I-IVのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前巻ラスト、人の悪意が溢れ出した事に拠って出現した86区の再現には度肝を抜かれ、そして続くこの巻の内容には恐怖ばかり覚えていた。その為に読み始める際はそれなりの気力が必要だったのだけど…
開いてみれば意外な程に希望に満ちている内容だとも感じられたよ。絶望なんて無いという意味ではなく絶望を知っているからこそ希望を忘れないという抵抗の精神性。かつては共和国という国の中ですら86区に放り込まれた一部のエイティシックスしか掲げていなかった精神性が、死が間近に迫る戦場にて改めて掲げられる様には感動すら覚えるよ
ただ、そのような言葉で誤魔化せる程には希望ある戦場でもないというのも事実ではあるんだけど
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Posted by ブクログ
アニメでハマって試しに原作を買ってみましたが、こちらもめちゃくちゃよかった……!
ラノベはほとんど読んだことがなく、メカにも精通していないので戦闘描写は少し理解しにくいところが多かった。でも言い回しや表現はかなり好みで、ストーリーも面白い。時々聞いたことないような難解な語彙が出てくるが、調べなくてもなんとなく理解できるので読むのに支障があるほどではない。戦闘以外はアニメ見てなくてもわかりやすく、すらすら読めると思う。何より、アニメでは詳しく触れられなかった部分が知れるのでアニメ見て原作気になった人には是非読んでほしい。原作とアニメを相互補完しながらだとより楽しめる作品かと。 -
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Posted by ブクログ
2巻に引き続き、描写が卓抜している。
難しい表現の使い所も勉強になるし、ところどころに挟まれる何気ない会話のやり取りが息を吐かせるポイントとなる。重厚な世界観、戦争の状況や人命の儚くも美しい最後など世界観に浸れる物語である。
メカの部分も描写が適切で、比喩表現が上手い。さらに絶対に勝てないだろうなと思わせるものに立ち向かう主人公たちの生き様は拍手を送りたいほど果敢で蛮勇極まるものだ。戦場しか知らないのであればやはりこうなるよなぁと思う。
同時に、やはり戦争モノを描くのであればこれぐらいの酷薄さはほしい。凄惨で、絶対に助からないだろうと思ったところでちゃんと助かるとこちらも嬉しい。
第1巻のヒロ