パーソル総合研究所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
働き方改革が、号令をかけるだけで、実態が伴わない。
何故、働き方改革が進まないか。
長時間残業がなぜ起こるか、から読み解く。
なんとなく感じていたことを、客観的に言語化して説明してくれる、気づきにあふれる本。
残業は、長年日本の会社が組織学習してきた、強固な仕組だということ。
チームで一致団結して解決する風土がある職場で長時間残業が発生しやすいというのも、言われてみれば確かに。
本来は、生産性向上のために、そのような職場を作ろうと皆気を配っていると思うのだけど、逆に個人の裁量がなくなり、付き合い残業や、残業麻痺した幸福感を醸成しているのだなと、目からウロコでした。
皆で協力していればその努力が報われ、自然に出世が約束されていた社会では、頑張ることが重要で、モーレツに仕事に奉仕することへ見返りがあった。
現在は、先が見えなく、役職ポストも不足、その上、会社が安泰かすらわからない状況、会社に見切りをつけた者は、条件の良い会社へ転職していく。
社会の状況が変わってきている今、長時間残業を良しとするのは時代遅れなのだなと感じた。
第四章のタイトル『残業は、「集中」し、「感染」し、「遺伝」する』
というのが、残業の仕組みを端的に表している。
・能力の高いメンバへ仕事が「集中」する。
・能力の高いメンバが長時間残業する姿を見た他のメンバは
①あこがれ、自分も長時間残業へ
②自分の能力がないと思われたくないのでフェイク残業へ
・そのような職場で育った人物が、残業を良しとする。
残業をすることでフロー状態(完全に集中、浸っている状態)に入り、幸福感が増す「残業麻痺」が起こる。残業は心身に影響を及ぼしているが、本人は気づかない。
というのも実感伴って理解できる。 -
Posted by ブクログ
7つのバイアス・思い込み 新人、学校、現場、地頭、自信の欠如、現状維持、タイパ
5つの学び行動 共周する、ゆるく続ける、ミーハーする、逆境する、学び結ぶ
3つの経験 お出かけ経験、見渡し経験、のめり込み経験
この本のキモは7つのバイアスだろう。
日本人の5割が学ばない理由を、思い込みと看破した。
新人がやるもの、学校でやるもの、現場で十分、知識がないとダメ、
向いてない、いまのままで十分、効率よく学びたい
まあそうだろな。それを学ばない理由にしてる。
あとはそのバイアスから逃れ、
どうやって学ぶスパイラルに入るか、って説明。
ま、興味のあることに対してゆるくいきましょう、ってことかな。
私も、本はたくさん読んでるけど、それが学びかどうかはあまり意識してないし。
ただ、見聞は広めたい、と思っていろんなことをやってます。
はじめに──なぜ、学びたいのに学べないのか?
・働く日本人の5割が「学び」をサボっている?
・「学べ学べ」の大合唱にウンザリしているあなたへ
・学びには「めんどくさい…」がつきまとう …など
第1章 「学べない人」に共通する7つの思い込み──「教室」と「職場」の呪縛から抜け出そう
・学べないのは「意欲」のせい? 「忙しさ」のせい?
・私たちの学びを阻む「7つのバイアス」
・「学ばない職場」には5つの共通点がある
・「教室における競争」がつくり出す「コソ勉」という悪しき習慣
・なぜ優等生たちも「勉強がニガテ…」とこぼすようになるのか? …など
第2章 働きながら「学べる人」と「学べない人」は、結局なにが違うのか?──データ分析から見えた5つの行動
・大人の学びには「テキトー」が欠かせない
・「ゆるいのに三日坊主にならない目標」のつくりかた
・学びのアップデートを止めない「戦略的ミーハー」のすすめ
・自分を「更新」し続けられるミドル層は、なにをやっているか?
・「本を読んでいるのに成果が出ない人」に不足している3つのこと …など
第3章 「すでに学んでいる自分」に気づく
・みんな「最初の一歩」が知りたい──「学びをやめない生き方」への突破口
・「3つの経験」をすると、「学びのバイアス」が打ち砕かれる
・ホームとアウェイを「行き来」する──越境学習
・優秀な人ほどハマる「課題解決バカ」の落とし穴
・「手触り感」がないと、学びのモチベーションは枯渇する …など -
Posted by ブクログ
学びに対して、一味違った切り口で分析されていて、面白かったです。
日本人は、「学び」を学校でやってるような机に座って「ガッツリ勉強する」と思っていて、そこから、「学ぶまで行動が至ってない」→「学べない」という人が多いという。
阻害するバイアスもハッキリしていて、7つに分類されてました。
これに納得しました。
本書でいう学びは、もう少しライトなことなので、すでに学んでいることに気づこうというのが、学びの第一歩。
これが結びにありました。
他にも、興味深い分析があり、
学べない状況は、過去に受けた学校教育だけでなく、職場の環境・風土も強く影響していて、長時間労働や異動の多さなどが、モチベーションを落とす要因になっていると。
どこにでも見かける話です。
気づくこと以外に、上記のような環境要因をなくす、もしくは離れる必要があるなと思いました。
普段、専門外の勉強に足を踏み出せない人をよくみます。
本書を読みながら、違う環境で働いているメンバーや、同じチームで働いてるメンバーに、学んでいることを気づかせたいと思いました。
勉強を勧めるのではなく、まずは、7つのバイアスのどれにかかっているのか分析し、相手を知ることから始めようと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は日本企業の「残業」について多くのデータをもとにその歴史、現状、未来に向けた施策を述べた本である。おそらくここまで徹底的に日本企業の残業に関するデータを分析した本は他には無いのではなかろうか。
本書を通読して印象深かったのは、長時間労働を是正していくうえで個人でできることの有効性は極めて限定的だという事実である。そこで、本書では会社のトップや上司(これらも「個人」ではあるが一般従業員に比べて長時間労働是正に貢献できることは比較的多いと思われる)のマネジメントの仕方や組織ぐるみの外科的施策、根本的施策をデータに基づいて提案している。個人的には、政治や社会全体としてどうすれば良いのかにも触れてほしかった。というのも、本書で述べられているように残業は様々な要因が絡み合った複雑な現象であり、要因の中には価値観も含まれる。こびりついた社会的価値観はすぐに変わるものではなく、社会全体の関心が必要だと思う。社会全体として長時間労働の問題についてどう考え、どう取り組んでいけばよいのかという提案もしてほしかった。
ただ、総じて本書は他に類を見ない膨大なデータを分析した「理性的な」残業学を提供しており、まだまだ長時間労働の問題が残っている現在において非常に価値の高い1冊である。