ジョン ル カレのレビュー一覧

  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    映画『裏切りのサーカス』を観て、これは是非とも原作も読まなくては!と思い読み始めましたが…やはり前半は難しい…というか現在と過去が行ったり来たりする場面が多いから気を抜いてると「え?今なんの話?」となる。
    人物も多く、専門用語も多いから何が何やら…となる人が多いというのもうなずける。
    私は先に映画を...続きを読む
  • スクールボーイ閣下 下
    本の分厚さ以上の読み応えです。
    スマイリー三部作の中核を成す作品であり、最も、いわゆるスパイ小説っぽい作品かもしれません。
    当時の世界情勢に漂う緊張感が痛いほど伝わります。
  • 誰よりも狙われた男
    ル・カレは二度読め。一度目は話(ストーリー)の筋を追うために。二度目は話を存分に楽しむために。ストーリーを展開してゆく上で提供される人名、地名、所属庁名等々の情報量が尋常でなく、一度読んだだけでは、それを追うのに必死で、なかなか物語を味わうところまで行かないからだ。ただ、作者も歳をとったせいか、小説...続きを読む
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    時代は東西ドイツに分かれていた冷戦時代。英国のスパイリーマスが任務に失敗するところから物語は始まる。リーマスの起死回生の策成るか?東独のスパイである仇敵ムントとの対決や如何に!本書で英国諜報部MI6のことを通称「サーカス」ということを初めて知った。
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    三人称視点のミステリかな?
    主人公ジョージ・スマイリーがサーカス内にいると思われるソ連のもぐらを過去の資料を元に探していくストーリー。
    淡々と進む話だけど、ここぞという時の描写すごい個人的には好きです。
    一言も喋ることがない敵カーラの存在感。
    今後のシリーズでどうなっていくのか楽しみです。
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    スパイものということで、ジェームス・ボンドのようなものを想像していた。最初はとまどったが、すぐにストーリーに引き込まれて一気に読んでしまった。

    このてのものでリアリティーをおえば、爽やかなラストなどを期待するほうがおかしいんだろうけれど、後味が悪く読後しばらく憂鬱な気分になった。スパイものはやっぱ...続きを読む
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    スパイ小説の名作、という位置づけの小説。
    途中まではどうなの?と思いながらページをめくっていたが、後半の展開はなるほどです。
    最後、そうきますか。。。
    情景の浮かぶ小説ではあります。
  • スクールボーイ閣下 下
    積み上げて積み上げて積み上げてのラスト!!怒濤で、でも淡々と分析口調で、提示されたデータからどこまで読み取って燃え上がるかは読み手に任せてる感。
    下巻は間違いなくウェスタビーのもの。前作は上層部の、本作は現場工作員のリアルなのかな。
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    翻訳物特有の読みにくさを除いても、久々に重厚な読後感を味わえる作品でした。
    ずっとはらはらし通しで手が止まらなかったので、近々じっくり時間をかけて細かい点を読み直したいと思います。
    あぁでも買ってある続編も気になる……
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    映画を見てその補間にと思ったのですが、中盤まできつかったです。
    登場人物に混乱したりしたため、生まれて初めて人物相関図を書きながら読み進めたものの、大した効力はなかったのか結局だらだらとほぼ一ヶ月かけて読んでいました。
    犯人がわかるのは中盤でした。
    最後100ページほどの謎解きは中盤までのペースが嘘...続きを読む
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    映画「裏切りのサーカス」の原作。著者がもと英国情報部なリアルスパイ小説。
    表面上はかなり淡々としていて盛り上がりに欠けるような…と思いつつ読み進め、これは淡々としてるんじゃなくてキンキンの緊張状態が常態化してるんじゃ!と思い至った。中盤のギラムのミッションや終盤あたりはちゃんと?盛り上がってて止まら...続きを読む
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    英国を舞台にしたスパイ小説。この手の作品の常だが、冒頭から前半は登場人物や状況説明にページが費やされ、盛り上がるまでが長い。この作品も同じ。中盤から結末までは一気に読める。主人公が地道な資料調査や推理から裏切り者を探し出す過程にはしびれる。
  • スマイリーと仲間たち
    老練スパイ、スマイリー最後の事件?なのかしら。
    この作品はもっと早く出会いたかった。決して派手ではないけど、じっくり効いてくる。
    スマイリーくらいの歳になったらまた読み返したい。きっと印象が違うと思う。その前にギラムの歳で読み返すのもいいかも知れない。
  • ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
    映画『裏切りのサーカス』を見てから原作を読むと、あの映画の脚本が、いかに大胆かつ上手にストーリーと登場人物を整理していたかがわかる。
    原作は一層複雑。読み切れた気がしない。「少ししたら再読」リストに入れておかないと。
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    登場人物の知っている情報と読者に与えられている情報の差が、物語に謎を与え、文章を読み進める推進力となっている。後半その差が一致してからの緊張感はたまらなかった。ドキドキした。

    明確な個人 vs. 全体(組織)というテーマも、エンディングに至るまで印象的に描かれている。

    硬派な文体は好き嫌いが別れ...続きを読む
  • スマイリーと仲間たち
     20数年ぶりの再読! ある意味“苦行”と言われたスマイリー三部作のフィナーレにして、スマイリーシリーズの最高傑作!
     とにかく、メリハリ、サプライズ、そしてカタルシスがないのに、物語を読み進める内にじわじわと滋味が溢れてくる。それは淡々ではなく粛々という印象。
     読書の魅力は、年を経て再読するとそ...続きを読む
  • ナイト・マネジャー 上
    前作のロシア・ハウスでは組織は大きくなるほどダンスが踊れなくなる様を描いていたが
    この作品ではズバリ政府組織の腐敗を描いている。
    なるほど。武器密輸も麻薬組織も戦争も貧困もなくならないわけだ。
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    1978年発行ということなんで私が生まれる一年前。結構古いですね。スパイ小説の金字塔と紹介されたら、見ないわけにはいかない。面白かったんだけど、やはり洋書ということでスッと理解できないときがあるのと、字が小さい‥。老眼が始まってる私にはちと辛い。やはり、ラストシーンが印象的でしたね。それは見てくださ...続きを読む
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
     スパイ小説の古典といっていいほど有名な本。スパイ小説ということもあり、諜報活動において注意しなければならない決まりや原則が所々言及されている。たとえ非道なやり方であったとしても、必要とする情報を得るために容赦なく行動する様は、まさにスパイのあるべき姿である。また、本作の冒頭における男女間の描写も、...続きを読む
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    冷戦時代のスパイの話。
    池上彰さんが好きな本だという事で読んでみた。
    歴史の知識が浅い自分には少々難しい内容であったが、途中から世界観にどんどん引き込まれていく。

    乾いた骨をしゃぶり続ける狼。その骨を取り上げないと新しい獲物に飛びつこうとしない

    このセリフが妙に心に残った。

    スパイものの小説と...続きを読む