カート・ヴォネガットのレビュー一覧

  • これで駄目なら

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    こんなに簡単に人の心の重要な部分に入ってこられる人がいるのかという思い。
    この人のいいおじさんはにっこり笑顔で手を振りながらやってきて、気が付けば誰もが肩を組んでいる。
    こんなに明快に人生の道しるべを示す人をはじめて見たし、人生についての警句をこんなにすんなりと受け入れられたのもはじめてだった。

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    2016年01月26日
  • これで駄目なら

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    「これで駄目なら、どうしろって?」
    読み終えて最高の気分になる本。卒業式講演なんて字面だけで眠たくなるのに、こんなに愉快でジョークを飛ばす、そして熱い心を持ったおじさん(?)が喋るのならいくらでも聴いていられる。かもしれない。
    世の中は暗いニュースで満ちていて、この先も明るくはなさそう。散々に苦渋をなめてきたヴォネガットがそれでも、人に親切にしなさい、幸せになることを諦めるな、と語ってくれる。その根拠はシンプル、それが大切なことだからだ。大切なことは大切にしなさい。何より自分を大切に。小細工のなさが心に響く。
    これで駄目なら、ほんとうにどうしろって言うのか。

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    2016年01月25日
  • 猫のゆりかご

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    かわいいタイトルだけど、内容は相当に人を喰っている(笑)。
    ジャンルは終末世界SFになるのだろうか。架空のボノコン教という宗教が出てくるのだが、その『ボノコンの書』の冒頭はこんなだそうだ。
    「わたしがこれから語ろうとするさまざまな真実の事柄は、みんな真っ赤な嘘である」

    すべての物事は大まじめに進んで行くが、それらは同時にとても滑稽で、それでいて哀れである。
    目がまわる、目がまわる。うんざりするほどの混沌と単純さが入り混じった世界で、しかしヴォネガットさんは現実をありのままに語る。この作家さんは、そんな現実をそのままジョークにしてしまうのだ。いやはや。

    現実に対してユーモアで反骨しているのだ

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    2019年02月27日
  • ガラパゴスの箱舟

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    語り手はキルゴアトラウトの息子!
    物語ほとんど関係ないのにヴォネガットファンとしてはたまらないラスト
    青いトンネルを通る描写も欲しかったなぁ
    まもなく死ぬ人物の名前の前には*をつけるとかユニークな方法が使われてる

    100万年後の人類は脳の小さい漁師になってそれなりに幸せに暮らすけど、果たしてこれがユートピアなのだかどうなんだか
    巨大な脳の持ち主にはいまいち分かりません

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    2013年01月21日
  • ジェイルバード

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    ヴォネガットはジェイルバードとかローズウォーターさんあなたに神のお恵みをなどを書くことで、
    支配階級の意識を少しでも変えたかったのだろうか
    ローズウォーターさん〜の方ではラストで下層階級へお金を放り投げて終わるけど、
    ジェイルバードでは解体されたRAMJACは結局支配階級の食い物にされて終わる
    ユートピアなんて実現しねーよどうせ みたいな悲観的な印象を受ける
    諦めようぜ!人類は滅びます!資本主義万歳!

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    2013年01月19日
  • スラップスティック

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    世界が終わり破壊されたあとにでも、人は家族として支えあいあるいは憎み合ったり離れたり、つまりは身内として生き、自分の血を新しい生命に託そうとする。末尾を締めくくるメロディの物語が示すように、たとえ世界が滅びてもその先にやはり希望はあるのだ

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    2012年11月26日
  • 青ひげ

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    人間讃歌。に、辿り着くまでの人生劇場。結局どんなにブサイクな生き方をしていても自分だけには正直でいればなんとか形になるさ、とヴオネガットは言ってくれているような気がした。沢山の登場人物が自殺したり、戦争で死ぬが一様にいえぬそのいきさつの描き方に優しさを感じた。根底に流れる戦争体験からの思想に今現在生きる僕は学ばなければならない。

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    2012年02月21日
  • スラップスティック

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    主人公の波瀾万丈の人生を綴った手記。たとえ悲劇であってもそうとは感じさせない文章は、ヴォネガットらしくて読んでて心地よかった。
    泣き笑いの人生、人の繋がりっていいなと思える作品だった。

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    2011年12月05日
  • ガラパゴスの箱舟

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    ネタバレ

    やはり楽しい

     大好きなカート・ヴォネガットの作品。

     本書「ガラパゴスの箱舟」は100万年前から現在を見るという視点が面白く視点人物として幽霊を使っている。また、謎解きなんてクソくらえってな感じでどしどし全体像を出していくあたり、物語に自信があるか馬鹿なのか・・・。


     とにかく彼の人類に対する皮肉っぽく力強い物語が好きである。このテーマは、すべての作品についていえると思う。どんどん他の作品を読みたくなるなぁ。

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    2011年09月16日
  • ガラパゴスの箱舟

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    さすがはカート ボネガット、すごく面白かった。

    ガラパゴスを舞台に起こる人間の進化(あるいは衰退)。

    ガラパゴスの自然環境にしろ、動物の生態にしろ、サイエンスに忠実で、科学的な裏付けがあったり、かなり練り込まれて作られたようだ。かなり読み応えあり、皮肉たっぷり、笑いあり、涙?あり。

    要約すると、
    箱舟に乗ってやってきた人類は、ガラパゴス諸島で、独自の進化を遂げます。巨大脳は必要なくなり、云々、、、。

    物語自体はそんなにハッピーではないけれど、悲惨さの中にもどこかユーモラスな雰囲気もして、それがやっぱり読み手を飽きさせないところなのかもしれない。
    登場人物はいたってまじめに悲

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    2011年08月14日
  • ジェイルバード

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    『ジェイルバード』は「囚人」という意味。
    タイトル通り、ウォーターゲート事件に巻き込まれて囚人となった男の人生を描く物語です。
    非情な経済システムに対して疑義を投げかける作品で、大変面白かったです。

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    2010年11月18日
  • 死よりも悪い運命

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    これはエッセイだが、エッセイだからこそ、
    このひとの本音が聞けておもしろい。
    今の若い人にもとても人気らしいのがよくわかる。(米国にて)
    ほかの作品も読みたい。

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    2010年11月03日
  • 青ひげ

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    老年の画家ラボー・カラベキアンのもとにサーシ・バーマンという女性作家が転がり込む。カラベキアンは彼女のすすめで自伝を書き始める。自伝そのものの部分と、自伝を書いている過程でのバーマンとのやりとりなどが交互に記されている。
    ヴォネガットのいつもの人をばかにしたような文章は影を潜め、比較的淡々と綴られている。物語に抑揚がなく、どこに行き着くのか分からない自伝を読み進めるのは意外ときつい。しかし、最後のシーン。ジャガイモ貯蔵庫に隠しておいたものをバーマンに公開するところに至って、話は感動的な方向に大きく舵を切る。最後まで読んで、読んでよかったと思える。

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    2019年01月01日
  • バゴンボの嗅ぎタバコ入れ

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    SFもあり、ちょっといい話風な短編もあり、の短編集。
    序文などにもある通り、テレビが普及する前の時代、雑誌の読み物が一般的な娯楽として広く楽しまれていた頃に雑誌に掲載されていたもの。
    古きよきアメリカ、的な香りもし、同時に、皮肉のきいた社会批判も織り込まれていて、まだ作家として駆け出しの頃のものでありながら、独特の個性が感じられます。
    いちばん印象に残ったのは、「パッケージ The Package」かな。

    ちょっと先の未来(書かれた当時はだいぶ先の未来、だったはず)の話、という設定。
    苦労して事業を成功させ、念願の新型住居を購入したアールとモードのフェントン夫妻。
    世界一周旅行を

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    2010年09月13日
  • スラップスティック

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    ヴォネガットの作品中でもこれが一番好きっていう人は、多いのか少ないのか。どうなんだろう。

    わたしが思うのは、ヴォネガットの愛情深くセンチメンタルな一面がもっとも強く(あるいはもっともストレートに)出ている作品なんじゃないかなということです。
    ストレートって言っても、まあ本当の意味でストレートじゃ当然ないのですが、自分の心には直球で届いた言葉がいくつもあった。
    読んでいて、線を引きたい!って思う気持ちに何度かなった。これまでほとんどそういうことはなかったのだけど・・・

    手元に本がないので、はっきりと引用できないけど、
    勉強にしろスポーツにしろ、才能を周囲から認められている地方在住の少年少女は

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    2010年07月24日
  • 青ひげ

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    あるアルメニア人の絵描きが、老後カリフォルニアの孤独な邸宅で綴った自伝。最後の結実を迎えるための、数々のエピソード、彼がいかにして、ジャガイモ納屋に隠した真実を披露するかがこの小説の鍵。
    絵を人間が、時代に翻弄され、一介のつまらない老人となる。そんな彼が最後に仕組んだ、巧妙なフィナーレを大いに楽しんで欲しい。

    ヴォネガットの、悲哀とアイロニーの入り交じった文章は、小説が有益か、無益か以外のところで語られるための、よいサンプルとなるだろう。

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    2010年05月04日
  • 青ひげ

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    「ある一瞬がほかの一瞬にくらべてべつだん重要ではなく、
    すべての瞬間があっというまに過ぎ去ってしまうことを
    表現するだけの勇気、知恵、それともたんなる才能が、
    彼には欠けていた。」

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    2010年02月17日
  • 青ひげ

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    よくこれ書いちゃうよなぁ。
    まあ、ヴォネガットの中では一番入りやすい作品かな。
    わりとすらすら進む。

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    2009年10月04日
  • パームサンデー―自伝的コラージュ―

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    ヴォネガットの再装丁・再販シリーズ。
    これでようやくだいたい揃ったかな。

    2009年2月購入。

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    2009年10月04日
  • デッドアイ・ディック

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    初めて読んだカート・ヴォネガット作品。
    なんだろう、隅から隅までユーモアと皮肉??
    人生を悲観的に過ごしてはいるのだけど、それを楽しんでいる様な感じを受ける主人公。
    がっつかない、こういう人物像が魅力的なのだよな、と思います。


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    2009年10月04日