チョン・セランのレビュー一覧

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    特に好きな4つ
    ①ディヴァイン/西加奈子 
    ②終末の愛/冲方丁 
    ③BOOMBOOMTAIPEI/金原ひとみ 
    ④ガマズミの花/八木詠美

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    2026年09月02日
  • GOAT

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    ネタバレ

    この内容・構成で¥510!すごい!!
    自分には★評価が高くない話もあるけれど、全体として満足感がある。よかった。
    デメリットは、この中で紹介されている本を読みたくなり買ってしまうこと(とは言え初めての作家さんは不安もあるので中古本を探した)。また、読み終えるのに時間がかかること。自分の場合、話を読み終えた後に時間を置かないと次に行けないので、短編で構成されているこの本は1日2話進めばよい方だった。
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    「ディヴァイン」西加奈子 … ★3.5。完璧で盤石な「君」と活動家の娘。「あー、こんな聖人君子みたいな話は居心地悪い」と思ってたら、それを覆すオチが来てよかった。ただ、最後の結びはきれい過ぎるかな。タイトルがDivineだから仕方ないか。

    「私たちは愛を失ったことがあるだろうか?」チョン・セラン … ★3.5。理解したと言えないけれど、引かれる内容だった。大恋愛TVドラマ終了の喪失感から抜け出すにつれ「一度も所有したことがないものをどうして失えるというのだ。ほとんどの人は命懸けの、文字通り断崖絶壁から飛び降りるような恋愛をすることはない」で始まる著者の考察。自分が恋愛小説が苦手な(読んでもあまり胸に刺さらない)理由がおぼろげに見えた気がする。

    「音の心中」市川沙央 … ★3.5。よくわからないが余韻が残ってよかった。心臓の音を記録する芸術館を初めて知った。著者は心臓の音を芸術作品とする(?)という発想を知り、この話ができたのだろうか。
    「彼」に向けての「私」の気持ちは同意できる。「戦争反対!」と叫ぶ人が、叫ばない人へ向ける憤り。でも、そういう憤りがそもそも戦争の元では? 「私」から「彼」への「あなたは戦争を消費しているだけだ」は的を得ている。あなたと同じ行動をしていないからと言って、それは平和ボケしているわけではない。あなたのしていることだけが正解ではないのだよ。

    「嘔吐」小川哲 … ★3。このオヤジの一人よがりがきつく、読んでいると「嘔吐」を誘う。その一人よがりは「愛」ではなくその反意として、「愛」がテーマのこの本に載ったと思う。でも、今はそんなヤツが多くいる状況、その中でわざわざこの内容にした意味は何?と頭に「?」が浮かんだ。この状況を変えなくては!というメッセージ?

    「【ア】【イ】」尾崎世界観 … ★2。??? わからない。

    「念のため」芹沢央 … ★2.5。??? なんてことない日常にも裏があり、それに気付かなかったり気付かせないことが優しさ(愛)ってこと?

    「二番目のアイスを教えてください」ワクサカソウヘイ … ★3。自分は一番がチョコモナカジャンボ、二番がピノ。…てことは本命はピノ?

    「違う海にいる」麻布競馬場 … ★2.5。僕(木村)は松島との思い出(海)に生きていくということ? もう少し説明して欲しい気持ち。

    「愛することを知らない子は」島本理生 … ★2.5。女子生徒の玉川と彼女の弟との行為、それを平然と「私」に話せる関係、「私」に芽生えた新井市への思い… などのシチュエーションについていけなかった。自分には苦手な感じ。

    「終末の愛」冲方丁 … ★3。人類が終末へ向かうことになった理由はE2関連薬による博愛の心。人類の終末を救うのはアンチE2薬による愛の駆除。物語としてちょっと厳しいかな…

    「五十歳、ロスジェネ、ギバーおぢ」葉真中顕 … ★2.5。因果は巡る…?

    「ポルト」パク・ソルメ … ★2。空想の世界でのドライブ? 話が見えてこない。こういうのが純文学?
    翻訳者の解説が印象に残った『韓国語にも「彼女」と「彼」にあたる言葉があるが、近年女性作家の間では「彼」に一本化し「彼女」を使わない人が増えている』その背景は何? 翻訳者は外国語を知るだけでなく、その外国語とその国の最新事情を知らないと翻訳の質が上がらないのだろう。

    「わたしの愛しいもの (エッセイ)」町田そのこ … ★4。息子が素晴らしい!「何で? 好きに着けた方が楽しいじゃん」「だいたい、誰に対して恥ずかしいと思ってんのさ」

    「ある階段からの風景~小説『老いと建築』」長塚圭史 … ★2。???わからない。すべてを見てきたこの家は今までを刻んだ家になっているということ?

    「牛田家とわたし」嶋津輝 … ★3.5。何がよいのかわからないけどなんかいい。その瞬間は楽しいことだけを楽しめた子供時代を思い出させる感じ?

    哲学対話「愛」って何? … 対話についての3つのお約束『①人の話をよく聞く ②偉い人の言葉を使わない ③「結局人それぞれ」であきらめない』がよかった。 特に③。

    「未来のかけら」チェン・ヨンス ⋯ ★3.5。『未来はどこにでもある。失敗した過去の中にも。だから未来形で存在する限り、僕はその言葉を信じる。信じることにする。』

    「愛はどこから(エッセイ)」アフロ ⋯ ★4。『一生の友達は一生一緒にいる友達だけじゃない』

    「かつて私のものだった男の子たち」戸田真琴 ⋯ ★2。合わない。ある日の父の行動ががっかり。母もそうなのか?と思わせるところもあるし。(Web「Story Box」にある続きは期限切れで読めなかった)

    「愛と再生」(詩) ⋯ ★2。自分に詩はわからないようだ。

    「出せなかった手紙」佐原ひかり … ★3.5。ほんわかした手紙だけど悲しくなる手紙。

    「手紙に味なんていらない」高遠みかみ … ★4。おもしろかった。問題作のラブレター、全部を読みたい。

    「チキンピアノ」丸山春乃 … ★3.5。いいんだけど、古川がいいやつ過ぎるかな。

    「出せなかった手紙」彩瀬まる … ★2.5。ちょっと重い。特に心を乱した「貴方」の文章。

    「そんなに好きってわけでもない友達」安壇美緒 … ★2.5。自分には後味悪い話だった。学生の頃、気は乗らないのにその場の流れを変えることができず、友達の誘いにそのままついてったことを思い出した。一部の人には自分がこの話のミミだったかもしれない。ただ、この話の主人公は、最後にミミを自分の部屋から追い出している。よくやった!

    「御伽の国のモアとトト」大木亜希子 … ★2。芸能界に入る子どもたち、その母親と父親の行動など、設定が好きになれず。母ちゃん、最後は長崎の実家に逃げていくってなんだよ。子どもたちが乗ったルートはあなたが望んだものだったのに。もっと早く解決策を考えるべきだったし、「もう遅い!」と気付いたらそこですべきことがあったのでは。あなたが望んだルートの中で家族が壊れていっているんだから。

    「BOOM BOOM TAIPEI」金原ひとみ … ★3。台湾での気持ちの盛り上がりを伝えたかったんだろうな。

    「ガマズミの花」八木詠美 … ★2。よくわからない話。幽霊の意味は何? それで夫とのすれ違いが出たのに、最後「家族も一人増えてさ」と子どもができたことをほのめかす意味は何?

    「北見から」乗代雄介 … ★3。ホラー?ファンタジー? 嫌いじゃない。が、最後のオチがもう一つ。あの小説家がどのように書いて親子を鎖塚から連れ出すのか、そのヒントだけでも欲しかった。

    「朝霧のチョイ」蝉谷めぐ美 … ★3.5。紋寿郎と容の関係、それに絡む朝霧がおもしろい。朝霧はこの先も人形と人間に行き来できる朝霧でいるのだろうか?

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    2026年08月22日
  • GOAT

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    510円で510ページ!!!
    最高すぎる!!
    特に好きなのは、蝉谷めぐ実先生の朝霧のチョイ。
    良すぎたので長編で読みたい…、ヨミタイヨ…。

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    2026年07月12日
  • GOAT

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     第4号が出たのに、遅ればせながら文芸誌『GOAT』第1号です。躊躇していた文芸誌ですが、思い込みの殻を破る価値ある魅力が満載でした。
     評判通り、いやそれ以上に、読んでよし(内容・質)、買ってよし(安価)、見てよし(装丁・紙)の三拍子揃いでした。

     内容について。エンタメや純文学などのジャンルや国境も越えて…コンセプト通りでした。未読作家さんも多く、視野が広がり新たな関心対象も得られました。既知の作家さんも攻めてる印象で新鮮でした。特集の「愛」企画、愛を感じた「私のGOAT本」紹介もグッドでした。さらに全編「(次号へ続く)連載なし」の読み切りのみ…これ大きい!

     安価なこと。ゴートくんだけに、約510ページの文量なのに税込510円って、あり得ない! この物価高のご時世に採算度外視? 文庫本だって千円超えがザラですよね? 言っちゃなんですが、その辺のアンソロジーよりずっといいです。

     装丁について。SDGsを考慮した紙を考慮しながら、紙の色、装丁のビジュ良好で、とてもカジュアルです。唯一、ホントに一点だけ「まいったなぁ」と感じたのが、紙面構成の段組。ジャンルに関係なく上下二段組や三段組はいいのですが、随所に文字ポイントの小さい五段組があって…。正直お目目がしんどかったです泣。

     並行読書が苦手な私ですが、他の小説等を読みながら、少しずつ(拾い読みすることなく全部)約1ヶ月超を要し読み切りました。達成感がありました。
     時々行く書店にバックナンバーが置いてありラッキーでした。この後もゆっくり追いかけたいと思います。遅きに失することなし!です、ホント。

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    2026年07月09日
  • フィフティ・ピープル[新版]

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    とにかくわかりやすく読みやすい文体で、直近10数年ほどの韓国で問題となった事件が取り上げられている。ベースになってるのはセウォル号事件だろうか。あることに関わる50人が主人公になるオムニバスで起承転結もそれぞれにちゃんとあるため喜怒哀楽の渦の中であっという間に読み終えてしまった。50人+αの主人公のキャラクターも愛おしく魅力的だった。

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    2026年04月05日
  • 声をあげます

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    ネタバレ

    初めての韓国の小説。翻訳だからなのか、文化なのか、独特の文章だったけど、読みやすかった。アメリカ人作家の小説を読んだ時のことを思いだした。「国民の恋人」という表現は韓国らしいと思った。

    十一分の一
    退廃的で耽美的。生き返った恋人を束の間あたたかい時間が流れ(回想の中では恋人になったという確たるシーンがあるわけではなく、雰囲気と様子からそれを感じ取り、再開の時に思いがちゃんと通じ合っていた、となったのがまた良い)、すぐあとに地球はほろびてしまう寸前の状態であることが読者に明かされ、ゾッとさせられる。そこが怖くもあり耽美的なところなのかも。
    ミミズの話の「リセット」は想像すると気持ち悪いけど、映画のようなスケールの大きい話が読み応えあった。
    メダリストのゾンビ時代恋人は結局ゾンビになってしまったけれど最後に主人公は助かる予感を残し、物語は終わる。あるワンシーンを切り取った印象深い終わり方だった。冬眠とか、ありそうだし、好きな人から倒していく、でもあの人は最後に取っておいたというのもありそう。
    SFジャンルは多分ほぼ初めて読むけど、宇宙、科学、の印象があったがありえないけどあるかもしれない一つの世界という感じで想像できてしまうし近くにこんなこと起こるかもって思えた。
    表題の声をあげます。は理不尽な場面設定なのに、ずっと優しい世界だった。

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    2026年04月04日
  • GOAT

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    読みやすいので、寝る前ひとつお話を読むのにいい
    様様な愛の捉え方があり、作家ごとに色んな観点があって読んでて楽しかった

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    2026年03月15日
  • シソンから、

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    どの世界でも女の位置は低い。どん底から這い上がった女から始まった子供、孫たちがそれぞれの知る母親や祖母のことを語ったり思ったり。動物の世界はほとんどそうだけど、ヒトも母系社会になればいいのに。いちばん強くて偉いのはグランマ。でも登場人物の中でいちばん共感したの、長女の夫。遠い国でちらっと見かけたときに呼び止めたいと思ってもらえる人間でよかったって、わかるわ〜。それくらいのヒトでいるのがいいよね。

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    2026年03月04日
  • 地球でハナだけ

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    ネタバレ

    旅好きで自分勝手な彼氏が、カナダから帰国したら別人級にいい人になっていて、でも実はそれは彼氏の外見を借りた宇宙人で、主人公の彼女のことを遠く彼方から一目惚れしてて、はるばる地球にやってきて猛烈アタックする話。
    キラキラして切なくてホッコリして、読みやすかった。

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    2026年02月25日
  • GOAT

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    これで500円って満足すぎる
    読んだことない作家さんのも読めるし、
    また世界広がります。
    紙質だったりデザインもすごく凝っていて
    読んでて楽しい!

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    2026年02月22日
  • 地球でハナだけ

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    「宇宙規模の愛をあなたに」
    旅行から帰って来た彼氏がおかしい、その正体は宇宙人だった。
    宇宙人、と言っても地球を侵略する類の話ではない。
    主人公に一目惚れしてしまい、遥か宇宙の彼方から財産も故居も捨てて逢いに来たという愛の物語。
    外見は彼氏でも中身は宇宙人。
    その戸惑いは長く続くが一途な愛にやがては彼女も考えを変えていく。
    やがて、本当の彼氏が地球に帰って来るという試練の時が訪れる瞬間は大きな山場。
    少し不気味なサスペンスミステリーの前半、主人公の気持ちが変化するラブストーリーの中盤、面白さとほんのり泣けるSFの後半と様々な読み方が出来る1冊でした。

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    2026年01月24日
  • GOAT

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    書店で衝撃を受けた新たな文芸誌。小説、対談、エッセイ、写真など読書の愉しさを体感させてくれた一冊。作家さんやジャンルなど新たな出会いも嬉しいし、刺激的。次号の「悪」も手元にあるので、とてもたのしみ。

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    2026年01月21日
  • GOAT

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    ふだん読まないようなジャンルや作品や作家に出会うことができてとても良かったです。

    どれも面白かったですが中でも好きだったものは以下です。
    チョンセラン「私たちは愛を失ったことがあるだろうか?」
    小川哲「嘔吐」
    芹沢央「念のため」
    ワクサカソウヘイ「二番目のアイスを教えてください」
    GOAT歌会「軽井沢で愛を詠む」とくに高瀬隼子
    島本理生「愛することを知らない子は」
    冲方丁「終末の愛」
    葉真中顕「五十歳、ロスジェネ、ギバーおぢ」
    チョンヨンス「未来のかけら」
    戸田真琴「かつて私のものだった男の子たち」

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    2026年01月03日
  • GOAT

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    全部読んだ。 特に小川哲さんと市川沙央さんの小説が面白かった。 芦沢央さんのも良かったな。ちょっとお母さん可哀想だけど。 葉真中顕さん『五十歳、ロスジェネ、ギバーおぢ』は叙述トリックみたいになって、ん?となったけど最後一気読みだった。 大木亜希子さん『御伽の国のモアとトト』も好きだった。 そして野﨑まどさん『山羊と七枚』もドグラマグラで笑った。

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    2025年12月24日
  • GOAT

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    小説、詩、エッセイ、短歌、普段手に取らないジャンルも読んでみると面白く、初めましての作家さんの作品に興味を引かれて過去作品を調べたり、まだまだ新しい読書の世界が広がっていくのを感じました。

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    2025年12月19日
  • GOAT

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    発売、話題になってからしばらく経っていたけど、YouTubeきっかけで全巻(このとき3巻まで)購入した。
    読み物として、こんなにワクワクしたのは久しぶり。読みたくて読みたくて、玄関に置き配される気配をドキドキしながら待っていた。
    紙の本ファンにはたまらないよね笑
    510(ゴート)円以上の価値があることは間違いないと思う。
    現代作家の本をなかなか読めない私だけど、短編で各作家のエッセンスを味わえるのは、本当に美味しい体験すぎて申し訳ないくらい。
    雑誌名の秀逸さとか、企画の画期的さとか、時代にこんなにぴったり”ハマった”ものが生まれたときの興奮って、同時代の人間にとって勇気を与えるんだなと思った。小学館さん、これからも頑張ってください!

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    2025年12月09日
  • フィフティ・ピープル[新版]

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    ビリヤードみたいだった。
    ある人がある人にぶつかって、その人が今度は別のあるにぶつかって、の繰り返し。人がある場所にいるのは、別の誰かにぶつかったからで、それはまた別のある人が、、、と考えると、今自分は膨大な人と人がぶつかり合った軌跡の延長線上にいるのだ、と壮大な気持ちになった。
    赤の他人の51人は本人たちも知らないところで互いに影響を及ぼしあっている。他人だけど他人じゃない、誰も気づいていないし見えないけれどそこには確かに連帯があるのだと思った。

    ということは、見知らぬ誰がが困っていたとして、それは周り回って自分に繋がるかもしれない、と思った。「個人の問題は社会の問題」というフレーズを思い出した。

    先人が投げた石を、その石が落ちたところに生まれた人がそこからまた遠くに投げる。そうやって石がどんどん遠くに向かっていく。そうやって私たちは残されたものを未来に運んでいく。人によっては、石を元あった場所に戻してしまう。その表現も興味深かった。では自分はどうだろう。先人が残したものを未来に向かって投げることができているだろうか。この心象風景は多分ずっと心のどこかに残り続けるだろうと思った。

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    2025年10月25日
  • 絶縁

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    絶縁という言葉が胸に刺さる物語です。
    特に村田沙耶香の短編は、日常の中で人と人との距離がどんどん遠くなっていく様子を、まるで冷たい風が吹き込む部屋のように描いています。私たちの生活にも似た閉塞感が漂い、そこから逃れたいけれど抜け出せないジレンマがリアルに感じられました。
    特に「普通であること」の意味を改めて考えさせられ、登場人物の孤独や痛みがまるで身近な誰かのつぶやきのように響きます。社会との絶縁、それに伴う心の痛みや喪失感を繊細に表現し、自分の周りの人間関係を振り返るきっかけにもなる一冊です。
    すごく後味悪くて好きです。

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    2025年10月19日
  • フィフティ・ピープル[新版]

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    人生の中の最悪な日、誰かの生死にまつわるような出来事、走馬灯の中に出てくるような、そんなシーンをめぐる50人のストーリー。
    それが少しずつ繋がっていったりする。

    かなりの読み応えがあり、心がずっしり重くなる感じがした。

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    2025年09月27日
  • 絶縁

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    「絶縁」をテーマに、アジア各国の若手小説家の短編を集めた本。めちゃくちゃ面白かった。

    最初に柚木さんの短編でガツンとやられ、東京タワーに似た色合いの鉄塔を見ると少しゾッとしてしまうようになった。
    各国の性質がかなり色濃く出ていて…これからアジアの文学を読んでみたいと思った。

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    2025年09月07日