あらすじ
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増税にひた走る日本。その元凶は財務省だといわれています。なぜ国民が物価高で苦しんでいるさなかにも増税路線を打ち出すのか。増税しないと本当に日本は破たんしてしまうのか? 本書はその欺瞞を解き明かしたベストセラー単行本『ザイム真理教――それは信者8000万人の巨大カルト』をベースにしながら、マンガと図解で解説。カルト組織といっても過言ではない財務省の考え方や、内部の仕組みを露わにします。世界一わかりやすく「ザイム真理教」というおかしな組織の真の姿を解き明かしていきます。
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Posted by ブクログ
これを読む前から財務省に対する疑義はあったので、一つの論説としてより体系的に根拠を学べて良かった。親に話しても、「借金がすごいんだから増税は仕方ないよ」って帰ってきたので、「ザイム真理教がここにもいた!」って思った。特に「日本政府は自国通貨建て国債を発行できる」「通貨発行権がある」あたりの論理がなかなかまだちゃんと理解し切れてないので、その辺りはまた深掘りたい。
積極財政の必要性が易しく分かる
積極的な投資、財政投入が、日本の未来に不可欠でしょう。だけど、なかなか合意形成は難しいでしょう。自民東京の総裁候補の中でも、高市早苗さん位でしょう。。
Posted by ブクログ
財務省のカルト的な教義である「財政均衡主義」は、1970年代に日本国債を大量発行をうけ、1980年代から日本国債の大量償還(借金の返済)が始まった「財政再建元年」からです。しかし、現在の経済学では常識的に、「自国通貨建てで借金をしている国は、財政が破綻することはあり得ない」とされているのに、財務省は彼らのカルト的な教義を信じ切っており、その教義をマスコミに布教することによって、国民を「信者」にしていってしまっています。
その結果として、消費増税による国民生活がますます苦しくなる状態を国民が納得(?)する形で甘受しているのが、日本の経済が低迷してきた30年間だとこの本ではしています。
Posted by ブクログ
ザイム(財務)真理教というカルト集団(財務省)がずっと日本国民を騙し、脅してきた大嘘。
ザイム真理教の教え
①日本の国債残高は1068兆円にも上り(2023年末)、それに対し、税収額は69.4兆円。赤ちゃんからお年寄りまで含めて国民一人あたりの借金は、1000万円以上。
②だけど、少子高齢化でますます社会保障費が高まる。税収で賄えない分、更に国債を発行せざるを得ない。
③プライマリーバランス(社会保障や公共事業などをどれだけ税収で賄えているかの指標)が赤字続きというのはものすごく不健全な財政状態であり、これを解消するには「増税」しかない。
④「異次元の金融緩和」がアベノミクスの失敗だった。
⑤日本の国民負担は海外よりも低い。
⑥平等に福祉を担うには「消費税の増税」しかない
⑦国家公務員の給料は景気に連動している
⑧少子化対策の政策は次々に打たれている
⑨報道でも財政均衡の必要性は明らか。
上記のザイム真理教の教えを経済評論家の森永卓郎氏は以下のように論破している。
①から③に対する反論
日本の国債は国債を発行している多くの他の国のようにIMF(国際通貨基金)から借り入れをしているのではなく、日銀など国内の金融機関から買っているので、万が一、債務不履行になっても国の資産で返済できる。返済資金を用立てる必要があるときは、また国債を発行して、借り換えをしたり、日本銀行に買わせても良い。日本銀行は国債の代金としてお金を刷って政府に支払い、政府はそのお金を社会保障や公共事業に使える。日本政府には通貨発行益があるので国債が増えても心配いらない。現に2011年からの金融緩和以降、日銀が国債の保有率を増やすにつれて、純債務は0円に近づいた。
また、2021年度末の国の借金は1514兆円だが、じつは資産は896兆円あり、本当の借金は618兆円だった。財務省は日本政府の借金の規模を大きく見せて国民の不安を煽っている。
④に対する反論
アベノミクスでは異次元の金融緩和により企業の設備投資を促し、雇用の拡大や賃金上昇に一役買っていた。だが、「財政均衡」を絶対教義とする財務省に「プライマリーバランスを黒字化すべし」と押し切られ、消費税を段階的に引き上げたことで、上昇した賃金も下がり、企業も個人も消費活動が冷え込む結果となった。
⑤に対する反論
「海外に比べて日本の消費税率はまだまだ低い」と財務省は言っているが、「消費税+社会保険料」で日本の国民負担率はなんと46%。
⑥に対する反論
「税+社会保険料」の国民負担率は所得が1億円以上の富裕層になると低くなる。富裕層は所得税が高いといってもほかに色々な面で優遇措置があるから、それらの優遇措置を無くされるよりも消費税を上げられるほうが都合がよい。
⑦に対する反論
国家公務員の給料は民間に準拠しているというが、準拠する民間の給料には非正規の人の給料を含めていない。官僚の給与は一握りの大企業なみ。
⑧に対する反論
保育事業の拡充や保育費の無償化や児童手当、育児休業の充実などで「少子化対策」を政府はしていると言うが、そもそも所得が低いため結婚したくても出来ない若者や子供を作れないカップルが多い。本当に少子化対策をするなら、「非正規社員」との格差をなくしていくべき。
⑨に対する反論
大手新聞社の報道でも「財政均衡」の必要性は明らかなので、財務省は間違っていないように見えるが、そもそも大手新聞各社は政府に借りがある。大手新聞各社の本社所在地の土地はどれも政府の払い下げであり、東京の一等地であるが、時価の数分の1で取得されたと言われている。だから財務省を真っ向から批判する記事はかけない。
という訳。
あと、財務官僚というと日本で一番頭のいい、東京大学の法学部出身者が多いらしいが、「経済学部」ではなく、「法学部」出身なので、経済学的な常識がないので、ザイム真理教の信者になってしまうらしい。
勉強になった。
でも、分からないことも。
なんで、日本政府は国債を返済できなくなっても簡単に日本銀行に買わせて、そいで、日本銀行はお金を簡単に印刷して政府に支払えるの?そんなに簡単にお金を生み出せるなら、財政の問題は何もかも簡単に決着がつきそうだが……まあ、財務省のキャリア官僚にも分からんのだから私には分からんかあ。
ギモンその2。なんで財務省の官僚は経済学部出身者でなく法学部出身者が採用されるの?初めからザイム真理教の信者にするつもり?
ギモンその3。「ザイム真理教」の教祖は誰?
ねえ、森永せんせー!せんせー!せんせー!
Posted by ブクログ
2024年32冊目
国民1人あたりの借金1000万円!!!
このニュースの伝え方、これこそがまさに「ザイム真理教」だった。
多くの人がこの本を手にしてくれたら世の中が変わるだろうか?!いや、変わって欲しい。
森永さんの言葉「視野は高く、視野は広くして考えないとね」これからも学んでいきたいと思えた1冊。
Posted by ブクログ
無意識のうちにメディア等に「日本の財政は赤字。その借金を返すためには税金が必要だ」と刷り込まれているが、そもそも日本の国債は海外のように別の国から借金をしているわけでは無く、国内で発行しているもので貸し手と借り手が同じなので借金ではない。
財務省の実態がよく分かる1冊でした。
漫画で分かりやすく描かれているので、活字が苦手でも理解しやすい本でした。
Posted by ブクログ
「書いてはいけない」ほか自分の思いを著し世に問い続けてきた著者。
まだまだ言いたい書きたいことはあったでしょう。
改めてご冥福をお祈りします。
そして、これを読んだ私はどうする。
「消費税払いません!」ってわけにもいかないし。
まずは身近な事柄に疑問を持ち続けることかな。
読みやすい
ページ数が少ないため入りやすい。
マンガだったのは意外だったけどマンガとまとめページの割合が私的には良かった。また、グラフの使い方も適切で分かりやすかった。
難しい言葉が少ないので一般の人でも理解しやすいし、何より私たち庶民に向けた話なので話が入ってきやすかった。
Posted by ブクログ
他国と比べて日本の税金は低い。だから増税も仕方がない。そう思わせてくる政府が怖いと感じた。たしかに、他に税金が高い国はいくつか見られるが、その分社会サービスが充実している。日本は負担ばかり上がっていく状況。そもそも増税の目的が国債返済のためだから増税したからといってサービスが良くなることもない。
少子化対策も、そもそも結婚する人が減少しているという現状を官僚が正しく把握できていたらより効果がある政策を打ち出せる気がする。そうならないのは、政策を打ち出す側と現場の人間の生活感、金銭感が異なるため。
Posted by ブクログ
生前、森永さんがラジオで「安易に薮を突っつくと火傷をするから誰突っつかない。」という事を言ってた。
勇者堕つ。
財務省という薮を突っついたり現在の税収のあり方に警笛を鳴らす勇者がいなくなってしまった…
御冥福をお祈りします。
Posted by ブクログ
感想
内容は、以前のザイム心理教の本と同じ。漫画テイストで読みやすいので30分くらいでサクッと読める。
結構筆者のバイアスもかかってると思うが、財務省がどうしようもないことには賛成。
アベノミクスを失敗と言い切るのはどうなのか?
2024年8月の利上げも、財務省と洗脳されたマスコミの圧力だろうなぁ。どう考えてもまだなのに。
子育て支援を充実するために子育て世代から税を搾取など今の財務省主導だと暗い未来しかないな。不必要な天下り組織潰せばいいのに。
あらすじ
・財務省は素人の集まり
・財務均衡は国債発行すれば済む話
・アベノミクスは消費増税によって潰された
・官僚は国民のニーズを理解していない
・財務省とマスコミは利害関係にある
Posted by ブクログ
森永さんみたいな人が増えないと日本は沈没してしまう。政府とメディアその他もろもろ結局自分たちの利益や癒着が権化。この構造を、変えないと日本は変わらないし、もっと国民は声をあげなければならない。
Posted by ブクログ
支配するのは東大法学部。多様性が重視される今も変わらない。生き残るのは変化に対応できるもの。信者8000万人のカルト教団。財政均衡を信仰する国に未来はない。消費税は公平な税制か?アベノミクスは増税で失敗。消費性向が低く、投資ができる富裕層は優遇される一方で実質賃金は下落する。公務員の給与は民間準拠。その算出に非正規は含まれない。格安での国有地払い下げを受け、政府に借りのある大手メディアに公正な放送など期待できない…まずは自分が洗脳から覚めること。財源を問うのはやめよう。問題はお金ではない、供給能力だ。
Posted by ブクログ
私の能力では「なるほどね!」とはすぐに理解できなかったけど、何となく他の方法もあるんだ、ってことはわかった。アベノミクスの話が興味深かったな。
Posted by ブクログ
いやぁ…私もザイム真理教だったんだな。
森永さんの現在の活動はネット記事で知って興味が出たのですが、国の財政って複雑で難しいし経済に疎い私は理解するの大変かなと思ってました。
でもまずは分かりやすそうな漫画から…と手に取り正解。
財務省という基本的な定義から分かりやすく書かれてあって読みやすく知識薄い私でもさっと読めました。
官僚と一般市民との価値観のズレ。そうじゃないんだよな感。マッサージ屋にきてハズレの人が来たような感じ。
私のような国の財政は複雑で難しいから苦手意識を持っちゃっててまず知るということからも遠ざかってしまい、施策に関しては何だかなあと思ってても上手く説明出来ないし、まぁ複雑なことは頭のいい人に任せようっていう思うツボな人は案外多いんじゃないかと思います。
この本はそんな人への良い取っ掛かりだなと思いました。読むと小さな疑問が浮かびます。
その小さな疑問が大事なのかも。
一般市民の私に出来ることは投票、そして知ることと小さな疑問。あとは本を読むことなのかな。新聞じゃなくて…他にあるのかな
あと森永さん的には畑か。米も作って江戸に帰るか
本の最後で森永さんは自給自足を提案してて、それはなかなか極端に聞こえるけど要は国を根本から変えるには時間がかかる、まずは自分を変えようよってことなのかもしれないなと思いました。
Posted by ブクログ
外国に借金しているわけではないから,その状況での財政を冷静に考えようと。消費行動が経済を上向きにするならば,消費税をなくせいばいい。所得を上げるよりも簡単。経済が上向くと企業の売り上げや被雇用者の給与が上がる⇒法人税や所得税が上がる。日常生活に必要なものへの間接税は所得が減っても同じようにかかるので体感としてはきつくなる。国の理念が財務省の理念ではあってはならないよな。数値あわせで政治をされても困る。政治家や官僚,いや国民が自分の国と国の来し方往く先について真剣に考えないといけないのだろう。
Posted by ブクログ
ザイム心理教の間違いを漫画仕立てで説明.
これも一つの考え方と理解し面白く読んだが,それより,マスメディアと政府の癒着や声高な政府の発表を疑う目を持つことが大事だということがよくわかる.