スコット・ギャロウェイのレビュー一覧
-
3.6 (32)
Posted by ブクログ
「コロナ後の世界」というタイトルですが、あとがきによれば、本書はもともと2019年から進められていたインタビュー企画に、今回のコロナ禍を組み合わせて内容を深めたようです。まず中身以前に、この6人をよく選んだなという意味で強いユニークさを感じました。たとえていうなら、服のセレクションショップで、「思いもよらないセレクションで面白いなあ」と感じる感覚でしょうか(これは選んだ服自体が良い/悪い、を超越した感覚です)。「銃・病原菌・鉄」などの著者であるジャレド・ダイヤモンドを先鋒に(なんて贅沢な!)、次鋒は人工知能の研究者で「LIFE3.0」などの著者であるマックス・テグマーク、そして人生100年時代
-
3.6 (32)
-
Posted by ブクログ
ネタバレ感想・覚え書き
GAFAの事だけかと思ったら、アメリカのIT系企業や政府、アメリカの格差にも踏み込んでいたと思う。
GAFAに、Microsoftやテスラ、Netflixなどなどを加えたビッグテック企業が、いかにスマートにアメリカの底辺層を搾取して、情報を抜き取り、商品購入を自社で完結するように囲い込んでいるのかを嫌というほど見せつける。
そして、それを行う一握りの富豪たちが如何に働きもので頭が良くて人当たりが良いのかも。
だから、彼らに会うときっと彼らを擁護するようになってしまうから、ビッグテックのエリート達と会いたくないと言っていたギャロウェイの発言が印象的だった。
さらに、アメリ -
3.6 (32)
Posted by ブクログ
それぞれの立場で言っていることがある。ワクチン肯定だったり、AI礼賛だったり。しかし、得てしてヨーロッパの言論はこのコロナを肯定的に捉えようとしているのがわかる。
コロナの感染者数が高めのままだが重症化、死亡するのが高齢者のみに限られることがわかり、経済をとにかく回せとなって解禁してきている2022年7月現在の視点から見ても、劣らない意見を述べている。
独裁国家はパンデミックに対応できない:中国を揶揄
AIでコロナ情報をアップデートする:うまくいっている部分と機能していない部分がある
ロックダウン:家族の絆の大切さが確認でき、働き方の見直しが始まる。人生100年時代、息切れしない働き方はなに -
Posted by ブクログ
原題は『Post Corona』。GAFA(M)のTake it allとConcentrationは語られているものの、あくまで「コロナ後の世界」である点に留意が必要。著者の見解に対する賛否はあろうが、コロナにより世界が一気にデジタルシフトしたのは事実であろうし、著者が「Tアルゴリズム」として具体的な企業名を挙げているのは面白い。邦題にある「青」は有料だがプライバシー保護(Apple)、「赤」は無料だがプライバシー提供を指すが、丁度現時点(2022年4月)でイーロン・マスク氏がTwitter買収意向を表明しており、著者の提言する有料化の可能性が出てきた。著者の主張はやや誇大で偏向な面もあろう