ジョン ル カレのレビュー一覧

  • スクールボーイ閣下 下

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    カーラの資金を受け取る香港の大実業家ドレイク・コウ。彼の弟ネルソンは中国情報機関の中枢に送り込まれたカーラの二重スパイだった。そして今、ウェスタビーの調査でドレイクが重大な計画を企てていることが判明した。スマイリーは、それを利用して秘密作戦を開始する。が、ウェスタビーが指揮下を離れ、独自に行動していたとは知るよしもなかった。

    38年ぶりに再読。ページ数はそれほど多くないが、活劇シーンも読ませます。

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    2025年05月06日
  • スクールボーイ閣下 上

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    ソ連情報部の工作指揮官カーラの策謀で、英国情報部〈サーカス〉は壊滅的打撃を受けた。だが、その長に就任したスマイリーは反撃を開始する。〈サーカス〉の膨大な記録を分析し、カーラの弱点を解明しようというのだ。浮かび上がったのは、パリから東南アジアへと伸びる極秘送金ルート。その受取人を探るべく、スマイリーは臨時工作員ウェスタビーを香港に派遣した!

    徹底的なペーパーチェイスが、新たな事実を発掘する。

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    2025年05月02日
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕

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    英国情報部〈サーカス〉の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。引退生活から呼び戻された元情報部員スマイリーは、困難な任務を託された。二重スパイはかつての仇敵、ソ連情報部のカーラが操っているという。スマイリーは膨大な記録を調べ、関係者の証言を集めて核心に迫る。やがて明かされる裏切者の正体は?スマイリーとカーラの宿命の対決を描き、スパイ小説の頂点を極めた三部作の第一弾。

    辰巳四郎の表紙が印象的な菊池光訳の文庫を読んだのが1986年だから、38年前である。映画は公開されてすぐと、一昨年リバイバル公開の際に観た。アナログの世界に生きるスパイたちの暗闘。翻訳の良し悪しは分からないが、小説として一級品である

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    2025年04月25日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    元英国諜報員であった著者によるスパイ小説の古典的名作。舞台は米露冷戦が続く東西ドイツ。
    最後まで読まないと全体像を把握するのは困難だが、薄氷を踏むような緊迫した騙し合いはリアル。何が真実で何が真実でなかったか理解するのも難しいが、場面場面を振り返ると管理官指令と工作活動がよくわかる。真実はリーマスとリズの愛だけであったか。
    ジェームス・ボンドのような銃撃戦やカーチェイス、ボンドガールとの色恋といった派手な場面は皆無だが、ゆえにより一層生々しいスパイ活動の実態が伝わってくる。

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    2025年02月03日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    素晴らしかった
    全体的に無機質な印象を持ったけど、それが等身大の主人公があくまで組織の歯車でしかないことを暗示してたようにも感じるし、ハイスペによるスパイアクションにはない重みを与えてたと思う

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    2024年12月12日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    話が込み入っていて、筋立てを追うのがなかなか難しかったが、個人より組織を優先させる考え方の残酷さ、そして、優先された組織の恣意に踏みにじられる個人の悲しさが胸に迫った。

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    2024年10月19日
  • ナイロビの蜂 下

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    上巻よりも、下巻の方が読みやすいです。具体的な出来事を描くことが多いからかな?

    とはいえ、ラストは、もの悲しいですね。まぁ“世の中”というのは、結局、力を持つ者が勝つという事なのかな。残念ではありますが、勧善懲悪の話になっても、それはそれで「そんな都合の良いことあるか!」と突っ込むことになるんですけどね。

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    2024年09月27日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    今となってはあまり想像ができなくなってしまったベルリンの壁を越えることの恐怖をあらためて思い起こさせられる冷戦時代の物語。等身大の人間が思想や政治は背景にありながらもそれぞれの置かれた局面で、情報そして暴力を駆使して東西陣営に分かれて闇の中で闘う。そんな中での一エピソード的な重く暗い話だけどこんなことが結構普通に起こっていたことなんだとでもいうような語り口が印象的。
    流石に翻訳が古いな。

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    2024年09月15日
  • スパイはいまも謀略の地に

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    ジョン・ル・カレのスパイものは、重厚な雰囲気が漂うというのがこれまでの私の印象ですが、この作品はちょっと違いますね。どこかしら軽妙な雰囲気も漂わせています。

    しかも、他の作品は、冷戦期の話が多い印象ですが、これはそうでは無く、ブレグジットとか、トランプ政権(第1期)とか描かれているので、それ程遠くない過去。そんな時にも、こんな事があるのかと思う訳ですが、まぁ、無いと思っているのは平和ボケしている証拠なのかな。

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    2024年09月01日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    アマプラで“ナイトマネージャ”を見終えて、手元にあったこの小説を読み始めた。
    流石・・スパイ小説の古典、金字塔である。
    冷戦当時のリアリティと60年代を思わせる「歴史の進行、弁証法の必然性」といった表現等に時代を感じる。全体を覆う暗いトーンは新たな流行だったのだろうか。
    査問会以降は最後まで一気読み。作品中の論述、展開の面白さに引き込まれてしまった。
    翻訳の一部に⁇と思わせる箇所もあるが、これは翻訳小説のあるある、気にはならない程度。
    後で映画の方も見てみるつもりだ。

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    2023年08月13日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    ジョン・ル・カレを読まずして旅立つことはできないのだよ諸君

    ただ、ひとつだけ告白しておこう
    ずっとジョン・カレ・ルだと思っていたよ
    バーモントか!

    はい、スパイ小説の教科書と言っても過言ではない『寒い国から帰ってきたスパイ』です
    1961年刊行でイギリスとアメリカの最優秀ミステリー賞を同時受賞した傑作であります

    いやー、こっち側もいいですなぁ
    巻末の解説にもありますがいわゆるスパイ小説というのは「超人的な能力の持ち主である主人公が、《手に汗握る危機一髪》的な事件で活躍する《神話》であった」のに対して本作は圧倒的なリアリズムを持ってスパイの世界を描いているんですな

    そしてもちろん、それだ

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    2023年07月14日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    MI6出身の著者によるハードボイルドなスパイ小説。やはりスパイものは冷戦の頃が一番おもしろい。

    実際に存在した高位の役職に着いた二重スパイをモデルにしたのだろうか。

    東ドイツ側のスパイハンターであるムントを失脚させるためのミッションにアサインされたMI6リーマスは東ドイツ側に寝返ったフリをして潜入するが、ミッションの本当の狙いを知らされていなかった。実はムントはMI6側の二重スパイで、ムントへの疑惑を振り払うことがMI6の本当の狙いであった。

    p210 思想について語り合うシーンが印象的。

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    2022年09月15日
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕

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    語るべきことを語れば、予想を裏切る必要も、皆まで言う必要もない ただその語るべきことを語るのに5万年かかりそれを受け取るのに5万キロカロリーを消費します

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    2022年08月17日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    諜報活動は人の騙し合いである。真相を幾重にも隠していく、その先には彼らの尊厳をむしり取られていく裏切りや懲罰が潜んでいる。国家という組織はいつしか利権や体裁を優先する組織となり人に命を瑣末に扱うゲームに興じているのではないか。一人ひとりの献身がチェスの駒のように扱う人々もまた駒となっていることに気付かない道化師のようでやるせない。情報という形が無いものに奔走する姿は人固有の滑稽である。スパイに限らずスマホにご執心の方々もしかり。

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    2022年01月31日
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕

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    この本は日本の本で例えるならば、三島由紀夫のスパイ傑作本と言う感じです。言うならばこの本はその英国版と言う感じです。著者のジョン・ル・カレの本は非常に巧みな文学的な表現で情景描写、心理描写がこれでもかと言うほどの精巧で緻密に細やかに語られています。諜報作戦、諜報部隊、ナショナリズムや国に対する忠誠心など出演している人物のストーリーが芸術的に語られ、その内容が細やかな文体や描写として描かれており、文章力と言う意味でも、その芸術的な巧みな文章をたっぷりと精密に味わうことができる本であり、その語りの粘り強い周到さに驚嘆する本と言えるでしよう。なおかつ諜報活動におけるナショナリズムや国に対する忠誠心や

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    2022年01月30日
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕

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    遠回しな状況説明、誰のいつのセリフかわからなくなるシームレスな回想シーンは、登場人物の多さや当時の時代背景以上にわかりづらいが、大筋がまったく理解できないほどでもない。細かい理解はあきらめて読み進めるか、逆に人物の相関図などをメモしながら丁寧に読むのが吉かと。キャラクター、ストーリーともに、まさに人間ドラマとしてのスパイ物の古典の風格。

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    2021年02月28日
  • スパイたちの遺産

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    『寒い国から帰ってきたスパイ』と、スマイリー三部作の続編。
    特に『寒い国から~』に直接的な繋がりが多いので、最低でも『寒い国から~』は読んでからのほうがいいとおもう。

    いままでの作品の登場人物がほぼでてきたので総集編感があって懐かしくなった。
    ちょっとの出番だったけどフォーンがでてきたのにはびっくりした。
    結構気になってたキャラだったけど元々出番少ないから出ないだろうとおもってた。

    相変わらず文章は読みづらいし、時系列もあっちこっちいくし、嘘と真実がごっちゃになってるので集中して読まないとわからなくなりそうではあったけど、面白かった。

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    2020年09月03日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    おもしろいのだけどなんだろ、いうほどめいさくなのだろうか。著者はそこまで称賛されるべき書き手なのだろうか。
    リーマスが身を持ち崩す(ように装う)様子などそこまで克明に詳しく描く?もっと短く済ませられないもの?尋問の内容などもそこまで詳しく描く?断片的に済ませられないもの?後半の裁判のシーンなどはスリリングな場面だしどんでん返しも含まれているから書く必要があると思うけど。
    まあ最後のどんでん返しもスリリングだしラストの壁のシーンもすごく美しいしいいんだけど、別の書き手がかいたほうが間延びしないのではなかろうか。

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    2020年01月12日
  • 地下道の鳩 ジョン・ル・カレ回想録

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     『裏切りのサーカス』『寒い国から帰ってきたスパイ』などの原作者ル・カレの回想録。みずからがMI5やMI6に所属していた事実をさらりと明かしながら、グレアム・グリーンや他のジャーナリストたちも同様にスパイ・エージェントであったこと、元スパイという肩書きからインテリジェンスにかかわる様々な依頼を受けてきたことなどが、淡々と綴られる。香港の海底トンネル完成を知らずに作品を書いてしまったという「失敗」から、必ず現地取材を重ねることにした、という挿話も興味深いものだった。
     
     イギリス史上もっとも著名な二重スパイ、キム・フィルビーと彼の親友で、彼を追いつめたニコラス・エリオットのこと。ヤセル・アラフ

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    2019年05月20日
  • スマイリーと仲間たち

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    ネタバレ

    スマイリー三部作完結。
    これが一番文章が読みやすかった気がする。
    スマイリーがひとりで動く場面が多く、視点が安定してたのも読みやすかった要因かもしれないけど。

    ちゃんとカーラとの決着はついたものの、手放しで喜べるような終わり方ではく、哀愁が漂う終わり方なのが作者らしくて良い。

    ティンカー〜…から結構かかったけどやっと読み終わった。
    達成感というか…なんというかこみあげてくるものがある。

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    2019年03月07日