あらすじ
高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」が必須の現代。料理コンテストでの失敗に悩む調理部部長の蓉(いるる)は、再びの挑戦を決断。高校を辞め居場所を探す尚志(なおし)は、音楽家らのシェアハウスに潜り込む。オルタネートを信奉する凪津(なづ)は、アプリが導く運命の相手を探す。そして文化祭の初日、三人それぞれに起こる奇跡――。10代の過酷さと煌めきを鮮やかに切り取る、青春小説の新たなマスターピース。(解説・重松清)
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ジャニオが書いた本やし舐めてたら普通におもろかった。ええな高校生。あの3年間しかいないのに一生の友達になるって何なん?社会人の3年なんてすぐ終わるのに。
高校生のときは色々挑戦すべき。
と、当時の自分に言いたい。
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表紙がキレイで購入したけれど、どうしても著者がアイドルというのが先入観としてあって、最初はうまく入り込めなかった(ごめんなさい)。しかし最後まで読むと、その色眼鏡がどれだけ失礼だったかを痛感させられ、裏切られた、あっぱれ!という感情に変わった。
三人の主人公の話が順番に織りなされていき、高校生限定のSNSであるオルタネートとの関係性も三者三様。本題はオルタネートではなく、あくまで高校生のほとばしるエネルギーとその向き先だ。一言で言ってしまえば学園もの、青春ものなんだけれど、三人の主人公の物語が最後には交わって大団円を迎えていく様は読んでいて気持ちがよかった。
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3人を主人公に据えた本作。しかし、それは読者1人に凝縮されているように思える。
SNSより現実に向き合う人
SNSで現実から背く人
SNSと共に夢へ駆ける人
皆、私の葛藤する心のどこかにいて、それぞれが心の中の私に叫び、訴え、呼び起こす。それがどうしようもないくらいに若く、瑞々しい叫びなんだ。
全ては繋がり、未来への糧となる。きっとこの葛藤する複雑な心模様も、いつしか晴れに変わると追い風を吹かす物語。
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高校生を描く中で作者も当時30代、過去の輝きとして描かれるものかと思ったが全く違った
そこに描かれてきたのは今を生きる高校生が放つ輝きそのもの
私がこの作品を最初に読んだ頃は作中同様高校生であったがコロナ禍だったため、制限が多い中で過ごした部分がほとんどだった だからか、作中の高校生が羨ましいとさえ思えた 部活や授業形態が大きく変わった中でこの作品に出会えたことは珍しい高校生活を経験した私にとって夢のようだった
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SNSの話と始まる。おじさん苦手だなー、ついていけるかな、と思っていたが面白い。読める。
気になる相手へのアプローチのツールが変わっただけだ。黒電話からケータイ、SNSへと変化はあっても後書きにもあったが、10代の感性は自分の頃から何も変わってないんじゃないかな。シンプルでドキドキです。
と思いつつも、架空のSNSだし人名が中々珍しく、容、えみく、凪津、タラオカ、等難しいものが並ぶ。本当は異世界とかのSFものなのかとも勘ぐってしまった。初読みの作家さんなので普段からこんなんなのかな。
料理対決では時間に迫られハラハラし、SNS全盛でも気持ちのすれ違いもある。三人の主人公が苦悩にも共感できる。世代は違っても追体験でき楽しめた。
最近、意図せず恋愛ものを読んでいるせいか、受け付けないと思っていた恋愛小説が楽しめるようになってきた。
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続きを読むのが楽しみなくらい面白かった
アイドル活動をしながらなのに、こんなにしっかりとしたと物語が書けるのがすごいなと思ったし、時間を作るのが上手いんだなと思った。
マッチングアプリを題材としたお話で、現代にピッタリだと思った
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濃厚…というより重厚。
…な青春群像劇といった感じ。
こんな青春やってみたかったなぁ…w
遺伝子で相性を良い相手決めるとか『ガンダムSEED DESTINY』のデスティニープラン思い出したw(アニメネタw)
Posted by ブクログ
2024年
鑑賞作品 No.8
《感想》
オルタネートってなんだろう。
それがとにかく気になっていた。
どんな世界になるのか、人々は迷わなくなるのか。
でもやっぱりオルタネートがあっても人は迷うのだろう。
ランダムに出会うからこそ、選択できるからこそ、何が正解かわからないこそ、青春なんじゃないか、、
3人が織りなす青春に胸がギュッと熱くなった。
とにかくページを捲る手が止まらない笑
面白い…!!!
あとがきで、読者が面白いと感じる小説を書くことが目的だと知って、まんまとやられたと思った笑笑
最後に、
加藤シゲアキさんが描く「3」の意味に心が動いた。
二足のわらじなんかじゃない…
ただ自分の物語を描くこと。
私はその物語を追体験した。させてもらった。
《印象に残ったシーン》
▼ 尚志が楽器屋でドラムを暴れて演奏するシーン
まさに自暴自棄
どうしようもない、何をすればいいかわからない、そんなときってある。。
自分なのに自分じゃない。
手を動かしているのは自分なのに自分のものではない。
そして孤独。
青春の代名詞とでもいうべき自暴自棄を体現したこのシーンは忘れられない。
《MVPキャラクター》
▼ 容(いるる)
基本に忠実に、まるでガイドブック通りの旅行のような料理を作る、そんな実直で素直で、そんな創作性のない自分に嫌気がさしていながらも、でもとことん料理に本気な姿が好き。
《ぐっときたフレーズ》
「なんとなく。それなりに。そんな心持ちで弾くギターで、一体誰が感動すんねん。ギターに謝れ。こんな心持ちで弾いてもうて、すみませんってちゃんと土下座せえ。」
豊が文化祭のバンドでギターを演奏しているのに対して内心つぶやいていた尚志のセリフ。
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高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」を中心として主人公3人のそれぞれの視点で物語が進んでいく。
率直にかなり面白かったです。SNS社会の現代に持ってこいの作品だと思います。
おそらく作者のメッセージとしてはSNSは善にでも悪にでもなる。リアルな人間との交流や経験大事にしようということだと思いました。
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お話としては面白かったけど、登場人物のお名前が凝りすぎてて何か読んでいて、棘のように引っかかって邪魔でした。オルタネートというSNSで相性の良い人を探すという、自分の情報を入れれば入れるほどより相性の良い人が見つかるという、いいような悪いような…。ワンポーションという高校生版の料理の鉄人のような大会があったり、バンドマンの夢を持った人が出てきたり、青春だなと読んでいてさわやかな内容でした。文才もあることが分かり、他の作品も読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
久しぶりの加藤シゲアキ。
たしか、かなり売れた本だった記憶。
内容は高校生限定のSNS「オルタネート」を交えながら恋や部活、将来などの青春特有の悩みを持つ様々な男女を描いた物語。
まあ、総合的なSNS風の立ち位置を醸し出しているが現実でいうところのマッチングアプリなので、いずれ現実世界でもリリースされてもおかしくないなと思う。
一つ気になるのは、割と初めましての段階の男女がホイホイ告白して付き合うみたいなところに非現実を感じて、「ああ、作者のおじさんが必死に若者の恋を考えたんだろな」って感じがして力が抜ける。
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SNSへの妄信や懐疑、羨望などを詰め込んだ作品。3人の主人公が、それぞれの青春を歩んでいく。そもそものテンポはいいが、後半はより引き込まれる展開でとても良かった。
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純粋に読んでて楽しい、早く文章を頭に入れたいと思える作品だった。
題材がマッチングアプリなだけあり、全体的に若者の解像度が高く、現代的な登場人物が多い。だからこそ、彼らの悩みや葛藤を素直に受け止めることができた。
加藤シゲアキの本は初めてだったが、単語の差し込みが綺麗で文のリズムが良いな、と個人的に羨ましい才を感じた
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高校生限定のSNS「オルタネート」。読み終える前はもう少し「やばい」感じかと思いきゃ…そんなこともなく。蓉パート、尚志パート、凪津パート…それそれぞれが混じり合うかというさほどでもなく…ちょっと感じが辻村深月さんの「この夏の星を見る」のような進み方。メインは料理人の父との確執、料理との向き合い方、恋愛と友情…ってことで蓉。
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高校生限定のSNS「オルタネート」。思ったほどSNS中心の話ではなく、青春小説の王道のように感じました。
料理コンテスト「ワンポーション」の話と、それぞれの視点が交差する文化祭当日の展開が面白かった。
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高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」を中心に、3人の高校生がそれぞれの悩みや葛藤を乗り越えながら成長していく物語だ。オルタネートは恋人を探すためのマッチングアプリだが、恋愛だけでなく、友情や将来への不安、家族との関係といった若者特有の問題が交錯する場となっている。
印象的だったのは、主人公の一人・蓉が進路に悩みながらも、自分を支えてくれる人との出会いを通じて未来への希望を見出していくシーンだ。また、SNS上のつながりが現実の人間関係にも影響を与える描写もリアルであり、現代の若者たちが抱える孤独や葛藤が鮮明に描かれている。
オルタネートの存在は、人と人を繋ぐ一方で、誤解やすれ違いをも生む場として、デジタル社会の光と影を象徴している。本作を通して、他者とのつながりを模索しながらも、自分自身の生き方を見つけていくことの大切さを考えさせられた。複雑な現代社会を生きる若者たちの姿を鮮烈に描いた作品だった。
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青春……まさに青春群像劇だった。十代のきらきらをうつす……というよりも、ひりつく焦燥を描き出す感じの。どこかで経験したことのあるような感情も見え隠れする。年代が同じ加藤氏と感覚が近いからなのか、それすらも演出の一つだったのか。
「オルタネート」というSNSについて、冒頭では当たり前のように登場人物に「フロウ」「コネクト」と専門用語を言わせるなど、「技術を知らない我々」に疎外感をあたえる場面があったが、主人公3人のうちの1人、凪津がオルタネートを信奉していることから詳細な説明を独白してくれたことでストンと世界観が腑に落ちていった。外野から一気に内側に引っ張られる。突飛なキャラクター名などに引っ掛かりがあったのに、自然と物語に惹き込まれていて止まらなくなっていった。
上手く言えないささくれの様な引っ掛かりというか……本人にとっては小さな理不尽と感じる点というか……そういう些細な部分がぐさりとくる。ワンポーション前の容と三浦くんとの電話、三浦くん自身は絶対に気づいてないけれど、傲慢さとずるさがあって、だけどその辺を2人そろって自覚してない……というような。そんな小さなモヤッとが重なっていってどうなっていくんだろう、という好奇心が読み進める原動力になっていた。
すべてが収束していく文化祭当日。主人公3人はそれぞれ局面を迎え、三者三様の爆発を見せた。モヤモヤから解放へ。高校生という年代の設定だからこそ、ここまでブチ上げられたような気もする。その後の3人の描写は、それまでと違った軽やかさがある。未来への明るさを感じさせて終わるのは、青春の物語としてとてもふさわしかった。
この一冊を手にしたのは、学生時代の友人が去年くらいから突如NEWS、特に加藤シゲアキ氏に落ちたせい。ずっと音楽好きだったけど、まさかアイドルに行くとは思わなかった、という驚きと、彼女の加藤氏にまつわるプレゼンを聞いててじわじわと興味が高まったので。「何から読むと良い?(ただし文庫化されているものに限る)」と聞いたら「オルタネートが読みやすいかな?」とのことで入手。たのしかったー他の作品も読んでみたいなあ。
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同じ高校生だからこそ共感できるところが多々あり、勢いよく読み進められて物語も楽しめた。
登場人物たちの成長が凄く感じられてここから得られた価値観もいくつかあった。
その中でも「私は私を育てる」という言葉は響いた。
ここからは自分に当てはめての解釈になる。環境も重要ではあり自分だけの力ではどうしようも出来ないという場合もあるかもしれないが、そこだけに文句ばかり言っていても結局なにも変わることは無い。成長を求めるにせよ状況を打破するにせよ一番大事なのは自分自身が変わる事だと思う。小さなことでも行動に移していきそれを続けることは周りにも影響を与えると思う。
変わっていこうと考えさせられた作品でした。
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久しぶりに学校が舞台の青春小説を読んだ。
時代も場所も環境も全く違うのに自分の高校時代が懐かしくなった。
物語の最後には登場人物それぞれが少しずつ成長していて、晴れやかな気分で読み終えた。
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主人公は三人の若者。
調理部でコンクール出場を目指す女子。
架空の高校生向けSNS「オルタネート」利用して人間関係を広げようとする女子。
子供の時の友人との思い出が忘れられないドラマー志望の高校中退男子。
どの人物も魅力的で、それぞれがすれ違いながら自分の道を見つけようと奮闘する姿がまっすぐでとても清々しい。
SNSをテーマに扱っており序盤は世界観にやや戸惑ったが、SF要素はあまりなく、世界観を理解してからはページをめくる手が止まらなかった。
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最初は世界観が分からなかったけど、読み進めていったらオルタネートの内容が分かりました。
基本3人を主軸に順番に話が進んでいって、最後に交差していく構成。
高校生の青春が好きな人にはおすすめです。
Posted by ブクログ
高校生限定のSNS「オルタネート」が題材。
青春っていいなと改めて思う。
とても読みやすい作品だった。
DNAを用いて、遺伝的に相性のいい人をアプリを用いて見つけるというのは、かなり気になった。
リアルに存在したら、自分はどんな人を勧められるんだろうと想像しながら読み進めた。
今の時代に、オルタネートがあったら、使ってみるかなと思う。
多くの人と繋がることは、大切だと思うし、それによって新たな視野を取り入れたいから__
Posted by ブクログ
3人の高校生がメインとなって進んでいくストーリー。
読み始めた時は、途中で読むのやめてしまうかもと思ったけれど。
気づいたら読破。
登場人物が多くて誰が誰と繋がっているんだったかわからなくなりそうだった。
自分的には料理コンテストのいるるちゃんのストーリーが1番好きだった。
Posted by ブクログ
オルタネートは無いけれど、それに似たような環境下だと追う。snsに支配されていることを改めて実感。「悲しんだり傷ついた思い出を肯定するのは自分の失敗を認めたくないだけ」はまさしく。友達がこれをちゃんと出来ていて、改めて素敵だと気付けた。
Posted by ブクログ
高校生限定のSNSを絡めて描かれた青春群像劇。3人の高校生が主人公となりそれぞれの夢や恋愛、人間関係等が展開されている。前半は細々とした設定が描かれているせいか、頁をめくる手が重かった。けれど、後半は変な力が入らずに青春だなぁと思える展開で一気に読めた。
特に蓉と三浦くんの料理対決の辺りからおもしろくなってきたかな。
SNSの使い方も良し悪しあるけれど、凪津の使い方ってどうなんだろうと思っちゃいました。世代が違うからかな。遺伝子レベルでのマッチングには興味はあるけど、ちょっと怖いな…