米津篤八のレビュー一覧

  • 誘拐の日

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    転がされた。
    白血病、格差社会、誘拐、記憶喪失と韓ドラフリークの人にはお馴染みのエピソードがてんこ盛り。

    反転に次ぐ反転に何度も騙された。

    なんと言っても娘の手術費用のため誘拐を決意したミョンジュンと、誘拐された11歳の頭脳明晰な天才少女・ロヒの掛け合いが楽しい。
    誘拐犯とは思えない良い人オーラ出まくりのミュンジュンの優しさが心に沁みる。

    殺人事件や人体実験を絡め、ミステリ要素をふんだんに盛り込みながら終盤で明らかになっていく真相は鮮やかで爽快。

    エピローグⅠでホッとしたのもつかの間、二段仕込みのエピローグⅡに驚愕。

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    2023年02月17日
  • くだらないものがわたしたちを救ってくれる

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    韓国ソウル、90年生まれ、生命科学を専門とする若手ドクターの日常。研究奴隷と自嘲する夜中まで研究室に篭る日々。穏やかな語り口で綴られるエッセイ。韓国の日常、研究室の現場、生命科学の面白さなど、様々な発見がある読書。

    研究室でよく使われるハツカネズミの寿命は普通3年。例えば、老化と言う生命現象を研究するのに、ハツカネズミを観察し、論文を書くのに3年要することになる。しかし線虫であるC.エレガンスの寿命は2週間。著者は、このC.エレガンスを仕事道具にしている。仕事道具と言っても生命だ。倫理教育を受けてから臨む。最近では、脊椎動物で寿命が6ヶ月であるキリフィッシュを用いる研究も進んでいる。こうした

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    2022年10月26日
  • 言葉の温度

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    自分が話す言葉の温度を測定できるなら何度だろう?人によって感じ方は違っても、「あの人には心がない」なら氷点下?、「あの人から暖かい言葉がけがあった」なら?
    無意識の世界のなかで、自分の話す言葉の温度を意識してみようと思った。

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    2022年05月28日
  • J.Y. Park エッセイ 何のために生きるのか?

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    JYパークと言う有名人がどのようなことを感じながらスタートして人生を経験してきた彼が赤裸々に語られた本。キリスト教についてなど、日本の芸能人ではなかなか語られない深い側面まで飾られていたのが印象的であった。このような人生の葛藤が赤裸々に描かれているのは読み応えがあった。

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    2022年05月07日
  • 誘拐の日

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    貧乏なシングルファーザーのミョンジュンは
    白血病の娘ヒエの治療費のために
    裕福な病院長の娘ロヒを誘拐しようとする。
    ところが、当のロヒが家から飛び出してきて
    ミョンジュンの運転する車にひかれ
    記憶喪失になってしまう。
    あわてて彼女を連れて逃げ出したが
    彼女の両親は何者かに殺されていた…。

    すごっ!
    韓国ドラマの方程式、てんこ盛りです。
    犯人が憎みきれない誘拐もの、好きなのですが
    この話はそこに殺人事件の犯人探しが加わる。
    ロヒと珍道中を続けるミョンジュンは
    なんだかお人好しだし
    物理的に犯人じゃないだろうと思ってると
    中盤に「もしかして」という事実が出てきたり
    いい感じに登場人物みんな怪しい

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    2022年04月02日
  • 世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力

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    「内面が足りない人は言葉が乱雑であり、
    心に主観がない人は言葉が空虚である。」

    本書の観点の章の一節です。

    有名人でも身近な人でも、「この人は自分の言葉でちゃんと話せる人だな」と感じる人がいて、そうでない人と何が違うのかよくわからなかったのですが、本書を読んで「その人なりの観点を持っているか」が言葉に表れているんだな、ととても腑に落ちました。

    あとがきでも触れられていますが、韓国発の本書が日本の文化の中でどう捉えられるか、ということについては、個人的にはとても共感する部分が多かったです。いいものは、いい。

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    2022年03月24日
  • 言葉の温度

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    "아름다운 걸 아름답다 느낄 때"
    “ 美しいものを 美しいと感じられる時”

    うんうん、と思いながら読んで
    心がぎゅっとなるような文章があったり。
    映画や散歩道で感じたことを丁寧に綴っていて
    何気ない日常の中に散らばっている感情を
    言葉にしてくれている本。

    筆者の“ 言葉の温度”が感じられた。

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    2022年01月31日
  • 誘拐の日

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    最近読んだミステリーの中で群を抜いて面白かったです。まるで韓国ドラマを観ているように、描写が素晴らしいと思いました。
    それぞれのキャラクターが面白くて、ついつい読み進めたくなり、結果数日かからず読破。
    最後の伏線回収も目が離せなく、韓国の小説としては、アーモンドに次ぐ面白さだったと思いました。
    誘拐された女の子、誘拐犯、そこに芽生える愛情?友情?信頼関係?に、こちらもホッコリします。
    文庫本にしては分厚いけれど、それが気にならない面白さでした。

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    2021年10月29日
  • J.Y. Park エッセイ 何のために生きるのか?

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    ほとんどキリスト教のお話。
    でも、何のために生きるのかという永遠のテーマに対し、JYParkさんの1考え方を知ることができた。
    宗教本じゃん!という安易な感想にはならなかった。読んで良かった。

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    2021年10月08日
  • 誘拐の日

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    韓国ミステリー。元妻から誘拐しろと命ぜられてミョンジュンは、病院長の娘で天才少女ロヒを誘拐しようとして車ではねてしまう。誘拐するとロヒは記憶喪失。ロヒにこき使われるミョンジュン。身代金を要求しようとするが、なんとロヒの両親は殺されていた・・・

    確か韓国ミステリーを読むのは初めて。読みやすい&面白い。

    二転三転するストーリー、まさかあの人が!正統派のどんでん返しがここにあった。

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    2021年09月23日
  • 誘拐の日

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    誘拐犯ミョンジュンの頼りなさと誘拐された天才少女ロヒのしっかり具合が絶妙の味わい。二転三転する殺人事件とその背景、ころころ変わる善人悪人真犯人。最後まで気の抜けないエピローグⅡ、ゾワっとしました。

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    2021年09月08日
  • 誘拐の日

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    韓国文学といえば『82年、キム・ジヨン』が話題になっており、以前読んで胸に残るものがあったため、今回こちらの作品を読んでみた。

    韓国ミステリーは初めてで、そのあたりも楽しみにしながらどんな小説かワクワクしながら読みはじめた。
    500ページ弱ある分量だったが、夢中であっという間に読んでしまった。

    病気の娘の手術費用を工面するために、お金持ちの家の娘の誘拐を持ちかけられ、やむなく了承し、実行しようとする父親から物語は始まる。
    誘拐も一筋縄でいかず、誘拐した娘は記憶喪失。
    そんな誘拐した娘の両親は何者かによって殺害され、誘拐と殺人が絡み合って物語は進んでいく。

    誘拐、記憶喪失、殺人、そしてお金

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    2021年08月14日
  • 誘拐の日

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    韓国文学は初読み。
    どんな感じだろうとドキドキしたけど、とても読みやすくて良かった。
    次から次へとスピーディーに予想しなかった展開を見せ、飽きさせなかった。
    誘拐犯とロヒの不思議な絆も良かったし、最後まで本当に面白く読めた。

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    2021年07月14日
  • 誘拐の日

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    病気の娘の治療費のために誘拐をするミョンジュン。記憶を失った少女を誘拐し、逃げることに。頼りないミョンジュンと頭のいい少女ロヒ。コメディのような場面とシリアスな場面との切り替えが面白い。誘拐の最中に起こった殺人事件、その事件の隠されたものや関わってる人物たち。それぞれの欲、我が子とロヒを思うミョンジュン。読みどころがたくさんあって最後まで気が抜けないミステリー。韓国のミステリーが少しずつ増えてきてるのが嬉しい。

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    2021年07月07日
  • 誘拐の日

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    ネタバレ

    今年こそ読もうと思っていた、初めての韓国文学。とても面白く読めた。一気に読んでしまった。

    娘の治療費が欲しい気弱な誘拐犯の男と、勝ち気で賢い人質の少女。
    男は誘拐しようとしていた少女を轢いてしまい、目覚めた彼女に「自分はパパだ」と嘘をつく。
    そんな男に少女は、孫の手を彼の喉元に突き付けながら「ご飯」と言う。
    彼らの、ちょっと変わった関係。
    だけど、少女の家から死体が発見され、自体は一変する。
    そして少女の記憶が戻った時…彼らの取った行動は。


    最初はただのミステリだと思っていた。幾重にも重なる殺人事件と30年前の事件。そして真相。ただ、そこには悲しい出来事があり、子どもを持つ母親である私は

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    2021年07月07日
  • 世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力

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    「なるほど。」と思う箇所が多く、とにかく勉強になりました。

    言葉の重みや、考えの深さを表現できる言葉を身に付けることはまずは人間力が大切で、言葉の話術よりも大事なことがあることに気付かされました。

    そして最後のあとがきに、BTSやそのファンへの感謝の言葉が書かれていて、個人的に温かい気持ちになりました。

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    2021年06月12日
  • 誘拐の日

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    ネタバレ

    誘拐犯と被害者の関係も最初はハラハラしたけど最後は感動、、、。誘拐と殺人も全く先の展開が読めず、ドキドキしっぱなし。出てくる登場人物とすべての出来事が細かく繋がってて、見落としてた伏線も最後にまるっと回収!エピローグまでしっかりと楽しい。まさかの展開だった、、。ひとつのことが解決するとまた次の疑問が出て、と繰り返しですごく読み応えがあった。読み終わってしまった〜と読後の余韻がやばい!

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    2021年05月19日
  • 誘拐の日

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    ネタバレ

    現在の事件から過去に遡り、展開が二転三転しながら物語が進んでいく。
    するととんでもない事実が浮き上がってくる。
    非倫理的な実験。長い歴史の中でも実際、色々なあったのだろう。
    それは絶対に許されない事である。そして事件の始まりは全てここにある。

    ラスト、隠された真実を完全に闇に葬ったように見えたが、興味を捨てられない人間がいるような終わり方に、これはフィクションなどではなく、どこかの地で実際に行われているノンフィクションなのではないかとぞっとした。

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    2021年05月11日
  • 世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力

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    日韓問わない思想の紹介だと思います。
    他人の慮る心を手を替え品を替え紹介すると言ったところでしょうか。

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    2021年04月01日
  • 言葉の温度

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    新聞コラムくらいの短いエッセイ集。
    韓国の人にとって「愛」って言葉は身近なものなんだなと思う。
    日本の映画がよく出てきて面白い。

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    2021年03月15日