あらすじ
カーラの資金を受け取る香港の大実業家ドレイク・コウ。彼の弟ネルソンは中国情報機関の中枢に送り込まれたカーラの二重スパイだった。そして今、ウェスタビーの調査でドレイクが重大な計画を企てていることが判明した。スマイリーは、それを利用して秘密作戦を開始する。が、ウェスタビーが指揮下を離れ、独自に行動していたとは知るよしもなかった。非情なスパイの世界をリアルに描き、著者の最高傑作と絶賛された力作
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最後にびっくりですよ、えっこれで終わりなの⁈
まぁル・カレらしいと言えばらしいのですが…
でも最後は映像で来ますよ、皆さん
あの情景がリアルに浮かんできて、えーっ!となるので、色々長いですが頑張って読んでください
あと、次の「スマイリーと仲間たち」の中で、「ティンカー〜」から出ている(割と)主要キャラが出てこなくなるのは、この最後で××したからなのか!と分かるので、頑張って読んでください
TTSS映画版ではジェリーはスティーブン・グレアムが演じているのですが、この本ではイメージに合わないなーと(背低いし坊ちゃんぽくないし)
どなたかが、ジェラルド・バトラーで演って欲しいと書いていたのが頭に残っていたので、この本を読むときはずっと彼で想像しながら読みました
(ちょっとマッチョすぎますけどね)
Posted by ブクログ
上巻でへこたれずに読む事。
それにつきる、かと。
スカルプハンター=現場 と
サーカスとの諸々な距離感が
とてもリアル。他人事ではない
共感を覚えて苦笑。
ラストで報われるかといったら・・微妙。
じっくり腰据えて 楽しむ本。
ストーリーを追うばかり
与えられるエンターテインメントを
消費する作品ではない。
横文字の登場人物多数だもんだから時に『これ誰だったっけ?』
行きつ戻りつ手間はかかるし気力体力使うけれど
その価値はあると思う。
Posted by ブクログ
「あれはどこかべつの土地、まったくべつの宇宙での出来事だった。彼はここでは場違いな人間だった。けれども、彼もまたこの悲劇にどこかで加担してきたのだ。」
スパイ小説には悲劇が似合う
ソ連の伝説的スパイ”カーラ”によって被った壊滅的打撃からの復活を目指す新生英国諜報部
率いるのは我らがジョージ・スマイリーだ
スマイリーは”カーラ”に反撃すべく、ソ連からの金の流れを追う
たどり着いたのは香港に住まう中国人富豪ドレイク・コウ
送り込まれたのはスマイリーを師と仰ぐ新聞記者で工作員ジェリー・ウェスタビー
ジェリーの活躍もあり、中国諜報機関中枢にいるコウの弟ネルソンが”カーラ”のスパイであることが判明
スマイリーはネルソンを捕らえるべく、秘密作成を開始する
しかし、インドシナ半島に潜入したジェリーは別の思惑からスマイリーの指揮下を離れ独自の行動を開始する
スパイとは何なのか?スパイが存在することそのものが、この世の悲劇なのではないだろうか
ジェリーを支配していたのは、ある意味非常に人間的な感情だったのだが、人間であることと、スパイであることは両立し得なかった
そしてそのことが、スマイリーとジェリーに悲劇を引き寄せたのだ
人であることもまた悲劇なのだろうか
Posted by ブクログ
カーラの資金を受け取る香港の大実業家ドレイク・コウ。彼の弟ネルソンは中国情報機関の中枢に送り込まれたカーラの二重スパイだった。そして今、ウェスタビーの調査でドレイクが重大な計画を企てていることが判明した。スマイリーは、それを利用して秘密作戦を開始する。が、ウェスタビーが指揮下を離れ、独自に行動していたとは知るよしもなかった。
38年ぶりに再読。ページ数はそれほど多くないが、活劇シーンも読ませます。
Posted by ブクログ
下巻も相変わらず文章が読みづらくて時間がかかってしまった…。
これは元の文が読みづらいのか訳のせいなのか。
下巻は結構動きがあり、特にラスト100ページくらいは先が気になってさっと読めました。
前作のティンカー〜…の終わりの時にもあった唐突にストンと終わる感じがあって少しびっくりしました。
スマイリーやギラムの出番が少なかったのでそっちがメインなら私は精神的にもっと読みやすく感じたかもな、と。
フォーンが狂犬って感じで結構好きでした。
Posted by ブクログ
読んでいて小説の世界にずっぽり浸れるのが、心地よい。ウェスタビーのクズヒーローぶりが、ちと不愉快。描き方がうまいから文句をつける気はないんだが、でも女の視点から見ると、ひとりよがりだな。
Posted by ブクログ
上巻での点が次々と線に。
どんどんジェリーやスマイリーを取り囲む状況が明らかになった。
でも状況が複雑でどうすれば解決、といえるのかさっぱり。
ギリギリの精神状態のジェリー、とうとう任務を捨て美女と逃走。
あんなにタフなスパイだったのに、崩れ始めるとあっという間だなあ。
スマイリーの敵は他国だけじゃない。カズンズへの対応で割れる英国政府。アメリカの力は絶大ですもんね…。
個人的にはドレイクとネルソンの兄弟愛にしんみり。
あんな権力を持った大人になったのに、支えになるのはお互いだけで、危険を冒しても会おうとするんだなあ。
それだけにラストはやりきれない。
ジェリーの最期も、はぐれ狼の哀れな最期って感じで気が重い。
スマイリー率いるサーカスも目的は果たせたはずなのに手柄はうやむやでカズンズが台頭。
後味の悪い結末です。
ってこれだけ読むと暗いだけで全然面白くなさそうだけど、面白いです!(笑)
後味が悪いのも面白さのうち、と思えるのがこの小説の魅力なのかも。
Posted by ブクログ
本の分厚さ以上の読み応えです。
スマイリー三部作の中核を成す作品であり、最も、いわゆるスパイ小説っぽい作品かもしれません。
当時の世界情勢に漂う緊張感が痛いほど伝わります。