松下幸之助のレビュー一覧
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言わずとも知れた経営の神様、松下幸之助の経営哲学をまとめた一冊。当たり前のことが多い一方で、幸之助の指す抽象的な言葉を自分なりに咀嚼して実践的に当てはめていくことの大切さを感じた。
①使命を正しく認識すること(p36)
企業の目的は利益の追求にあるように思われるが、その根本は事業を通じて共同生活の向上をはかることにある。利益はあくまでそのための“手段”であり、目的を見失ってはならない。
②利益は報酬であること(p51)
利益は会社で使われるだけでなく、税金となって国民の福祉のために用いられる。このように、利益を稼ぐことは社会を良くすることにつながっている。
だが、赤字を出すことは社会に -
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多くの中で特に印象に残ったのを以下に紹介。
・心を遊ばせない
古代ギリシャのアルキメデスが、純金製であるべき王冠に不純物が混じっていないか調べるように命じられ、どうすればいいのか考えていた。
あるとき、風呂に入り、湯船からお湯があふれるのを見て、本物と偽物の王冠を水にいれれば、あふれる量が違うということに気づいた。
このことは、アルキメデスがいかに日頃から解決方法について考えているかを物語っている。
指導者というものは常にこうあるべきだという。たとえ温泉につかっていても、心は常に本業のことを考える。そうすれば、お湯のあふれる様子からヒントを得ることができる。
・世間に従う
豊臣 -
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私心にとらわれない。私心にとらわれる姿は自他共にマイナスになる。
耳を傾ける。黒田長政「いやいや、心中に少しの怒りもない」と顔色を和らげる。
道理を知る。一物の値段を上げれば万物の値段も上がる。鼻紙の運上金の上昇を断った伊丹播磨守康勝。
融通無碍。牛若丸のような身のこなし。
なすべきをなす。信長が討たれたとき、息子たちは形成を見ていた。秀吉のみが遠いところから駈けつけて、かたきを討った。
秀吉だけが、主君のかたきを討つという、なすべきことをなした。
日を新たに。坂本龍馬は、必要な物を刀、ピストル、学問、法律と時代に合わせて次々と変えていった。
禍を転じて福となす。禍福は糾える縄のごとし。不況の -
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【内容】
「六十年の事業体験を通じて培い、実践してきた経営についての基本の考え方、いわゆる経営理念、経営哲学をまとめた」もの
「すべての顧客に安価な物資を大量に」という松下電器創業時の著者の哲学は、昨今の「顧客をターゲティングして収益率をアップし、事業内容を絞って経営効率を上げる」といった経営手法と相反する。
【ポイント】
23/自然の摂理とか真理におもいをめぐらし、
なにが正しいかという人生観、社会観、世界観にたった経営理念をもって、
それを基礎において、経営を行っていくことが大事。
30/経営というものは、人間が相寄って、人間の幸せのために行う活動。人間観。
41/企業の存在 -
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松下幸之助の本を久しぶりに読んだ。
これまた自分からは買わない本だが、家に置いてあったので読んでみた。
久しぶりにこういう本を読むのもよいかなと。
約140ページしかないので、すぐに読めてしまった。
松下幸之助は本当にできた人間だったんだろうな~と氏の本を読む度に思う。
また関西弁なのがすごい商人っぽくてよいなとも。
もうここまでいくと、自分の哲学的にも完成されていて、人生というものについて自信を持って語れるんだろうな~。
内容としては、人生や仕事についての松下幸之助の発言が集約されていて、読んでいたら自分もがんばろって思いました(笑)
「礼儀を失わず、相手を尊重した誠意をもって、言うべきこと -
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ようやく読み終わった。
細切れ時間にちょこちょこ読み進めていたが、
1か月以上も時間を要した。
久しぶりに疲れる一冊だった。
内容は悪くはないと思うが、
正直事象の羅列で面白さに欠けていた。
幼少の頃から創業間もないところまでは非常に興味深かった。
まあ松下幸之助やパナソニックの原点を知るにはもってこいの一冊。
ただ、あくまでも松下幸之助の主観でのみ述べられた内容であり、
一方向的な見方でしかないことが気になった。
つまり、松下電器は(今で言う)M&Aなどを通して事業を拡大し、
みんなを幸福な方向へと導いてきたということだが、
果たして被買収者たちが実際のところ -
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組織や団体をまとめる指導者にはどのような資質、心がけが必要かということを、主に日本や中国の歴史的偉人のエピソードから102の教訓の形で述べたもの。
「祈る思い」、「天命を知る」、「理外の理」などは面白いと思った。また、おれの仕事に引きつけて考えると、「寛厳自在」、「辛抱する」、「人を見て法を説く」なんかはその通りだと思うし、「心を遊ばせない」、「自主性を引き出す」、「好きになる」などは英語教育界の田尻悟郎的な感じで面白いと思った。
研修で読めと言われて読んだもので、たぶんそうでもなければこういう本は読まなかっただろうという本。単調だし、まず歴史のエピソードがピンと来ないので、正直読むのが