米津篤八のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ公務員試験を目指すアルバイト、家を出て生死すらわからない夫とニートの息子に手を焼く初老の店員、ひたすら家族のために働く医療機器のセールスマン、元役者の劇作家、元刑事のアラ還の探偵、コンビニを売ろうとするオーナーの息子など一人一人に韓国社会の現状とひずみを体現させた登場人物たちが、記憶を失った元ホームレスで深夜シフトで働き始める“独孤”(トッコ)と名乗る男によって、コンビニの仕事を通して、その抱える苦しみ悩みから一筋の光を見出すという物語。
ちょっと、映画「チャンス」を彷彿させる泣き笑いにつながるようなユーモアもあり、「ヒーリング小説」というキャッチフレーズに相応しい心温まるストーリーである。 -
Posted by ブクログ
ソウルにある寂れたコンビニで働く独孤(トッコ)。ホームレスの独孤をコンビニで働くように導いたのはオーナーのヨムさん。何故かというと、ヨムさんが失くした財布を誠実にヨムさんの元へ戻してくれたから。
独孤が働くようになってから他の従業員や、常連客に変化が訪れる。仕事や家族のことで悩んでいる人達に魔法のような言葉をかけ、皆、スッキリした顔で明日へ進んでいく‥‥そんなおとぎ話のような物語が進んでいくのですが、後半は同じ出来事を独孤の目線で振り返ることになります。そして、全く別の物語が見え始め、独孤の過去、秘密が明かされていくのです。
独孤は記憶を失っていて、読者だけでなく、本人も一緒に謎を解いていく感 -
Posted by ブクログ
コンビニに関わる人々の心温まるお話。
前作の雰囲気がとても好きだったので本屋でたまたま出会い購入。
おせっかいな店員に最初はイライラする客たちも、次第に店員に心を開き、癒されていく。
コロナ禍が舞台なので少し前の話にも感じられるが、それぞれが前向きな姿勢になっていく様子は読んでいて気持ちいい。
前作主役の孤独氏も少し出てきてくれたけど、欲を言えば孤独氏の現在も書いて欲しかったなぁ!
前作はK-ヒーリング小説と呼ばれ、旋風を起こしたらしいが、最近日本もこの手の作品が増えている気がする。単純ないい話で文芸作品として深みがないような気もするけど、疲れているときに読むエンタメとしてはいいよねと思う -
Posted by ブクログ
コンビニは便利な店の意味なのに、不便なコンビニ(불편한 편의점)とは…。ソウルの青坡洞にあるコンビニのオーナーのカン・ミンシクは母親がやっていたこのコンビニを引き継いだが、コンビニの作業は店長のオ・ソンスクに任せて自堕落な生活を続けている。そのため新しい商品も発注されず、店の売り上げも低迷している。店長の自宅から店まで500メーターほどだが、それでも息が上がる。このコロナ対策のマスクのせいだ。そんなおり、深夜バイトのクァクが辞めるといってきた。郷里の光州に帰るという。友達がビルのオーナーをしていて、ビル管理人を探していたのだそうだ。今度は深夜バイトの募集をしなくては…。雇われ店長も辛いもんだ。
-
Posted by ブクログ
独狐氏が出てるとこは全部いいですね、クレーマーを撃退したり、バカ息子に説教したり。
コミニュケーションの難しさが毎回出てきて、独狐氏がアドバイスして、一応解決な流れが安心して読める。ちょっと常識外れそうに見えて実はそんなこともない。
登場人物みんな我が強い(笑)
毎回視点が変わるけど、オーナーがもうちょい出てきてほしかったかな、1話目みたいな独狐氏とのやり取りがもっと見たかった。
探偵おじいさんとこの話が1番笑えましたね。
.この世に信じられるやつは一人もいない
これで世の中に信じられる奴がいないことがわかったから、もう詐欺に合わないで済むだろう