安藤礼二のレビュー一覧

  • 吉本隆明 思想家にとって戦争とは何か
    94 おそらく誤字 吉本が「古本」になっている


    26 言語の2面性
    指示表出=言語は、音や時空間、社会的習慣の影響を受けて、媒介的に成立する。

    ☆自己表出=すべての間接的・習慣的なものから脱して、言語それ自身自律的で、自らを動かすような「表現」。
    82 そこでは言葉同士の微細な変化や、韻律の響...続きを読む
  • 日本の祭
    昔の学者の人の言うことや書くことって、喩えると、視力のとてもいい人が、自分の見ているものを細かく伝えてくれるというのに近いような印象があります。同じように地面を見ていても、現代人よりも細かいところまで見えているし、気にも留めないようなところにも注意を払っている、というように。

    たとえば一般化してい...続きを読む
  • 大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる
    少し前の新聞に中村文則の「掏摸」が紹介されていた。中村さんは今や海外でも名を知られた作家だが、そのきっかけになったのが大江健三郎賞を受賞した本作が、賞の特典として翻訳されたからだ、という内容だった。
    大江健三郎賞は聞いたことがあったが、選考委員は大江健三郎さんひとりで、賞金の代わりに海外に翻訳されて...続きを読む
  • 折口信夫
    大著だが飽きさせずに読めるのは、衒学的研究ではなく、文芸評論として、著者がモノを考えながら折口に迫っているから。基本的なことであるが、この大物への対峙による著者の成長は凄まじいものに違いないと、羨望頻り。
  • 日本の祭
    日本人の生活に溶け込んでいる「祭」の原始的な姿とは何か?をひたすらに問い続けた一冊。
    現代に存在する祭式儀礼は、拝礼ひとつ取ってみてもすべて簡略化されたものだという指摘は驚き。
    本来の意味から語呂だけが抜け出して全く異なる祭礼になるパターンも面白かったな。
  • 日本の祭
    柳田『日本の祭』は実は既に持っている本に入っていたので、改めて買う必要はなく、単に間違ったのである。しかし、ほとんど覚えていないこれをこうして読み返してみた体験は得難いものだった。
    たぶんこの書は柳田国男の代表作の一つと言ってよいだろう。比較的体系的に、日本の民俗的な祭について書かれており、いつもよ...続きを読む
  • 日本の祭
    日本における祭りとは何かということについて、日本各地の祭りの事例をあげ、分析した結果を記述した本。
    正直、文章も難しいし難解でくじけそうだった。

    が、このように深く考察できることこそが学者といえるのだなと思わせる本でした。
  • 折口信夫文芸論集
    折口信夫の文芸論を集めたもの。折口信夫が、文学と民俗学によって日本人の想像力のふるさとを明らかにしようとしていることがわかる。「零時日記」が折口の文学に賭ける想いが露わになっていて、生々しくていい。また、「詩語としての日本語」などを読むと、折口は、短歌的な、詠んだ瞬間溶けてしまうような気分的な日本語...続きを読む
  • 日本の祭
    柳田国男、遠野物語しか読んでいなかったのでたまたまシリーズで並んでいたので購入。ちょうど日本古来の祭りの起源に興味があったので。
  • 折口信夫文芸論集
    正直一回読んだだけでは、理解をすることはできなかった。
    困ったことに、わからない言葉もたくさん。
    そして、同世代として関わった作家の数々、谷崎、堀
    日本文学と折口との接点が少しでも実感できるとおもしろい。
    民俗学以外の面を垣間見れたといったかんじでしょうか。