南綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おばさんも30代の時は同じように悩み、先人たちを道標にしてきた。それがまた下の世代にも継承されていく。だから、私は少し年上の、未来から来たおばさんたちの話が好きなんだなぁと改めて思った。
途中から少し話がごちゃっとなったけど、パワフルなおばさんたちの生き方に勇気をもらえる話。
リカちゃんが韓国で元カレに会う場面。桜子が止めもせず、笑顔で迎え入れる準備だけしていたところにグッと来た。おばさんになっても嫌なこととか、大変なことは変わらず起こるけど、経験値があるからなんとかなるし、そこにどっしりと構えた友人がいれば最強。
「ずっと同じ場所にいるのは、自分だけ。」学生時代の友人たちと会うたびにそう感じる気持ち、分かりすぎる。
「女の人生はね、五十も半ばを過ぎてからが本番なの。でもそのときにね、金、健康、友達、この三つがないといろいろ半減だから。この三つの確保だけは、今のうちからがんばるべし。」 -
Posted by ブクログ
高校生のとき、早くおじいさんになって余生をすごしたいと思っていた。そんな私にぴったり!とタイトルにひかれて手に取った。
読み始めてびっくり、理想のおばさんと思われている桜子さんは私より年下のようだ。軽くショックを受けた。
年下だけど、自分をもっている桜子さんに憧れる。私も桜子さんのようになりたい。大事なのは「お金・健康・友達」らしい。ああ、全部もってないな。
でも心だけでも桜子さんを見ならおう。人の悪口は言わず、自分の好きなものにまっすぐに!
この本を通勤時に読んでいる間は、なんだか毎日が少しだけ楽しく感じた。貴重な時間だった。
20260826 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全然期待してなかったのに、めちゃくちゃよかった。「今」読むべき小説だった。このタイミングで出会えてよかったと思える小説だった。
医療事務の奈月は、とにかく生きづらい。生きづらさを克服しようの会を作り、そこに雄太というアラサー男性が参加し、そこに奈月の従兄の薫、薫の妻の友人の茜が加わっていく。四人はそれぞれ「生きづらさ」を抱えていて……という話。
四人それぞれの生きづらさが絶妙でよかった。奈月は作中で直接的な言及こそされなかったが、ADHDとASD的な特性があり、雄太はいかにもな弱者男性、薫は医者だが、幼少期に勉強漬けで抑圧されていたことがじわじわと四十代になってから効いていて、茜は誰もがうらやむような人生を送っていたのに、あるときふと魔が差して窃盗をしてしまう。
様々な生きづらさを抱えている人たちだったが、どこか共感できるところもあり、自身の生きづらさがどこからきているのかを「生きづら会」を通して言語化していく様がよかった。
各々が劇的に生きづらさが改善されたわけでもなく物語が終わったのもよかった。奈月は相変わらず会話が下手だし、雄太には彼女ができなかった。薫はバイトのままだし、茜は死にたいと思っている。でも「死にたい」と言うことができた。それがよかった。
ただ、自分のことを話すだけ。それだけなんだけど、たしかに四人それぞれの心が軽くなっていき、少しだけ前向きになれているのが読んでいてわかる。そういう文章がよかった。
具体的にどのシーンがよかったとかではなく、ただ、どの場面も読んでいて心が癒されていくような感覚がある、そんな小説だった。 -
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おもしろかった。しかし長い!
あまり分厚くない文庫だからと油断していた。読んでも読んでも終わらない。途中少し中だるみ。もう少しスッキリした内容なら⭐︎5です。
桜子と響の年齢を越えたシスターフッドは憧れる。
「いつも焦っている気がする。何かを得なければと。少しでも成長しなければと。時間を有意義につかって充実させなければと。そして日曜の夜には毎度思う。今週も何も得ることなく、休日が終わってしまった、と。」
この文章にすごく同感。スタンプラリーのように人生のイベントをこなしていくのに必死。子育てを終えて自分の時間を自分だけのために使える日を待ち望んでいる。一人暮らしがしたい。
自由と孤独は背中合わせ。何を選んで何を捨てるか。永遠の人生の課題だと思った。
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Posted by ブクログ
ちょっとショッキングなタイトルだけど、わかる気がする…と読み始めた一冊。
生きづらい、この言葉をよく聞くようになってどれくらい経つだろう。
この本を読んで、この生きづらさの理由は「テンプレ」があるせいじゃないかと思いはじめた。
「これが幸せですよ」「こういうのが女ですよ、男ですよ」とありとあらゆるものにテンプレが存在する。そこからはみ出すと「なんかヘン」「変わってる」と言われてしまう。
紋切り型の幸せにはまらなきゃいけないプレッシャー。この空気が生きづらさの原因じゃないかな。自分の幸せを自分で決められないのってやっぱり辛い。
でも、男とか女とか、親とか子どもとか、役割を超えて「ただの自分」が人から必要とされる、この感覚が救いになるんだと思う。
奈月たちは自力で「ただの自分」を受け入れてくれる場所にたどりつけたんだから、本当にすごい。テンプレの幸せに流されるよりよっぽどたくましく、しなやかだと思ったな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1人で生きることを楽しめる人とそうでない人の違いは何か、それは自分の世話を自分でできるかどうかであると春来が気づくところが良かった。とはいえ、気づいたあともうだうだと寂しさから抜け出せないのも人間らしい。
ケアの役割は女性が負担させられてきた長い歴史があり、それによって女性は未婚既婚問わず長生きだが、未婚男性の寿命は短いという差が生まれる。結婚して妻に自分の世話をしてもらうのが男としての人生である、という価値観を男性同士で強化し合っているように感じる。そんなレースからさっさとおりて、自分のことは自分で世話しながら対等に人と交流することができれば1人で楽しく生きていけるのだなと思った。 -
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ネタバレ「こんな生活、とても続けられそうにない。自分で作ったまずい飯を自分一人で食べる。あまりに物悲しい。悲劇だ。耐えられない。
それでも、俺は。俺は、このままひとりぼっちで、生きていかなければいけない。自分で自分の世話をしながら、これからはもっと健康的に、規則正しく、身の回りを清潔に整えながら生きていかなければいけない・・・・・のだろう。誰かの世話を求めて、怒りくるって拗ねてふてくされながら、おかしなおっさんに成り果ててはいけないから。」
タイトルが気になったのと、自分が独身でずっといることになったことを連想して購入
タイトルの心情に絞って、深掘りするというよりかは登場人物の40代の4人の悩みやライフイベントをそれぞれ着目している連作短編だった。
タイトルの心情に対して、何らかのビッグラッキーで女性とうまくいって結婚して終わるという結末でなくて、格好悪くても一人でしっかり生きていく決意で終わって良かったと思う。
気になった作中の情報では、女性は孤独に強いので、年をとって独身だったり離婚しても楽しくエネルギッシュに生きていくことができるけど、男性は孤独に弱いので、女性に比べてなくなってしまう的なもので、
確かに、40,50代のそれぞれをイメージすると、女性はいろんな楽しみを見つけて生き生きとしていて、
男性の方はさもしいというか、歪んでしまうのが思い浮かんだ。
独り身は楽でいいよね というのはよく聞くけど、ずっとそれから誰とも生活を営むことなくことを続けていくずしりとした重い淀みのような孤独と生きていけるか、は別だよねとも思った。
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冬ソナブームの頃、韓国旅行で楽しそうにしているオバタリアン軍団が羨ましい。そう思っていた乙女の私。
そんな私も39歳になり、私の生き方これでいいのかなと思うこともある。
でも、昔からの女友達やママ友、先輩と美味しいものを食べて、飲んで、9割くだらない話とスパイス程度の真面目な話が居心地がいいのは私もそうだなと。
若い頃みたいに友達の悩みを自分事のように背負おうとしたり、友達の人生の責任は取れないけど、気持ちを吐き出したり、少し息をしやすくするくらいの存在でありたい。
主人公とも、桜子さんとも、さまざまなキャラクターの女性たちとも、少しずつ重なる部分があるし、分かり合えない部分もあるけれど
まるで、私も彼女のおしゃべりの仲間に加わったようなちょうど良い距離感で読める本だった。
若い頃、眩しく見えたオバタリアンたちは
いろんな(幸せや苦しいことも)経験を経て、あの傲慢にも見える自由を手にしたんだろう。
より一層眩しくて羨ましい!
早く私も正式な?おばさんになりたい!
女友達と健康と金!
私も大事にしていこう!
居心地の良い女友達はたくさんいるから、
ウォーキングとバランスの良い食事と、資産運用に励むぞ!えいえいおー!
私も金買っておけばよかったー! -
Posted by ブクログ
33歳の宇佐美響は、同居している彼氏はいるが、モラハラ気味で結婚の予定もなく、仕事にやりがいを持てずに目標もない。
そんな響が、気になっているのは庶務のおばちゃんこと桜子である。
リフレッシュルームで、同じような年代のおばさんたちと美味しそうにおにぎりを食べながら、なんとも平和な会話を楽しんでいる。
どこにでもいる普通のおばさんなのに何故こんなに彼女のことを目で追ってしまうのか…。
桜子と仲良くなることで、ひとりで楽しく生きることに幸せだと感じるようになった響。
結婚するのもしないのも本人次第で、どう生きていきたいのかが大切だと気づいた。
50歳も過ぎると、みんなそれぞれにしんどい経験をしてる。どんなに恵まれた人でも、病気とかお金のこととか家族とか、いろいろあるもので、だからこそ人の生活を詮索しても、ろくな情報が出てこない、しんどいとか辛いとかの話は自然と避けて、お喋りの時間くらい楽しくしたい…ってのは、これからの付き合いで大切なことだとわかった。
女の人生は、50代も半ばを過ぎてからが本番。
更年期も終わり、自分をしばりつけるものは何もない、そのときに金、健康、友達、この三つがないといろいろ半減だと話していたのが、ぐさりとくる。
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Posted by ブクログ
仕事や家庭に人生を捧げる友人たちだが、響は何の目標も夢もなく、一人で生きている。このままで良いのかとモヤモヤしている。
でも、庶務のおばちゃん(桜子)はいつも楽しそう。
休憩の時の話題はいつも芸能人のゴシップや、美味しいものの情報交換。日々のちょっと苦い出来事も、ゲラゲラ笑い飛ばす。
響が桜子たちと関わり始めて、変なプレッシャーから解放されていくのを見ながら、私も余計な肩の力が抜けていった。
完璧主義じゃなくても良いし、泣く夜があってもいい。夢や目標がなくても楽しく過ごせるし、そういう人生は否定されるものではない。
モラハラ彼氏や意地悪なお局、厄介な顧客対応…
向き合いたくないことはたくさんあるけど、一人で立ち向かったことを「よくやった!」と一言でも言ってくれる桜子たちみたいな存在が、響の心の支えになっている。
私も、桜子みたいなおばさんになりたい!
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