東野さやかのレビュー一覧
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6年前に娘を殺害した罪で服役中の男。被害者は男の実の娘。父親に殺害されたはずの彼女が6年ぶりに姿を現し、そして再び行方不明に。
捜査を担当した刑事ワシントン・ポーは冤罪疑惑と殺人疑惑がかけられ窮地に追い込まれる。
前作は誰が殺人を犯したのか?を追ったのに対し、今作は犯人がどのように犯行を成し遂げたのか?を推理する形で、最初から犯人の姿は見えているのに、話が進む毎に謎が増えていく構造で個人的にかなり痺れた。
サイコパスな相手が一手、二手、三手…と常に先を読んでいる感じで、もうこれはこちらに勝ち目ないのでは…?と思わせてからの、ポーの地道な捜査と執念、仲間の協力がじわじわと効いて、最後は真実に辿り着くのもたまらない。
ポーの一般的な見目良く完璧で強いヒーロー像ではなくボロボロになりながらも立っている人、諦めない人って感じがすごく好き。いい意味でとても人間らしい主人公。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかつて『ボストン、沈黙の街』を読んで良かった印象があり、ずっと気になっていた一作。
息子ジェイコブの通う学校への通学路途中で、息子の同級生の刺殺体が発見された。
地区検事補のアンディは、利益相反(事件の関係者に近い身として解決への方向性を歪める可能性がある)の可能性を頭から追いやり、犯人逮捕に心血を注ぐ。
頭にちらつくのはジェイコブが手を下した可能性、そして妻にも隠してきた犯罪者の血筋。。。
思いもよらない、わりとがっつり目のリーガルサスペンス。
スコット・トゥローやジョン・グリジャムなんかとも比較され、彼らの最高傑作にも劣らないと評されたとの模様。
いくらなんでもそれは言い過ぎとは思うけれども、久しぶりに無数の「異議あり」が飛び交う本格的な法廷劇を読んだ気がする。
著者は元検事補だったが三作目にして、満を持して出自の色を出してきたとのこと。
この手の法廷劇は、検察側が引き出した強固な証拠を弁護側がするっと弱体化させる巧みさ(逆もしかり)が読みどころだが、途中で挟まれる「異議あり」がほんと曲者。
異議の根拠がよくわからないものが多いし、根拠が示されないまま即座に却下されたり、認められたりするものもあり、その部分についてはうーん、これはいつになっても頭の回転追いつかないなと。
話の主眼は息子を無条件に信じる親心、夫婦間で意識の向かうベクトルのちょっとした差から生じる大きなひずみの悲劇。
「アルゼンチン」の章で緩む緊張感と束の間の家族の絆の修復にぐっとくるものはあったが、そこからの落差には虚しさしか残らない。
『メッセージ・イン・ア・ボトル』の原著者ニコラス・スパークスは愛の物語だと言ったそうだけれど、これは愛は届かないとの不条理を受け止める類のものなのか。
リーガルミステリとしてはそれなりに良い緊迫感だったと思うが、人間ドラマとしては心苦しい一作だった。 -
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一応、逃避行?なんだろうけど、強盗から足を洗った2人が夫婦として落ち着く場所を探して走り行く様は、読んでいて胸がすく思いがする。理屈と言葉を捏ね回す現実派のデルと、楽天的で度胸のあるルイーズ。ワイン・テイスティングのセンスは圧倒的にルイーズの方が勝るというね。
デルのトンチキテイスティング・コメント、悪人になりきれない強盗事件、流産の悲しみと一時の育児体験。姑と夫のあからさまな、でもユーモアいっぱいの対立。行く先々で起きる事件についても、やや冗長なきらいがあるが面白かった。物語の締めくくり、ウェディングドレスの一件はあまりに犯人探しを引き延ばしすぎてダレ気味かも。全てが解決した後のラスト・シーンはあまりに爽快。映像化してほしいな。 -
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クリスマスでざわめく街でツリーの下のプレゼント箱から人の指が発見された。そこから次々と人の指が見つかりSCASが動員される。
大いなる味方のフリンは妊娠中でポーはティリーと頑張るしかないが、事態は二転三転して行き・・・
といった導入のお話。
妊娠したフリンのために女ばかりでパーティをするのにどうしてポーは呼ばれているのか。ポーは女子枠なのだろうか。
それはそれで「らしくて」いいけれど。
ティリーの頭脳がさえわたりめちゃくちゃかっこいい。フリンは今まで通りに活動できなくて焦ったりイラだったりってわからんでもないけど 部下を持つ身であるならちゃんと自制するのも仕事と割り切るべきでは・・?
犯人には途中で気づいてしまったのだけれど、動機はわかるようなわからないような。
キーマンは全部女性なのはなぜなのだ。いいけど。
このシリーズは映画にしてほしいです。映像で迫力満点なところを見たい!オススメです。 -
Posted by ブクログ
ワシントン・ポーシリーズの第5作目。
今回はボタニスト、毒の使い手が相手となる。
そしてシリーズでは初となる上下巻二冊の大長編。
買った当日、一気に読み終えてしまったがやはりこのシリーズは面白い。
ミステリー好きにはたまらない一作であることは間違いない。
トーク番組の生放送中、女性蔑視の持論を展開するケイン・ハントが
突然倒れ、搬送先の病院で死亡。
ケイン・ハントは脅迫状を受け取っており、警察は殺人事件として捜査を開始。
そしてそれを皮切りにボタニストと呼ばれる殺人者による犯行が相次ぐ。
不可能と思われる状況からの毒殺を繰り返すボタニスト。
一方、同タイミングでポーのもっとも信頼する病理学者であるエステル・ドイルが
父親を銃で殺害したという容疑で逮捕されたという知らせがポーの元に届く。
どちらも不可能と思われる状況で犯行。
この二つの難事件を軸に物語は進行していく。
今回の敵も相当厄介な敵だが、
今回はあのエステル・ドイルに掛けられた殺人容疑という
二重苦の捜査を強いられるポー。
下巻でこの物語がどう転がるのか楽しみである。