森永卓郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
神山氏と先日(2025/1下旬)にお亡くなりになった森永氏との対談本です。本の帯にあるように「森永卓郎氏の最期のメッセージ」となりました。昨年から現在に至るまで10冊以上の本を書かれていて、重複されている部分はありますが、それは彼が強調したかったことだと思い読みました。
この事実は、他の著者からは今後書かれることはなく風化していくとは思いますが、私の中では記憶に留めるべくこのようは形で残しておきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・資本主義は15−17世紀にかけて欧州列強が世界各地の富を搾取した「大航海時代」にできた社会システムとする見方がある、資本家=国王や貴族が資本を蓄えて、労働者(一般市民)を雇用し、大船団を組織して新大陸に乗り出して行った。リスクは大きいが、見事到着して現地や現地人から様々なものを略奪して帰ってくれば巨万の富を手にすることができる。その一部と労働者に還元しつつ、資本家はさらに大きなビジネスを手がける。この「富の収奪と拡大再生産のシステム」を19世紀半ばにフランスの社会主義者ルイ・プランは「資本主義」と名付けた(p25)
・資本主義が行き詰まる4要素、1)地球環境が破壊、2)経済格差が広がりすぎる、3)少子化が止まらなくなる、4)ブルシット・ジョブが蔓延する(p28)
・後期高齢者は免許をとりあげたらトカイナカに住めなくなって地域の中核市(20-50万人)に引っ越さなければいけなくなる、それは間違いなく東京一極集中になる(p55)
・公共交通が必要な理由、1)運転できない高校生や高齢者にとって公共交通は生活の支え、2)温暖効果ガス削減、自家用車から公共交通に需要をシフトする必要がある(p59)
・1950年に特殊法人「住宅金融公庫」を設立し、一般国民(労働者)が住宅を建設するための「公庫融資」を行なった、25年長の長期間固定融資で民間の金融機関よりも低金利であった、2002年に小泉行政改革で実質廃止になるまで、公庫融資は半世紀にわたって庶民の「マイホーム」取得の切り札だった(p73)
・戦後GHQの要請を受けてアメリカからやってきたシャウプ使節団からは「源泉徴収」を廃止しろ、と言われる(アメリカではサラリーマンも主婦も確定申告して納税する)が、当時の大蔵省の役人は、第二次世界大戦を支えた「戦時国債」に代わる「源泉徴収」制度をがんとして手放さなかった(p76)住宅ローンと源泉徴収が戦後の日本の巨大集金システムになった(p76)
・コロナ禍のもとにあった4年間の非本経済をじっくり観察して、「毎年赤字国債を60-80兆円も出し続けても日本経済はびくともしない、超インフレは起きないし財政破綻もしない」と言い続けている(p93)
・月に1000万円の売り上げがあるコンビニでも、地域に残る貨幣は200万円に満たない、2割程度である。それに対して地元産の商品を仕入れ、地元産の電力を使い、地元の人を雇う個人商店は、8割残る。月の売り上げが330万円でも、地域には264万円を残すことができる(p123)
・自分が好きでないことに関わっても、アートは生まれない、重要なのは「好きと嫌いをはっきりと分ける」どんなに頑張っても本心から好きでないものは長続きしない(p144)現在の都市生活者は「好きと嫌いのスイッチを「オフ」にしている」と意言った人がいる。嫌いな満員電車に乗る、好きな温泉に行けないで仕事をしている(p145)好きなことをしていれば「免疫力」が上がる(p150)
・森永氏の設立した「B宝館」は、グローバル資本主義とは訣別して、マイクロ経済に徹している。どんなビジネスも、人件費と家賃がかからなければ赤字にならない(p157)
・毎日を「ワクワクドキドキ」しなければならない、そのためには、1)どういうライフスタイルをとったらいいのか、2)どんな人生設計をしたいのか、3)どんな人と交わったらいいのか、4)どんな所に住めばいいか、5)どんな仕事に就けばいいか、6)どんなものを食べればいいのか、7)どんな服を着ればいいのか、8)何を好きといって何を嫌いというのか、9)自分の幸せな何か、10)どんなふうに生きていれば幸せか(p161)
2025年5月14日読破
2025年5月15日作成 -
Posted by ブクログ
今年(2025)4月末に出版された本ですが、森永氏は1月末にお亡くなりになっているので、間際に書かれた本だと推察します。ここには他の方には本にできない内容が多く書かれています、もうこのような情報を本(たった1700円)で得られることは難しいと思いますが、ここに書かれている日本の現状を理解した上で生きていけなければならないと覚悟を新たにしました。森永さん、長い間お疲れ様でした。
第3章には「真実を見抜く目を養う名著25選」として、25冊の本が紹介されています。
以下は気になったポイントです。
・米国が利下げに踏み切ったように、世界のマクロ経済政策は金融緩和・財政緩和に大転換した、その中で日本だけが逆噴射の政策に邁進している(=増税による財政引き締め)能登半島の豪雨被害対策への補正予算の編成について「補正予算だと時間がかかり予備費で対応する」とした、しかし実際は真逆で、予備費だと予算執行に手間と時間がかか流(p13)
・トランプ氏はアメリカ製造業復活のためのドル安志向を標榜しているので、これから大幅なドル安誘導政策を行うはず、当然その一方で円高が劇的に進む、IMFによると米ドル・円購買力平価は1ドル=90円なので、短期的には70円台まで円高が進む可能性がある(p24)そのため日経平均は1万円を割り、最終的には3000円まで下がる可能性もある、中国への関税引き上げは中国経済をさらに痛手を与える(p25)自国の繁栄だけを目指してわがまま放題する大国が現れた時、最終的に世界戦争に結びつくというのが歴史の教訓である(p26)
・在職老齢年金制度とは、厚生年金の受給者が65歳以降働き続けた場合、年金金額と月給の合計が50万円を超えると、超過分の半分が年金から減額される、65歳以上の就労を抑制する要因になっている(p32)年金受給を繰下げて70歳から受給を選ぶと給付は月額で42%増えるが、在職老齢年金制度で減額になった部分は考慮されない(p33)
・75歳以上の後期高齢者の医療負担は、当初は無償だったが2001年に1割負担、2006年には現役並み所得者は3割負担、2022年からは住民税課税所得が年間28万円以上など一定所得の人は2割負担となっている、さらに2024/9に閣議決定したのは、3割負担となる人の対象範囲拡大について検討を始めた(p38)
・マルクス論を前提に考えると、なぜ少子化がする無のかがわかる、すなわち結婚適齢期の人々の「貧困」である)p44)官僚達の作った異次元の少子化対策は、格差縮小ではなく「子育て支援=すでに生まれた子供、あるいはこれから生まれる子供に対するケア」である、これでは少子化の根本要因となる「未婚」の問題は解決しない、官僚が子育て支援にこだわる理由は、自分たちが美味しから、子育て関連サービスの拡充や育休関連給付の創設により新たな天下り先や運営予算が発生する、貧困層ではなく官僚に恩恵がある(p46)
・問題なのは政府と日銀が過去の教訓から学ぼうとしない、実は100年前に浜口政権が同じ失敗を犯していた、財政と金融の同時引き締めを行った結果、1930年から昭和恐慌に突入し国民生活は悲惨を極めた、このままでは令和恐慌であろう。日本経済を立て直すには、財政と金融の同時緩和政策に抜本転換する必要がある、2025年夏の参議院選挙が最大のチャンス(p50)
・日産凋落の原因がEVへの集中投資にあることは自明である、トヨタのハイブリットに関する精緻な技術に他のメーカがとても追随できないという事情もあった(p52)
・ベーシックインカムへの反対論が多いのは事実、勤労意欲が失われ誰も働かなくなる、と主張する。しかしその懸念は各国の実験で否定されている、福沢諭吉も「世の中で一番寂しいことは、仕事のないことである」と述べている(p58)ベーシックインカムの導入財源としては、通貨発行益を活用すれば良い、安倍政権は特別定額給付金など57兆円のコロナ対策予算を講じたが、その財源は国債で事実上全て日本銀行が買い取った(p59)
・日銀が金融引き締めの姿勢に転じたことは、理論的には中長期的な株価の下落と円高をもたらす、ところが投資依存症になった人達は変化を意に介さない、そうした人達の買いで株価はさらに上がり、為替相場も円安に向かった。相場が値下がりトレンドに転じた時、冷静に判断できる人は値切りして手仕舞いするが、投資依存症の人は損失を取り返すべくさらに大きな資金を注ぎ込み、破滅の道へと歩んでしまう(p65)
・60歳からの繰上げ受給を選択すれば年金額は少なくなるが、健康寿命の72歳まで12年間も体も動いて好きなことができる、一方70歳までやりたくもない仕事を我慢して年金をもらい始めれば確かに年金額は42%増えるが、健康寿命から言えば、悠々自適の期間はわずか2年である、老後の幸せはこの選択にかかってくる(p73)
・95歳まで暮らすには2000万円の貯蓄が必要(2019/6)の試算は「65歳無職の夫婦二人の高齢者世帯は、収入21万円・支出26.5万円と毎月5.5万円の赤字」この赤字を95歳まで30年間積み上げると約2000万円になるというもの(p75)現在の寿命(例:2000年生まれの女性が100歳まで生き残る可能性は20%あり、40年間貯めるべき)さらに、年金給付額が削減されるの、現在の65歳支給開始を守る限り公的年金の水準は「4割カット」になる、21→13万円となる(p76)
・住民税は給与所得の場合、所得水準に関わらず課税所得の10%、金融所得は5%、社会保険料は厚生年金と健康保険に負担上限があり、高額所得者に有利な制度になっている、月給65万円までは保険料が上がるが、それを超えても増えない。健康保険は月給139万円までは保険料は上がるがそれを超えても保険料は変わらない、金融所得には社会保険料が一切かからない(p80)
・財政均衡主義は真っ赤な嘘だったことが安倍政権末期に明らかになった、政府は2020年度に新型コロナ対策で約108兆円の国債発行をし、基礎的財政収支は80兆円の赤字だったが、ハイパーインフレは起きなかった、実は、反財務省だった安倍政権はコロナ前から大量に発行した国債を金融機関に買わせてそれをさらに日銀に買い取らせることをやっていた、ある程度財政赤字を拡大させ続けても大丈夫、増税の必要はないことが実証されたわけだが、財務省はそれをひた隠しにし、大手メディアも一切報じなかった(p86)
・ある医師が言うには、免疫量は健康状態に比例するが、免疫の3割はどれだけ前向きに生きるかという精神論の要因に左右される、このために必要不可欠なのは、自分がやりたいことをやって、辛く苦しい治療や生活スタイルを避けることではないか(p102)
2025年5月7日読破
2025年5月8日作成 -
Posted by ブクログ
ご逝去される前にかなりの本を上梓した森永卓郎。昔からよくテレビで見かけていて、経済に詳しい人なんだろうけど変なことばかり言っているから何者なんだろうとずっと思っていた。
そんな彼の生き方に関する本。自身の経験や価値観を元にモリタク節が綴られている。
変な価値観だと思うこともあれば、変に納得させられるような内容もある。
後者で言うと、助けてくれた借りは必ずしも返さなくていい、というもの。それだけを聞くと薄情なやつだと思うけど、その人に返すのではなく他の誰かに返す意識を持つことで制限や縛りがなくなるということらしい。
テレビで見た印象通りの変わった内容の本ではあるけど、ウソがない分学べることも多かったし、それはちょっと…という分もあった。
そして装丁のイラストはなかなかいい。特に裏表紙。 -
Posted by ブクログ
モリタクさんは亡くなる前の数年で数多くの本を出版され、この本は亡くなられた後に出版されたもの。
「ザイム真理教」「書いてはいけない」は読んでいないものの、SNSで書かれているであろう内容はキャッチアップできていると思っている。
この本も、先の二冊に被る内容もありつつメディアの闇を暴いている。
仕事上、高齢者と話していると毎日テレビと新聞は欠かさず、メインメディアが流す情報に間違いなどないと頑なに信じている人がほとんど。
20年前からモリタクさんはテレビに引っ張りだこだったにも関わらず、ここ数年はすっかりテレビから干されてしまった。
それは、日本の様々な闇をテレビというメディアで暴いてしまったから。
テレビや新聞は政府のプロパガンダ機関なのだから、モリタクさんに下手なことを言われては困るのだ。
4月からSNSの情報規制が始まる。
モリタクさんがもう失うものは何もないからと、亡くなる直前に出版された数々の書籍は、SNS規制にも負けることはない。
とにかく一人でも多くの日本人に読んでほしい。
特に「あとがき」に書かれていることは、本当に国が全力で隠したいことなのだと思う。 -
Posted by ブクログ
森永卓郎さんの他の本と内容が被る部分もあったけど、なるほどなぁがいっぱいあった
キー局はもう全社政府お抱えメディアだね
くだらないバラエティばっかり作って、政府批判を避けて偏向報道ばかりして、何のために存在してる?
局員は他業界ではもらえないような高額もらってるから居座り続けるしかなく、みんなナァナァ事なかれ主義、臭いものには蓋をで本当にみんな自分のことしか考えないんだなと思っちゃうよね。
こうやって素晴らしい日本という国が刻一刻と失われていくんだと思うと悲しくてやりきれない
私には何ができるだろう?
未来の子供達のために美しい国日本を残したいよ。。。