東野さやかのレビュー一覧
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ぬおー!ジョンハートの作品をここの所読み続けて3作目。今回が最も読むのが辛かった。面白く無かったのか?とんでもない。とても面白かったし、今の所ジョンハートに駄作無し状態です。
あらすじ
主人公ワークは専制君主の成り上がり弁護士の息子。ある日、妹が同性愛者である事を知った父が、妹と階段で言い争いをするが、仲裁をしようとした母に、父の手が当たり母が転落死。
クズ野郎の父は「これは事故だ私は悪くない。分かったか!」
その夜、父は失踪し一年半後他殺体となって発見された。さて真相はいかに!
何が辛かったのかというと、兎にも角にも主人公ワークがとんでもなく不器用で、父殺しの犯人に仕立て上げられそうな -
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アダム・チェイスは殺人の容疑で拘留されるが、結果として証拠不十分として無実となる。が、狭いコミュニティの中で立場を回復する事は叶わず、失意のうちにニューヨークで新たな生活を送っていた。
それから5年後故郷に居る親友のダニーから連絡有り、苦境を救うために帰って来て欲しいと言うのだった。その場では断るものの、アダムの頭の中には故郷の事で一杯になる。
故郷に戻った彼を待っていたのは、5年前の殺人の現場を見たと嘘の証言をした継母、勘当し和解されていない父、彼に置き去りにされ、警官の仕事に没頭する元恋人のロビン、妹のように大事にしてきた隣家の少女グレイスへの犯人不明の暴行、そして新たな殺人・・・・。
複 -
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ネタバレこの2~3ヵ月の間、テレビ・書籍で僕を魅了し続けた
ウェイワード・パインズ。小説版とドラマ版で同じだったのは初期設定
だけで、ほぼ別の物語だった。ドラマのまとめ方があまりに秀逸であっ
たが故に、小説がどういう落とし方をしてくるのか少々心配していたの
だが、どうやら要らぬ心配だった模様。
とにかく、最近のSFパニックサスペンスの中では抜きんでて強烈な内容。
迫り来る恐怖だけでなく、人間のいちばん正直でいて醜悪な部分が丹念
に描かれているため、読中に何度も心がキリキリ痛む。底冷えするよう
な恐怖、とでも言うべきか・・・。
そしてラストは、こちらも驚愕の内容。
ただ、ドラマ版よりもこちらの方がま -
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三部作がついに完結。この三部作は内容については余り多くは触れられないが、急展開に次ぐ急展開の驚愕の物語だった。
『パインズ』を読み始めた時はスパイミステリーかと思ったのだが、『ウェイワード』は一転、SFのような展開になり、そして、完結編の本作では…
『パインズ』の感想にも書いたが、作品の雰囲気が『ツイン・ピークス』に似ていると思ったら、著者は『ツイン・ピークス』にインスパイアされて書いた作品のようだ。読み終えてみると、雰囲気は『ツイン・ピークス』だが、ストーリーはリチャード・マシスンの『地球最後の男』に似ている。
完結編ではさらなる驚愕の展開を期待したのだが、まあ普通の無難な結末で、少し -
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13歳のジョニーの双子の妹が行方不明になったことで、母は人が変わったように泣き暮らし、父も失踪してしまう‥しかし、ジョニー少年は決して諦めませんでした。周りからおかしくなったと言われても独自のやり方で妹を探すのでした。そして、この事件に関わったハント刑事も個人的な動機を上司や同僚から勘ぐられながらも、事件解決に執念を燃やすのでした。
5〜6年前に話題になっていたのですが、読み損ねていたので遅ればせながら読んでみました。訳文のせいか原文がそうなのか上巻まではちょっと読みにくい文章で、流れもこの先どうなるのか見当がつきにくいものでしたが、後半俄然面白くなる展開でした。少年たちの思いと歴史に埋もれた -
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殺人の疑いをかけられ無実になったものの、追われるように故郷を捨てたアダムが5年ぶりに戻った。故郷は原発誘致で二つに分かれ、父のジェイコブは農場を売却しないことから嫌がらせを受けていた。自身嫌がらせを受ける中、兄弟のように育った、農場監督の娘グレイスが暴行を受けた。やがて、その犯人と目される、アダムの親友で帰郷の原因となったダニーが死体で発見される。
アダムに故郷を捨てさせた事件を含め2件の殺人共に細かい描写がされるわけでなく、話はタイトルの川のごとく淡々と進んでいく。しかし、その淡々とした空気の中に人間の憤怒が渦巻いており、そこかしこに垣間見える。犯人の予想はおおよそ見当が付いていたが、その -
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近年注目を浴びる気鋭の米ミステリ作家:ジョン・ハート。
本格推理というより、人間模様に重きを置いたサスペンスという意味では、名匠:ロス・マクドナルドの系譜上に位置するかもしれない。
ロス・マクの境地に到達するにはまだ早い(だって1965年生まれだもん)けれど、まだまだたった4作。これからの熟成に期待したい。
今作も、その期待に違わない重厚な仕上がりで、『サイレント・ジョー』のT・ジェファーソン・パーカーあたりが好きな人には大満足の1冊。
ポール・ハギスあたりが映画化したら、いいのが出来そうだ。
文体がシンプルなので、代表作『The Last Child』は原書にてスタンバイ中。