松澤くれはのレビュー一覧
-
ネタバレ 購入済み
面白くて、何度も読んでしまう一冊。
オタク、俳優、俳優の彼女……それぞれの視点で物語が進みますが、だれに共感するかは読者次第。
アイドルオタクである私は主人公のりさ子の気持ちが痛いほどわかって、結末を見るとちょっと恐ろしい気持ちに。
これは、読む人によってかなり感想が違ってくるんじゃないかな。
個人的には翔太君とるるちゃんのことはあんまり好きじゃない……笑
二人はその後もずっとお付き合いを続けているのか?もしそうだったら、ちょっと好きになれる気もする。
あっきーのようなタイプは、表面上きちんとしているので何も知らないオタクからしたらかなり安心感のある推しなのでは。
しかしやはり、失うものがない人間の本気は恐ろしいですね。
-
Posted by ブクログ
アパレル販売員として、大手「フラットフラワー」で働く、主人公の五福あやめ。
服が大好きで、自分の好きなブランドの服を売るために入社したはずなのに、セールでストレスは溜まるし、ノルマに追われる日々。
一体なんのためにこの業界に入ったんだろうか、と、仕事帰りのどんよりとした気持ちの中、ふとすれ違い様に美しいワンピースを着ている女性に目を奪われる。
一体どこのブランドなのか、スマホカメラを向けると、「YOU&MIE」というブランド名が目に入った。
ネットで調べてたどり着いたお店は、「あなたのクローゼット」という立て看板がかけられた、おしゃれなお店だった。そこから物語は始まる-。
どの服を選ぶのかは人それぞれだけど、服には個性が宿っている。街中を歩く人の服は、色は黒でも決して同じ黒色はないのです。選んで着る、仕方なく着る。理由は色々あるかもしれませんが、服は、自分を表すアイコンのうちのひとつなのだと思います。
読みながら、京都で観た、「ドレス・コード?─着る人たちのゲーム」展を思い出しました。
「見る/見られる」の関係性の中で、服を着なければならない社会のルールの中で、人は何を着るのか。こうなりたいという希望の服なのか、自分が好きな服を着るのか、意思表示のために服を選ぶのか。
服を着ることは、「なぜ?」というフィルターを通してみると、こうも色鮮やかになるものなのか、と思い知らされ、心を動かされた展示会でした。
閑話休題。服に詳しくなくても、服の魅力が伝わってくる文章と、登場人物の心理描写がわかりやすく表現されている点は非常に読みやすく、また詳細は書けないですが、構成も見事でした。
残念ながら、この本を読んだ翌日は仕事なので、服を選ぶことはできませんが、「服を選ぶ愉しみ」を再び取り戻すことができた気がします。 -
購入済み
勉強になる本です。
推しが居る全ての人、応援される側の芸能人の両者に読んでほしいです。
私には推しがいます。
主人公のりさ子に共感できる部分があり、かなりリアリティーを感じました。
ただの小説ではなく、読み終わったあとに色々考えさせられました。
この本を読んで、芸能人は色々と苦労していて、ファンに裏側を見せずに活動していることを知りました。
今後はそれを理解して応援します。
-
Posted by ブクログ
青崎有吾と松澤くれはの作品を収録した連作ミステリ作品集『ネメシスⅥ』を読みました。
藤石波矢の『ネメシスⅤ』に続き、小説版「ネメシス」シリーズの作品です。
-----story-------------
シリーズ23万部突破!
連続ドラマ化
主演 広瀬すず 櫻井翔
連続ドラマ「ネメシス」の第七話脚本協力+オリジナルストーリーに実力派著者が挑む!
失踪したアンナの父の手がかりを探す探偵事務所ネメシスの前に垂らされた一筋の糸。
フェイクニュースを操った組織が、すべての事件の黒幕か?
社長の栗田が単身事件を追いかける間に、探偵風真は脅迫状の届いた女優を守るため、舞台俳優デビュー!?
そして新たな仲間・詐欺師の緋邑とともに挑むのは、カジノでの一世一代の大博奕! オリジナル小説&怒濤の展開で贈る第六弾!
-----------------------
連続テレビドラマ『ネメシス』の第7話の脚本協力として書き下ろした作品と、そのキャラクターをもとにしたスピンオフ小説を収録して2021年(令和3年)刊行された、小説版「ネメシス」シリーズの第6作です。
■プロローグ
■ショーマストゴーオン! 松澤くれは
■カジノ・イリーガル 青崎有吾
“舞台”と“カジノ”という2つの極端な空間でキャラクターの魅力とシリーズの推進力が一気に加速する巻でした……『ショーマストゴーオン!』のドタバタ劇場型ミステリと、『カジノ・イリーガル』のスリリングな潜入劇という、
全く異なる作風が並ぶことで、連作ミステリとしての読んでいて飽きない強さが感じられました。
『ショーマストゴーオン!』は、舞台裏のドロドロした人間関係、アドリブで進行する殺人劇、そして探偵・風真がリアルな立場で舞台に立つという異色の設定……読んでいる側も“演技”と“現実”の境界が曖昧になり、どこまでがショーでどこからが事件なのか、心地よい混乱が続く展開が印象的、、、
脅迫状の相談から始まる物語は、舞台の熱気と緊張がそのまま事件の構造に入り込み、終始ドタバタしながらも、最後はきれいに収束……舞台ならではの混線が楽しめる一篇でした。
---
『カジノ・イリーガル』の舞台は一転してカジノという閉じた空間での駆け引きへ……探偵たちが詐欺師・緋邑と手を組み、潜入しながらシリーズ全体を通して追ってきた謎の核心へ迫る、読み応えのある展開、、、
特にアンナのカラリパヤットが鮮烈で、アクションのキレが物語のテンポを一段上げてくれましたね……シリーズを通じた大きな謎が動き出す感覚は、読後に自然と次を読みたい! という気持ちが強まりますが、書庫の在庫はここまでなので、次巻以降を古書店で探してみようと思います。 -
Posted by ブクログ
主人公が転売ヤーだし、実際転売ヤーは今の法律で裁けない。言っていることは正しい。そこでどうオチをつけるのか?まさかの主人公が勝つ?それって転売ヤーの肯定になるのでは?と思ったらちゃんとオチがつきました。さすが松澤くれは先生。
転売も悪いけど殺人も悪い。それだけでなくインターネットの言葉の加害性も風刺されている。
自分も転売ヤーに苦しめられてきたタイプのオタクではあります。大人気コンテンツを熱狂的に好きになったことはあまりないので(あっても大昔のことで当時は転売ヤーとか居なかった)、周りの「ちいかわ」だったりとかを愛してマクドナルドのハッピーセットが手にはいらないと嘆く人たちと比べたら気持ちがそこまで理解出来ていないのかもしれませんが、それでも転売ヤーは良くないものだしシンプルに腹立たしいと思う。グッズのためにハッピーセットのバーガーは捨てるとか、カードのためにジャンプを捨てるやつとか、そういう勿体ないことをする、本当に欲しい人たちへの配慮がない転売ヤーなど滅びろと思う。
今回の「転売ヤー殺人事件」の感想としては、転売ヤーを狙う殺人犯も、それに感化された模倣犯も、本当にコンテンツを愛している人たちへも迷惑をかけて、そいつらこそ「コンテンツへの愛があっての行動じゃないだろ」と怒りを覚える。
何だか救いのない話のようにも思えるな。最後は特に。
昔は田舎に住んでいて都会の限定品なんかほぼほぼ買えず、むしろインターネットもそこまで普及してなかったから限定品の販売すらも知らず、ただアニメや漫画のコンテンツを楽しんでいたし全国展開の「アニメイト」だけがコンテンツグッズを楽しめる場所だった。一度だけ旅行の一環で親に秋葉原に連れて行ってもらえ、生まれて初めてアキバの空気を吸えた時は興奮したけれど右も左も分からずで終わった。大学で都会に出てきて、インターネットも普及して様々なコンテンツに限定品の存在があることに気が付いてから、物欲というものは膨らんだ。ポップアップストアに行かなければと焦った。売り切れると泣いた。いつからこうなったのだろうかと不思議でならない。 -
Posted by ブクログ
都市伝説解体センターはゲームも配信も未体験で読みました。小説としても楽しめる展開で、ゲーム人気あったのも納得の内容でした。
都内大学3年生の福来あざみは体質的に人が見えないものがぼんやり見え困っている。そんなとき怪異でお困りの方!という貼り紙に惹かれて行った都市伝説解体センターというところで廻屋渉という怪しいセンター長に合い、流れるままに調査員として働くことになった。センターが受けた都市伝説めいた依頼を調べて報告すると、所長が安楽椅子探偵よろしく謎を解体する流れでした。少し怪異が混ざるのが面白いポイントです。
第一話 闇から覗く目
大学の友人の美桜がベッドの下に潜む男に襲われた。美桜は栄子という元インフルエンサーの就活コンサルタント(大学の先輩でもある)のもとへ相談に行った時と同時期だった。
第二話 鏡像から迫る死
心霊系配信者の背後にある鏡に写った幽霊。本物?そもそもそこは有名な事故物件らしい。
第三話 辺獄への階段
オカルト&ダークの招待でミステリーツアーに行くと参加者が行方不明になるという。なぜか潜入捜査できることになり、集合場所の上野恩賜公園へ向かう。
ネットの書き込み描写が過激だったり、パパ活の過去などある登場人物いたりするので、中学校以上向け。 -
Posted by ブクログ
ゲーム版は序盤で脱落してしまったので、小説版を…
起きた事件を既存の都市伝説に結びつけ、それを解体することで事件も解決するというストーリー。オカルトめいたタイトルとは裏腹に、ミステリーとしても十分楽しめた。
一見都市伝説かと思われた個々の事件が、よく検証してみると人の手によるものだったという筋書きなので、都市伝説自体が解体されたのかと言えば違うような?むしろこの作品が解体しているのは、「なぜ人は都市伝説を信じ、既存の物語の枠組みで現実を理解しようとするのか」という認知のメカニズムなのかもしれない。
まだまだ裏に隠された謎もありそうなので、下巻も楽しみ。