宮崎真紀のレビュー一覧
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「毒見師イレーナ」の続編。
ヒロインがカッコいいのです。
特にどこにも似ていない異世界だけど、大雑把に言えば中世ヨーロッパ風でしょうか。
幼い頃にさらわれてイクシアの施設で育ったイレーナは、自分がどこから来たのかという記憶もなかった。
1作目で、牢獄につながれていたのが最高司令官の毒見役としてなら生きられることになり、さらに訓練を受け、仲間を見つけ、恋人まで…という怒涛の展開。
最後にはまた殺人犯となってしまうのだが…
革命が起きたイクシアでは魔法が禁じられ、能力者は生きられない。
対立する隣国シティアの生まれだと判明したイレーナは、母国に送り届けられる。
生き延びるためだったが、これでイ -
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アイルランドの羊農家の四季と暮らし。著者はアメリカ人女性で、農業大学を卒業後、農業と農業以外の多様な職業を経験した後、アイルランド系の母方の祖父の親族所有の農場で羊農家となる。
四季の移り変わりや気候に影響される日常の仕事、羊の繁殖や出産手助けなどの仕事の他に、農家らしい食生活、近辺の様子、近所の人や身内のこと、最初は農場だけではやっていけず仕事を掛け持ちしていたこと、農場で働く女性の地位が低いことなども織り込まれて書かれている。羊と猫以外に犬もいるし、鶏や馬、のちには羊のガードのためにアルパカも飼い始める。何かあった時には近隣の農家同士助け合いもする。自然と動物と共に働くことは大変だが、最も -
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私が面白いと思う人が面白いと言った本は私にも面白い、という法則の通り、面白かった。離れ離れになった息子の死と孫の存在を知り、名前も居場所もわからない孫に会いにいくため、愛用の青い自転車に乗って見知らぬ土地へ出かけるマルおばあちゃん。旅の途中で出会った人との会話やおばあちゃんの独り言などが、ジーンと沁みる。読み書きはできないけれど、朝日の美しさを知っている。ネットで検索することもできないけれど、どこへいけば良いかを知っている。お金儲けはできないけれど、一口のスープや清水の美味しさを知っている。人生で大切なこと、本当のことについて、共感の嵐。
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アイルランドの農場で暮らす、羊飼い猫の春夏秋冬の物語。
・はじめに
第1部 春 第2部 夏 第3部 秋 第4部 冬
・そのあと ・謝辞 ・羊飼い、語る
冒頭口絵はボディシャス中心の写真8ページ
アイルランドの農場での生活と、羊飼いさん、仲間たち、そして
春夏秋冬の情景を表紙の凛々しい猫、ボディシャスが語る物語です。
ブラックシープ農場の自然の移ろいの中、ボディシャスは
生き生きと動き、働いています。そう“大胆不敵”な名前の通り。
日々の仕事は朝のパトロール、卵係の卵を確認し、羊たちを監視、
ネズミ狩りし、羊飼いさんの手助けをします。
花咲き乱れる春は、子羊の世話、イラクサ探しにウサギ -
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スペイン、1980年、弁護士マリアは警官セサルが情報屋を暴行した時間で警官を刑務所送りにし、売れっ子弁護士へ。しかしセサルは娘を拉致されていた。大物政治家が裏にいて、暗躍している。マリアはセサルに話を聞きにいくと・・・1941年、フランコ政権下、ファランヘ党幹部の妻イサベラ・モラは息子を連れて夫から逃げようとする。しかし・・・40年を経て、暴れ出す謀略、怨念とは・・・
ううむ。こういう話は大好物だ。ラスト近辺でややもたつくので全体としてやや長いけれど、それ以外は完璧に面白い。
イサベラはなぜ夫から逃げようとするのか、その結果どうなったか。それがどういう怨念を生んだのか。40年後、誰がどうな -
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スペイン現代史にさほど詳しいわけではない。ヘミングウェイや逢坂剛の作品を齧った以外、あまり勉強していないのが実情である。それゆえ、スペインの作家がスペインの現代史を題材に書き上げたネイティブなこの作品には惹かれるものがある。しかも、フランコ没後、独裁制から民主化に移行したこの国にとっては大転換となるこの時期である。本作は、平和というものの産みの苦しみの中で様々な陰謀とそれに絡め取られていった人々の重厚、かつ壮大なノワールとも言える力作なのである。
多くの登場人物が現れる。また多くの過去の複数時点を語る物語でもある。複雑に絡み合った人間たちの愛憎模様と、彼らの離合集散が生み出す化学反応は、時 -
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ネタバレ原題は「ブロンズの庭」。この意味は後半になると分かる。邦題の方がミステリーらしい。
長い小説だが、先が読めず、少しずつ手掛かりが明らかになっていくので、まったく飽きることがない。最後の200ページはほとんど一気読みした。
ブエノスアイレスの中心部から、密林の奥地へと辿り着く地理的、場面的なコントラストや、事件発生から解決まで10年近くかかるという時間的なコントラストが物語に広がりを与えている。
主要な登場人物にも容赦なく悲惨な結末を辿らせる。妻のリラ。探偵のドベルディ。ドベルディはよいキャラクターだっただけにとても惜しく感じるが、その死も無駄にならず、事件の解決への重要な手掛かりを与えることに -
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今はなきパソコン通信<NIFTY Serve>で冒険小説フォーラムを活発に運営していた頃、冒険小説は長ければ長いほど面白い、というような見方を持つ練達の読者が沢山いた。長いのがいい、分厚いのがいい、量は質を凌駕する、なんていう見方は、冒険小説を語る上で決して珍しくない意見だった。スリルやサスペンスに溢れる描写は、微細に描き、リアリティを持った描写で自然の脅威や戦闘の過酷さを露にしたものはやはり喜ばれた。あっさり読みやすい冒険小説なんてないんだ、というくらいの勢いで。
されその意味では当時求められていた類の冒険小説に近い味わいの大長編ミステリがここに出てきたなというのが、本書に関する第一の -
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ネタバレ父を早くに失い、引き継いだ会社と家族を守るためだけに生きてきた男と、天涯孤独でやっと自分の店を持つという夢を叶えたヒロインが出会ったその時―。
ヒロインは赤ちゃんの頃に両親を失い、叔母に育てられました。「親のいないペットに幸せな養子先を見つけて、家族を与えてあげる」ペットショップは彼女の夢であり希望でした。しかし、経営難のため、彼女は店を手放さなければならなくなります。そんなとき、若き融資家のミッチが現れ、ミッチが融資してくれることになります。二人は出会ったその瞬間から、惹かれ合うのですが、、、
ヒロインの逆境にもめげずに立ち向かい夢を叶えようとする姿が印象的で好感度が強い。
一方、ミッチ