あらすじ
就職活動に挫折した22歳の光太は、カリスマホストの雫にスカウトされ、歌舞伎町のホストクラブ「チュベローズ」で働きはじめた。夜の世界の苛烈な洗礼を浴び戸惑う光太だが、客としてやってきた女性、美津子が憧れのゲーム会社に勤めていることを知り、彼女を誘惑して自らの夢に近づくために利用しようとする――。野心と策略が渦を巻く、最も危険なノワール・エンタテインメント、開幕編。
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面白かった。就活や家のことで腐りかけてた主人公が、ホストになってどんどん人として(良いのか悪いのか)成長して、打算的になっていく感じがしてよかった。でも貢いでくれていた女性が自殺して、その喪失感に沈む描写では、主人公にまだ人間らしさが残っているのが感じられて、それもまた良かった。そしてラスト、雫との立場が逆転して、物語の最初の場所に戻ってくるのが美しい。個人的には、就活生は朝井リョウの『何者』を読んで、そのあとにこれを読んで欲しい。
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コウタは私にとっての担当の本名だった。
たくさんのお客さんを捕まえて、いろいろな人の担当として輝いていられたらよかったのに。
たったひとりの太客が育てたホストなんて⋯
平凡な温かい幸せなんてあり得ない。
けれど幻の最高の幸せなんだ。
物語が進むにつれて、気持ちよく心震えていった、はずだった⋯
なんてできたストーリーだろう。胸に刺さった『何か』が抜けない。
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サクサク読み終えてしまった。
テンポ良い。
ドラマ感ありますね~。情景が浮かびます。
光太、恵、雫、芽々、美津子…
それぞれの思い、思惑、選択が、良い方向とも悪い方向とも…、うーん、絶妙に作用して進んでいってしまう。
このやるせなさが、逆に良い。ドラマだ。
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引き込まれてしまう小説にあたった時の楽しさ!といったら!
以下本文から
『君主論』に描かれたチェーザレは非常に魅力的だった。マキャヴェッリが彼に心酔していることもあるだろうが、「敵によっておびやかされないこと、味方を獲得すること、民衆に愛されるとともに怖れられるようにすること、兵士に慕われるとともに畏敬されること、自らを攻撃できるかあるいは攻撃するに違いない者を絶滅すること(中略)これらは新しく君主となった者には必要不可欠と考えられるが、これらの事柄に関して公の行動ほど生々しい模範を提供してくれるものはない」
「ある君主の頭脳がどの程度のものかを推測する場合、まず彼の近辺にいる人間を見るのがよい」
「もし彼らが有能かつ忠実であれば、この君主は有能な人材を見いだし、それを忠実たらしめる術を知っているのであるから、賢明であると評価してよい」
「『AIDA』の社長が頭脳明晰な方であるならば、きっと皆さんも有能なのでしょう」
「君主は自ら才能のある者を愛し、一芸に秀れた者を尊敬する人間であることを示さなければならない」
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就職浪人になりかけていた光太は偶然知り合ったホストの雫に誘われ、ホストとして働く。夜の世界の洗礼を受けながらも徐々に仕事を覚える。客としてやって来た美津子が最終面接まで残った会社に勤務し、自分を落としたことを知らされ、光太は自分の夢を叶えるために美津子を利用とする。「なぜ、美津子は光太に引け目を感じ、協力するのか?」明かされぬまま自殺し、物語は終わる。
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こんなに面白かったんだ!っていい意味で裏切られた。人間ドラマにみせつつミステリ要素もあって、何より文が読みやすすぎる。簡潔でも教養というか知的な文なのが感じられるしシゲすごい
Posted by ブクログ
描写が緻密で、不快さをも感じるほどリアルだと思いました。その描写がこの世界に引き込み、のめり込む要因になっていると思います。
後編との繋がりも気になるところです。
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続きが気になる、読むのを止められない
ミステリーじゃないけど、結末が気になる
文体も軽すぎず重すぎず、でも、丁度よい、ではなく、読後の満足度が高いのは、予想を超える展開の連続があったから
さて、どうなるAGE32!?
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いやはや……NEWSの加藤シゲアキくん。
デビュー作の「ピンクとグレー」は衝撃的だった…そして「なれのはて」では圧倒的な世界観。
ものすごい創造力と独特な表現力だと感心してたんだけど…なんというか、こんなジャンル?雰囲気?の違う作品も書けるのね…いやーすごい…
就活に失敗した光太はホストにスカウトされる。
ホストに抵抗はあったか父親を幼い頃になくし、身体の弱い母と年の離れた妹を養わないといけない…その為にはお金が必要。意を決してホストになることに…お酒が強い以外はホストとしての資質はゼロ。
そんな光太を指名に来た美津子。
彼女は彼を最終面接で落とした張本人だった。
罪滅ぼしのつもりで光太の言うことを聞く美津子…
衝撃の最後…
そして10年後に続きがあるのね。
いやードラマ見てるみたいだったよ。
本当にしげすごいわー
Posted by ブクログ
読みやすかった。感情が手に取るように理解できた。
あんなに身体を重ねて一緒の時間を過ごしたのに、相手のこと 全然何も知らんかってんなって、
でもさ、逆に 全然知らん相手やからこそ 一緒にいて心地よかったんかなぁ
Posted by ブクログ
面白くてイッキ読みでした! 主人公である光太の、若さと甘さと勢いを感じる文章がとても読みやすかったです。 ノワールエンタメ、というには所々甘さを感じずにはいられない(そのくらい光太の根本が優しい) あと、『ホスト』のイメージがイメージどおりすぎかな。時折入る詩的表現も22歳の光太にはぴったりでしたが、これが32歳になったときどんな風に変わるのか…次巻も読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
タレントが書いた物語だと思って敬遠してたけど!
読んでみると、すぐに、物語に入り込め、読みやすく、タレント本と考えていた自分が恥ずかしくなった。
よくある話だけど!
引き込まれて、読めた。
良かった!
Posted by ブクログ
面白かったです。
作者がアイドルって言う先入観ありましたが、普通に上手い作家の作品として読めました。
映画化しても良いですね。
本の中に出て来た君主論が読みたくなり、今読んでいます。
Posted by ブクログ
なんだなんだー
この疾走感!
伊坂幸太郎の再来か!?
This is エンタメ作品!!
素直に読みやすく、面白い(=^▽^=)
さて、このままAGE32完結編へ突入だ!!
本の概要
俺の言うことを聞いて。
どんなことでも。
22歳。僕は歌舞伎町のホストになった。
加藤シゲアキが贈る、甘美で危険なエンタテインメント、開幕編。
就職活動に挫折した22歳の光太は、カリスマホストの雫にスカウトされ、歌舞伎町のホストクラブ「チュベローズ」で働きはじめた。夜の世界の苛烈な洗礼を浴び戸惑う光太だが、客としてやってきた女性、美津子が憧れのゲーム会社に勤めていることを知り、彼女を誘惑して自らの夢に近づくために利用しようとする――。野心と策略が渦を巻く、最も危険なノワール・エンタテインメント、開幕編。
Posted by ブクログ
加藤シゲアキが書いたという
バイアスもあるかも知れないけど、
面白く続きが気になる。
とは言っても、本書は途中まで読んで
積読状態だったのだが、
何故なのかは今となっては不明。
もし、途中で読むのを辞めてしまった人は、
最後まで読んだら続きが気になりますので、
再開してください
Posted by ブクログ
加藤シゲアキさんの本を、いつか読んでみたいと思い続編と一緒に購入。You Tubeで面白いとブックチューバーの方が勧めていたので、読んでみた。
文体も癖がなく、読みやすい感じで、スーっと読めた。
ホストという仕事をきっかけに、関わって、変わっていく自分と人々。人間の温かい部分と冷徹な部分が混ざり合っているような感じを受けた。人が何かを得るときには、その影で犠牲になっているものもたくさんあるのだなと思った。主人公が、このあとどうなっていくのか、続編も読みたいと思う。
Posted by ブクログ
シゲの本を読んでみたいなと思って購入。後編まだ読めてないけど、前編のこちらはスラスラ読んだ覚えが。
ラストは『えー!?』っていう驚きとぽっかり穴が開いたような気持ちになった。後編読むの楽しみ。
Posted by ブクログ
22/32の文庫前後合わせて
大変申し訳無いがこの著者の作品自体が初読
完全読まず嫌いのスタンスだった
が、このチュベローズだけはどうも書評を見かける度にひょっとして僕好みの本なのでは
とずっと気にしていた
そして今回ついに読み終えた
始まりの情景描写地点で
あぁ、やっぱりこういう感じか、とガックリ
背伸びをしたような表現、しかもそれが展開の役に立っているわけでもなく
と思って読んでいると、ホストの世界に入る辺りから「さすがアイドル」と言わざるをえない
見事な人間関係の積み重ねの見せ方に夢中になった
始まりだけ異質過ぎないか…?ああいう表現あそこだけでした。会話に比重置いたあたりからは本当にノンストレス
ホロヴィッツばりの構成に思わず、加藤シゲアキこうゆう人だったんかいと思わず嬉しくなりました
とにかく敷居が低い所から読み始めたので
次著者の作品に触れた時は、もっと純粋に楽しみたいと思う 今まですんませんでした 普通に面白かったです
やっぱ勝手に読まず嫌いはいかんな
でも、チュベローズから入った僕の次ってなんなのでしょうね…
Posted by ブクログ
就職活動に失敗した主人公がホストになり、夜の世界に染まっていく…
本作では『君主論』が引用されており、哲学的思考など考えさせられる場面が多かった
でも、文章はとても読みやすくてよかった☺︎
主人公の女性への気持ちとかはあんまり共感できず…。男心って分からない笑
AGE32が気になる!
どんな風に終わるんだろう?
Posted by ブクログ
就活失敗からホストの世界へというのは、あまりにも無茶というか心配しかないと感じましたが、追い詰められると何でも頑張ってしまうものなのかな。
ホストの世界へ入ってくる人も、その世界へ誰かを連れ込む人も、お客になる人も、みんなそれぞれ一人の人間。
言動だけでは見抜けない。
それぞれに抱えてるもの、考えてること、見えてるものが違う。
当たり前のことなんですけど、そうやって見てみると、なんだかすべてが違って見える気がします。
自分の夢のため、大切な人のため、お金のため。
いろんなものが渦巻く世界で生き抜いていくのは、簡単なことではないですね。
同じタイトルの「AGE32」に続くようなので、単純に考えて10年後なのかな?
彼らがどう変わるのか、ちょっと気になります。
Posted by ブクログ
就職活動に失敗した流れでたまたま入ったホストの世界。ホストと就職浪人の二足のわらじを履くなかで、そのどちらにおいても色々な出来事が発生し、また、絡んでいく。主人公がすんなりとホストに馴染んだりとややご都合主義に感じられるが、ストーリーはテンポよくとても読みやすい。一部の謎は完結しなかったが、これは後編で解決されるのだろうか。
Posted by ブクログ
ストーリー的には盛り上がりに欠ける気がしたけれど、続きが気になる作品でした。
読みやすく映像が浮かんできて、ドラマになっても面白そう。
引き続き完結編読みます。
Posted by ブクログ
とあるYoutuberが
「男心がわかる作品」と紹介して
私自身も男だけど気になって手に取りました。
漫画を読んでるような読みやすさ。
文章から情景が想像しやすい。
「最終面接」の章からラストまでは
すごく引き込まれました。
メイン登場人物はみんな魅力的でした。
Posted by ブクログ
わかりやすい話で読みやすかった。
就職活動でどこからも内定をもらえず絶望感を覚えた光太の、誰からも必要とされていないという感覚。その多様な表現が特に素晴らしかった。
光太がなぜナンバーワンホストにまで上り詰めたのかが、光太ならではの性質や成長過程などに関連させてもう少し丁寧に描かれていたら物語に奥行きが生まれたのかなと思った。
Posted by ブクログ
どんな人間にも見え隠れする二面性のようなものをひしひしと感じた。
自分が育ってきた中で培われた性格なんて中々変わることが無いだろうに、環境に変えられていく性格に怖さのようなものがあった。