高里ひろのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルにググッと惹かれて購読。本書では、アメリカを発信地に「幸福」であることを最上の価値とし、それを実現するためには個人の意識改革が不可欠という流れを鋭く批判する。個人の努力こそが、仕事の成果や幸福に直結するという考え方が行き過ぎると、幸福ではない人は努力が足りないということになる。政治でも経営戦略でも家柄でもなく、個人の努力が全てというのは、権力者にとっては都合が良い。また、センサー付きデバイスや行動と感情を結びつけて記録することは、ある意味、個人の感情情報をタダで企業に提供し、対価を払って利用していることにもなる。個人情報の流出にはうるさい人も、幸せ(だけでなく睡眠や脳波など)の情報は喜んで出すという、これはなんなんだろう。幸せ、もちろん大事なのだが、以前から感じている違和感を詳しく説明してくれた一冊。
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Posted by ブクログ
最近自分もSNSを全てやめました。
理由は幸せやポジティブな気持ちを強要させられている気がしたからです。
罵詈雑言はもちろんダメだが、真っ当な批判や批評も良しとしない空気が現実世界よりも強く漂っている印象がSNSにはあります。
この本はすんなり読むのが難しい回りくどい表現が多かったけれど、とりわけ重要なのは192pにあるくだり。
「たしかに、ネガティヴをポジティブにとらえ直すこと(中略)は好ましいことかもしれない。それは問題ではない。問題なのは、ポジティブであることが専制的になり、人々の不運の大部分と事実上の無力は自業自得だと言い放つ時だ。(中略)さらに問題なのは、こうした態度は経験的、客観的な証拠にもとづいているという幸せの科学の主張だ。(中略)誰でも本来、逆境を強みに変えるのに必要なメカニズムを備えていると言われる世界なら、不平を口にすることもできない。」
不平を口にすることも出来ない世界は不健全なだけでなく、すべての負の側面の原因を個人に押し付けてしまうためそれ以上の社会としての発展も望めません。
ただ、既に不平も言えない世界がSNSから徐々に侵食してきているというのは自分の気のせいでしょうか? -
購入済み
ミッチが良いわー!
ヒーローのミッチがカッコ良すぎる!それに尽きるかなぁ(笑)ヒロインのマーラは中盤までは自信のなさからウダウダしすぎてて読んでて、かなりイラついたわ。過去の境遇とかを考えたら、良く頑張ったねって感じなんだけど、もっと早く振り切ってほしかったわ。終盤にホープやグエン等が出てきたのが嬉しいボーナスだった
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Posted by ブクログ
ネタバレとても面白く、かつ読み応えのある作品だったと思います。
かなりの長編ながら、少しも飽きさせることなく最後までグイグイと引っ張られるようにして読み終えました。
フィギュアスケート、しかも別々のパートナーと組んでいた男女が元々は犬猿の仲でありながらも「必要性」に応じて一年期間限定でペアを組む。
大変興味深い設定で話は進みます。
最後になって、実は期間限定で組まないかと持ちかけた男性側の誘いには裏事情があったこと、彼はヒロインの才能を早くから見抜いていたこと、また彼女を女性として好きだったことなどが明らかになります。
人気競技のフィギュアスケート界を舞台に、しかも顔を見ればののしり合う仲の二人がペアを組んで優勝を目指すー、誰もが興味をそそられる題材ではないでしょうか。
二人が厳しい練習を通じて次第に接近してゆく様子がリアルに、丁寧に描かれ引き込まれます。
また、アスリート生活の部外者には想像を絶する過酷な練習など、迫真の描写には臨場感、説得力があります。
2021年の大晦日に素晴らしい作品を読み終えることができました。