無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
室町後期の文亀二年(1502)、和泉国逆巻庄に、京の大寺より一人の青年僧・清佑(せいゆう)が、荘園の新代官として赴任してくるところから、物語は始まる。
前任の代官からは、「村の者どもをあなどってはならん。といって、恐れてもいかんがな」と心得を教えられ、寺の老師からは「村の者どもを愛子(あいし)と思うて撫育するように」とも教えられて、理想に燃え、良識と学識、祈祷の力を武器に、代官職を務めようとするが…。
食うや食わずの生活を贈り、どんな手を使っても生き延びることを第一とする村人たちは、一筋縄ではいかない。
年貢の徴収、公事(裁判)や対決(公判)、盗みの取調べ、干ばつや洪水の祈祷、地所争い、次々と難題が待ち構える。
清佑を取り巻く、政所(代官所)の下級役人、村人らがいずれも個性的に描かれていて物語に奥行きを与えている。
室町時代が興味深く描かれている作品であり、荘園の政所を舞台にした法廷ものの面白さももち、青年代官の成長物語としても読める、魅力的な時代小説である。
第14回中山義秀文学賞受賞作。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。