岩井三四二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二度の元寇を、高い視点から俯瞰的に扱うのではなく、総大将ではなく、実際に敵と命のやり取りをする武士として闘った竹崎季長を中心とする現場の視点から描いた歴史小説。
一度目の侵略 文永の役で、先駆けを果たした竹崎季長。しかし、その手柄が公式に認められなかったため、季長は鎌倉に直訴に行く。
様々な思惑を含み、肥後国海東郷の地頭として認められた季長は、二度目の元による侵略、弘安の役においても、その所領を守るために、死に物狂いで功をあげる。
二度にわたる元との戦い、季長の働きを、あくまでも季長の目線で描くと同時に、元に屈服されられた高麗軍将兵の立場、何を考え、どう行動したかを現場の視点で描く。
倭国との戦いに、一度目は高麗軍、二度目は征服したばかりの宋の兵を中心に送り込んだ元の意図は。
元にとっては、戦に勝てば当然元の利益に、しかし、戦に負けた場合であっても、征服した国に残されている兵力を大義の削減する意図もあったのかもしれないと示唆されている。
そして、そんな対極的な意図とは関わりなく、現場の武士は目先そして子孫の利益を確保するために闘っているのである。