。
すると次第に見えてくる猪俣家の秘密。
それは戦時中にまで遡り、秋田の油田や石油産業、終戦前日の空襲など様々な歴史と絡み合い深 -
Posted by ブクログ
チュベローズで完全に読まず嫌いだった著者への価値観を訂正され他も読まないと駄目な人だなと思った所でオススメされたので購入
素晴らしい
大きなテーマの幹を軸に枝分かれした細かい線がテッペン(ラスト)へ向けて再度終結する構成に素直に楽しめた
ついでに物語という意味でなく、その作り方の流れも合わせて「なれのはて」と名付けられるセンスにも脱帽
北海道民なら伝わると思うのだが他の都府県に疎いのだけれど、秋田県の見せ方や見せられる話、構成と作り方。完全にこの人「作家」でした
本当に今まで申し訳無い
今年1番驚いた作家でした
新作追っかけていくリストに入れます -
Posted by ブクログ
テレビ局の報道から企画へと異動になった守谷は、鬱屈とした思いを抱えたまま日々を過ごしていた。
キャスターとして順調な彼女、報道で働くかつての同僚、それらが悪いわけではない、頭ではわかってはいてもやりたいわけではない企画の仕事をこなしてはいけない死んだような日々。
転機をもたらせたのは企画で同僚となった吾妻が観せた1枚の絵だった。
作者は聞いたこともない無名の画家。その1枚で展覧会を開きたいという吾妻と共に、その絵にまつわる数奇な運命を紐解くことになる。
しょせん芸能人の書いた本と侮っていた自分を殴りたい!
ミステリーでもあり、ヒューマンドラマとしてもめちゃくちゃに面白かった。
読み始める前と -
Posted by ブクログ
ネタバレ奥行きのある大作で、これがあの『オルタネート』と同じ作者の作品だと思うと、加藤さんの振り幅に驚いた。
戦時中のこと、石油産業のことが読みやすくわかりやすく書いてあり、特に8月15日前日に秋田であった空襲ののとを君衣さんの物語として知ることができだことがありがたかった。「あと一日早く戦争が終わっていれば」、これが君衣さんの物語を通りてわたしのなかに深く刻まれた。
今を戦前にしないために必要なのはこういう物語だと心から思う。
そして結末の輝さんと道生さんが再会できるシーンに加藤さんの優しさを感じた。
このあと、守谷さんは幼い頃自分を森で助けてくれたのが道生さんだと気がつくのかな。