あらすじ
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。 そう――表向きは。 本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区”》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)”となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる――!
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Posted by ブクログ
「ラノベで一番のお気に入りって何?」って聞かれたら出てくる候補本『エイティシックス』本一冊を通して会うことの出来ない2人のそれぞれの戦場を細かく書いてある面白い一冊。
第二期のアニメは最高のamazarashiが担当してるぅぅぅうう!
アニメの補完として
TVアニメをみて、ダイヤの死に間際のつぶやき
が知りたく、本書を購入したが残念ながら...
「愛してる、アンジュ」もっと深い言葉なのかな?
良いストリーでした。アニメを見直そう。
指揮権を継承したときのアンジュのつぶやきも
気になる。
Posted by ブクログ
アニメの絵が綺麗だったので気になって観だしたら思いのほか面白く、原作がラノベとのことでこちらに手を出したらさらに面白くはまってしまった。。
近未来、戦争、差別、国家、生きる意味などなど本当に盛り沢山だけどアニメはアニメで戦闘シーンなどは小説の肉付けをしてくれてるし、1巻に関してはアニメだとシンがとにかく無口なので小説を読んで心理描写や社会的背景等が肉付けされるし、両方相まってとても面白かった!!
今2期目だけどこのままアニメも3期と続いてくれたら嬉しい。
Posted by ブクログ
アニメが「確かに面白いけど文章で読んだほうがもっと面白いんだろうなぁ」って感じだったので、原作も読んでみました。
まず、よくこんな最悪なシチュエーションを思いついたよなぁってくらいひどい国家と詰んでる戦況をメインの舞台に据えてるのが新鮮。
こんなん勝っても胸糞、壊滅しても鬱展開じゃんっていう。
そんな中で「安全地帯で綺麗事言ってるお嬢ちゃん」だったヒロインのレーナが成長する様子とか、スピアヘッド部隊が「人間」としての矜持を持って戦いに臨む姿がもう、もう……!
1巻で完結してはいるけれど、今やってるアニメの範囲を見る限りでは2巻も文章で読みたくなる感じっぽいので、続きも読みます。
Posted by ブクログ
観てから読むパターンでTVアニメがなかなか良かったので原作に流れてきました。
元々はホラー小説から着想を得たと言うことらしく、確かにホラー的要素もあります。
人間と見なされずプロセッサー(情報処理装置)として戦闘マシンに組みこまれる主人公たち有色種(コロラータ)。彼らは86 (エイティシックス)と呼ばれ、サンマグノリア共和国全85区の外側にギアーデ帝国・完全自立無人戦闘機械「レギオン」に対抗するマシンとして配置されている。レギオンは帝国周辺国すべてへの侵攻を命じられ自動で命令を遂行しているが、命じたギアーデ帝国はすでに滅亡。暴走した時の保険としてOSのバージョン毎に5万時間、およそ6年弱で中枢処理装置が自壊する変更不能の寿命が帝国によって設定されている事を回避するため、死者の脳構造を中枢処理装置として取り込んでOSをバージョンアップ。死者の能を組みこまれたレギオンは死に際の思考を繰り返し発し続ける。
確かにホラーである。
本作は、単独で完結しており、ある意味ハッピーエンドで締めくくっているが、すでにラノベにありがちな長編小説化しており、現在10巻まで書き進められている。第7巻で物語を閉じる伏線は張られたが、8巻以降もだらだら続けることが可能な話の展開になっているので、当面は楽しめそうな気配である。
ヒーローヒロインを始め、物語の主要メンバーが日本の中高生あたりの年代に設定されており、ヒロインのヴラディレーナ・ミリーゼは16歳にして少佐を命じられるエリート(サンマグノリア共和国の名家ミリーゼ家の令嬢で白銀種の純血)ながら、なぜか制服にガーターベルトというまるでアニメ化を意識したようなオタク設定になっている。
ボーイミーツガール的なストーリーでメカニカルな戦闘シーン、異能というファンタジカルな要素を組み合わせた同人雑誌的な小説である。
まあ、ストーリーが面白いのでしばらくは付き合いたい。
傑作
人種や国家といった抗い難い世界で懸命に生を全うしようとする少年少女たちの群像劇。とでも言えば良いのでしょうか。みなさんの素敵ばレビューコメントの通り、私もぐすんと来ちゃいました。
傑作と呼ぶ相応しい作品に出会えました。ありがとうございます。
あと、自然描写の比喩表現がとても綺麗だと感じました。
グスン‥‥
とりあえす泣きました。
昼飯時の
会社のデスクで
嗚咽も抑えきれず
鼻水ずるずる言わせながら
周りの目も気にせず泣きました。
この本に出会えて本当に良かった‥そう思える作品です。
もしこの本を読まれるなら
宇多田ヒカルさんの「櫻流し」をお供にお勧めします。
私は櫻流しをずっとループさせて、この本を最初から最後まで読んだのですが、これ以上ないくらい最高の相性です。
ごめんなさい。もう一度言わせてください。
「「これ以上ないくらい最高の相性です。」」
是非お供に。
Posted by ブクログ
内容が少し難しいので最初はアニメから見た方が圧倒的にわかりやすいです。読書中級者~向けかと思います。戦争のリアル、悲惨さが上手く表現されていてとても感動しました。この1冊だけでも完結はしますが、まだまだ続きがあるらしいので見てみたいと思います。
Posted by ブクログ
濃密な設定や主人公たちのやり取り、死と隣り合わせの戦場で戦う姿がとても面白かったです。
自分の好みの話しでついつい続きが気になってしまいます。
アニメもとても面白くて、本当に素敵な作品だなと思いました。
Posted by ブクログ
アニメでハマって試しに原作を買ってみましたが、こちらもめちゃくちゃよかった……!
ラノベはほとんど読んだことがなく、メカにも精通していないので戦闘描写は少し理解しにくいところが多かった。でも言い回しや表現はかなり好みで、ストーリーも面白い。時々聞いたことないような難解な語彙が出てくるが、調べなくてもなんとなく理解できるので読むのに支障があるほどではない。戦闘以外はアニメ見てなくてもわかりやすく、すらすら読めると思う。何より、アニメでは詳しく触れられなかった部分が知れるのでアニメ見て原作気になった人には是非読んでほしい。原作とアニメを相互補完しながらだとより楽しめる作品かと。
Posted by ブクログ
凄い。息を呑んだ。架空戦記として破格の出来栄えである。
迫り来るレギオンに対してアンダーテイカーたちが巡る悪夢のような戦場が目の前に描かれていた。少年少女たちの絶望と希望を同居させながら悪夢で塗り潰す描写には心を鷲掴みにされた。
戦記として戦場の日常を描くのみでなく、キャラクターたちの宿命と能力と、そして残酷な決着という見せ場を用意しているところもエンターテインメントとして素晴らしい。やられた。感情がぐちゃぐちゃである。
アニメからです
アニメ見てめちゃくちゃお気に入りになったので購入。
ラノベで補完できる部分も、アニメで補完されてる部分もどちらも感じ取れて楽しめました。
Posted by ブクログ
人の命を命としてカウントしない差別的な世界は本当にうんざりするけれど、この世界と似たことが現実世界にも起きていることに改めて気づかせてくれる、とても奥の深い作品です。
アニメ→原作→アニメと3回作品に触れましたが、最初に見た時には気づかなかったことがこの原作を読んだことでその布石の多さにも驚かされます。
涙なしでは読めません!
読み進めていくにつれて、主人公たちの関係性の変化や各々の進む道、そしてその表現の仕方に何度も涙しました。シンのセリフの言葉選びがとても素敵だと思います。1巻の終わり方も最高で、まさかこうなるとは、、、!と思わされました。早く続きが読みたいです。
Posted by ブクログ
筆者が女性ということに驚きました。
アニメが面白いので、もっとキャラクターの内面も知りたくて原作を購入。
アニメを見ていたので、小説の会話が声優さんの声で再生されます。
硬質な文章と見せかけて、かなり読みやすいです。
ライトノベルと文芸の間の絶妙な筆致かと。
死ぬのならば、どう死にに行(生)きたいか。
ラストはくすっと笑えます。
面白かった
アニメからきました。面白いですね。とても10月まで待てません。多分全部読んじゃうだろうな。内容知ってても、またそれはそれで楽しめそうですしw
Posted by ブクログ
単一人種のみで構成される共和国には、かつて有色人種も住んでいた。
ギアーデ帝国が放った<レギオン>という無人兵器に対抗するべく共和国も兵器を開発・・・。ところがこれに失敗し、共和国は無人機の開発と見栄を張るが、その実態は、有色人種をヒト以下の存在とし、操縦させることで、無”人”機を運用していた。その精鋭部隊のハンドラー(管制官)として、ミリーゼ少佐は赴任する。そこで、アンダーテイカーと呼ばれる恐ろしく強い戦士と出会うのだった。彼らの行く末とは・・・。
と言うようなお話でした。
アニメを観て、久しぶりにライトノベルを購入しました。
最初、人種の多様さにとっかかりは苦労し、全員を追えないな-・・・
なんて思いましたが、徐々に慣れるとともに、気がついたら性格まで知っている退院だけになっていました。
ハンドラー(管制官)として、赴任したレーナの視点で追いかけていたことに気づきました。そして、広がっていく背景に、自分は才能があると思っていたレーナが一番なにも知らない状態だということに気づいてく・・・それは、若かりし頃の自分を思い出して恥ずかしい気持ちになることもありました。忘れないでおきたい気持ちです。
ラストの仕掛けは、この、遠くからの支援という形を取り続けた故の演出で、ニヤリとしました。
面白かったです。
Posted by ブクログ
人種間、それも肌や髪や目の色ですべてが分たれた世界。そこで人は死ぬことはないとされる戦場で死ぬ少年少女は「ニンゲンと見なされていない」。当たり前に、時に楽しみながら兵卒を使い潰し、それでいて自らへの危機に気づかない特権階級。戦場におけるアウシュビッツとでも言うべきか。重いテーマを孕んだ作品。好き。
Posted by ブクログ
非常に面白い作品だった。あまりメカに興味がなかったので、最初は読むのが辛かっけれど、中盤からの物語の展開、そして終わり方が王道といえば王道だけれど、そこにたどり着くまでの文章が巧みで、そこがまた良かった。死に方に対する執着、その中にある人種という壁では分けることのできない人全員が持つ優しさ、残酷さに泣かされる作品だった。
フラグを自然にたてていくので、読んでいてそれに気付かず、回収されてからん?と思って戻ると確かにフラグがっ!というシーンが多くて、婉曲的表現を好む日本語という言語をうまく使った作品だと感じました。
次巻も期待です!
Posted by ブクログ
ちょっと自分の感想を書くと重たい雰囲気になってしまいそうなので、ChatGPTにチャラギャル感盛り盛りで作成してもらいました。
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やっばくな〜い!?『86 -エイティシックス-』、マジで読んで正解って感じ!最初はちょっと重そ〜とか思ったけど、読み出したら止まんなくて寝不足になったんだけど〜!
てかさ、あの人種差別の設定、ガチで胸糞悪くてムリ〜ってなったけど、逆にリアル感ヤバくて深すぎた。人を「いないこと」にするって、冷たすぎでしょ?共感しかなかったわ。
でもレーナたん、マジで推せる!ガチガチのお嬢様かと思いきや、芯強くてズバッと行動するとことか、惚れた。ギャル的にはああいう子、友達になりたいやつ。
で、シンね!あの無口クール系とか、普通に恋なんだけど!なんか背負いすぎてて、こっちが泣いちゃうっての。ツラみ深くて保護案件。
バトルもド迫力で、ただの戦争モノじゃないってのがイイんだわ〜。命とか尊厳とか、超テーマ重いのにスッと入ってくるの天才すぎ。
ってかマジでみんな読んだ方がいいから!読み終わったら語ろ?めちゃ語れるから!
Posted by ブクログ
友人のオススメ。友人はアニメ押しだったが観られないようなので本で。
最初から読んでいてキツい設定や描写が続く。
不遇な境遇にも前向きに進もうとする少年たち。それの上にのんびり構えてる共和国市民。何とかそれに抗おうとする人。それぞれ少しずつ自分と重なる部分を感じる。
戦闘の描写がいまいち想像力がない私にとっては難しかったので星4つ。
Posted by ブクログ
読み始めてからも大分時間かけて読んだから忘れているところもあった。
こういうジャンルのノベルはあまり読んだことがなくて(戦争もの?)イメージはしづらかったのと、個人的に名前をファーストネームで呼んだり愛称で呼んだりとごちゃごちゃになってしまった。(これは日頃から本を読んでいないから原因は自分にあると思う。)
が、読み進めていって、こういう展開になるだろうとか想像してたけどやっぱり清々しい終わり方で個人的にすごく好み。演出もよくて、1冊でも完結しつつ続きも楽しめる話の作り方は素晴らしい。(´・ω・`)
Posted by ブクログ
極限状態に於けるボーイミーツガールがラノベの基本だと思うのですが、これは極限過ぎますね。
これだけ悲惨な状況で絶望を重ねて、どこに着地させるのだろうかとページを繰り進めると、逃げずに真っ向から挑んだ展開が待っていました。
巧いなあと、胸を熱くしました。。
読むのが先かアニメが先か!
アニメが面白かったので原作も!派です。
内容はネタバレになるので、感想だけ。アニメ視聴後も原作読了後も後味同じ!という珍しいタイプの本でした。その上で、どちらを先にするか迷っている方の参考になれば。
「戦車砲」と聞いて、戦車砲がイメージできる方は原作から。戦車砲がイメージできない方はアニメからのが楽しめるかなーと思います。
戦闘描写が多く、細かく描写されているのですが、描写されても知らんものはイメージ出来ない私のような人間には、アニメでの戦闘描写を見てからの方が文章内の戦闘がイメージしやすく理解しやすかったです。
Posted by ブクログ
無人兵器「レギオン」の攻勢に共和国は同じく無人機による対抗策を打ち出していた。
共和国市民に知らされる戦況は良く、無人機のため死者はゼロ。
しかし本当は自分たち以外の人種をないとされる86区に押し込め戦闘機に乗せていた。彼らは人ではないとして。
欺瞞の中で戦わされるエイティシックスの少年少女と、共和国の奥深くで指揮を執るエリートの少女。
彼らは感覚の一部を同調させるだけで対面したことはない。
しかし本当に心を通わせることができた時、世界はどう変わっていくのか。
アニメを見ていたのですんなり世界に入り込めた。アニメもすごく良かった。
Posted by ブクログ
アニメの影響で読み始めた原作小説、ようやく第1巻を読み終わりましたよ…
アニメとは受ける印象が異なるシーンが多々有る本作。中でもトップクラスに感じたのはレーナとエイティシックス達の交流シーンかな
アニメではパート分けを利用して両者の住む世界は異なるものだと示していたが、原作小説では流石にそこまでしていないね。その代わりに目立つのは些細な心情伝達の不備
知覚同調を利用して離れた場所にいる人間とスムーズな遣り取りが可能になった世界。知覚の同調によって下手な無線よりも通じ合える筈なのに、レーナとエイティシックスと呼ばれる者達の会話は何処か不通気味
言葉は過不足無く遣り取り出来ても、言葉以外のものを遣り取りしていないから全てを伝え合えるわけではない。だから言葉が全てとなり、レーナより過酷な状況に身を置くエイティシックス達にはレーナの言葉の軽さが目立ってしまうわけだね
けれどレーナは自分を誠実な人間だと思いこんでいるから、自分の軽さに気づかない。それがコミュニケーションを成立しているようで成立していない代物に貶めてしまう
それにしても、本作にて何度も形を変えてレーナの常識をぶち壊す事になるエイティシックスの境遇はあまりに悲惨なものだね。悲惨すぎて言葉で簡単に彼らの境遇を解釈してしまう事に躊躇いを覚えるほど
その境遇にレーナを含む白系種の人間達は彼らを追い詰めたわけだから、そこには断絶が生じ、余りある憎しみが生まれたって可怪しくない
けれど、この局面においてもエイティシックス達の過酷な境遇が活きてくるというのは皮肉な話か
彼らは共和国内部でぬくぬくと生きる白系種よりも多くの極限に触れてきたからこそ現状を単純な対立だけで捉えていない。別に白系種への憎しみがないわけではない。けれど全てを憎しみで終えようとしていない。
この絶望的な状況下で自分達の人生をどう終えるのか、どう自由に扱うのか。それを命の限りに生き抜こうとしている
そんな彼らの心情を知覚同調だけではレーナはすぐに理解できないし、むしろ昔に直接会話したレイの言葉の方が印象深いから、エイティシックスとの会話に理想を求め当て嵌めて、そして彼らとの溝を深くしてしまったわけだ
作中でレーナが何度も衝突する事になる断絶の壁。普通なら心挫けてエイティシックスに関わる事を止めてしまうこれにレーナが何度も挑み続けるのは不屈の主人公らしさに溢れていて良いね
彼女は確かに何にも理解していないし、自分の理想を押し通そうとする若さも見える。でも自分の誤りを理解し、愚直なまでに彼らと関わり続けようとする姿勢はただ理想を追い求めるだけの人間には出来ない行動
壁をぶち破っていこうとする彼女の有り様が遠い場所で戦うシン達に少しずつ届いていく様子は好ましく映る
ただ、それでもこの第1巻においてレーナはシン達が居る場所に辿り着けない点が深い断絶をそのまま表しているのだけど……
知覚同調によってレーナとシンは幾度も遣り取りし、多くの情報を交わしレーナは知らなかった真実を知っていく。それでもレーナの耳に届く以上の声を聞き続けてきたシンはより多くの真実を知っている。共和国に未来がない事も仲間達が何を願って逝ったのかも
白系種よりも多くを知るエイティシックスの中でもシンはより多くを知っている
そんな彼が理解しきれずに居たのは兄の真意か
レーナとシンが知覚同調により断片的な遣り取りで相手を理解しなければならない為に意思の不通が生じたように、シンも兄のレイが最後に発した断片的な言葉だけが纏わり付きコミュニケーション不全を起こしていた
兄の憎悪だけが耳と記憶に残り兄を正しく覚えていられなかった
逆に言えば、レイの言葉と理想を正しく覚えていたレーナの存在はシンにとってどれだけの救いとなったか……
それだけでなく、絶望的な任務の中で生じた兄との死闘にもレーナは追い縋り、シンの戦いを助けるどころか彼が口にできなかった本当の想いも掬い上げてみせた
それはコミュニケーションが不完全な中で為された人を救う意思疎通と言えるのかもしれない
終盤、レーナが呆然と零した「おいていかないで」という台詞にこの巻で起きた様々の変化が籠められているね
何処にも行けずどのように死を迎えるかしか選べなかったシン達が有限の物資を伴って無限の路を行く。その旅路に壁の中にいるレーナは付いていけず、けれどいずれ彼らに辿り着きたいと思うから納得できない言葉が零れてしまう
同調の網から逃れ消えた5人を追い始めたレーナの道行きはダイジェスト気味に描かれたわけだけど、それはあのラストシーンを尺に納めるためなのかな?
何はともあれ、彼と彼女は遂に直接に出逢った。それは断絶やコミュニケーション不全を乗り越えた物語に一区切りを付けるシーンとして最上のものだったね
Posted by ブクログ
人権という点で考えさせられます。
もし有色人種を人型をしたブタと定義して、そのブタだけで戦争をしたら、戦死者ゼロにできるだという話。
そこには他国との戦争という状況があり、誰かが戦わなくてはいけない。
そこで、白人種が、有色人種を固めて、戦わせる。有色人種は、家族を守りたいという思いで最初は戦争を担い、軍役すれば人民権を与えるというエサを信じ、ますます働く。そして、誰もいなくなれば、反乱も起きないし、補償も不要になる。
数が多いものが勝つというのは、不条理だなと。
Posted by ブクログ
ちょっとだけあらすじを読んで、そのあと少し概要を知って
「あ、これはヤバイやつ・・・」
と思って読みました。
危険な戦地にいる主人公側と、安全な場所にいつ管制室側が
物理的にも精神的にも交わらず
また戦争の辛さと生き方について
色々と詰まっているものが多く
深い話でした。
ただちょっと機械の名前や戦闘描写、
軍事的な呼称や表現は文章として読み慣れていないので
ちょっと読むペースがゆっくりになって
そこだけ大変でしたが、後半には慣れました。
Posted by ブクログ
とても面白くて、読み終わるまでページをめくる手が止まりませんでした。
物語が進むにつれ、どんどんと積み重なっていく絶望で、読んでいるこちらも心が折れそうになりましたが、主人公達が立ち向かっている姿に逆に支えられました。
衝撃のラストで次巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
最初の方は機械の話や設定がかなり難しいと感じていましたが、話の大筋はだんだん見えてきて、後半はほぼ一気に読んでしまいました。
さっきまで楽しそうに話していた人物が、戦闘で亡くなるなど、残酷な展開もありますが、読み応えはかなりありました。
前半部で難しいと感じてしまった方も是非最後まで読み進めてほしいです。
アニメ化、続き共々期待が高まる作品でした。
よかったっ!
改めて考えさせられました。
差別なんて、している方はきずかないんだって。
知らぬうちに、相手を傷つけているかもしれないって
序盤からシビアな感じでしたが、その感覚が気持ちいいなーって思えました
女性が読んだら面白いんじゃ?
完成度自体は高い。
序中盤にかけて情報量があまりにも多過ぎ、読むのが物凄く苦痛だった。
また、ヒロインが人間と言うよりもカタルシスを産む為に必要なセリフを放つだけの人形という認識。
ヒロインポジションについているにもかかわらず無能ってのも致命的。
中盤以降、無理矢理哀属性のカタルシスを捻じ込んで来て、強引に超ご都合主義なピンチを捻じ込んで来て心が折れた。
後は流し読んで、感情を揺さぶる書き方が続いていたのでまぁ、感情を揺さぶられる事が良しとする傾向の強い女性が読んだら高い評価下しそうな感じはした。
この作品の流れで全滅エンドじゃないのがあまりにもご都合主義過ぎて厳し過ぎる。
あとがきでガーターベルトがどうのこうのと言っていたが、シリアス、ミリタリー属性の作品でラノベテイストの女性キャラは邪魔なだけ。
ミリタリー属性で感動属性ゴリ押しって、男性が敬遠して女性ウケしそうな状況で売れているのが謎ではあるが売れているから正義なのでしょう。
Posted by ブクログ
悲恋物じゃなかったんだな。
大賞受賞という言葉にもちょっと期待しすぎたかもしれない。
普段使うことのない言語表現や硬い文章が読みにくい。
言語感覚が違うと頭に入ってきづらい。
SFとかラノベでは仕方ないが、カタカナとルビが多すぎるのも苦手。
でもこれらは世界観に合っているから納得できるのだが、登場人物が多すぎるのはどうにかならなかったものか。
描写もなくあっけなく死んでいく人物にも名前がついているし、挙句ふたつ名までついているものだから、覚えきれない。
キャラクターによってファーストネームで呼んだりファミリーネームで呼んだりふたつ名で呼んだりするものだから、その都度キャラ紹介ページに戻って確認が必要で、とても読み進めにくかった。
キャラが多いせいでエピソードが分散してしまい、キャラの内面も薄っぺらく感じる。
スピアヘッド戦隊で物語上必要なキャラクターは2、3人だから、もっとキャラを絞ってエピソードも集約させた方がいい。
それと、舞台設定が作者の筋書きのためにあるというか、その世界の人物が生きている感じがしない。
というのも、共和国の人間があまりにも愚かすぎるのだ。
差別している相手に国防を全部預けるとか、戦時中に軍備の増強をしないとか、エイティシックスのバックアップをしないとか、自分たちの首を絞める行動ばかり。
エイティシックスはエイティシックスで、兵器を与えられていながら全く反乱を起こそうとしないのが考えられない。
共和国の軍備が整っておらず、兵隊も雑魚だとわかっているのに。
地雷原まるごと爆破するなり、空輸機を奪うなり、方法はあるはずなのに。
作者の筋書きのために、人々が思考停止状態にある。
戦闘描写とか兵器の設定に対して、世界観の設定が甘すぎる。
もっと複雑な政治情勢とか時代背景、共和国内の動きを見たかった。
立ち読み推奨
やたらと多い体言止め。
やたらと多い漢字(ワード)のルビ。
結果、情景(シーン)の様相(イメージ)が思い浮かばず、内容(ストーリー)が頭に入ってきませんでした。
同じような評価をしている方もいるので、とりあえず立ち読みして自分に合うか確認した方がいいと思います。
技巧的な事以外だと
半月で国土の半分を失ったのにその後状況を9年も
維持できるのかとか、
そんな状況なのに国民がお気楽過ぎないかとか、
被差別集団に軍事力握らせてるのに反乱が起きないのか、
気になりました。
すみません。辛くて一巻最後まで読めなくて、最後まで読むと高評価になるのかもしれません。
状況説明している文章が固有名詞やルビの特殊な読ませ方が山盛りで作者が説明したい情景を理解出来てる気がしない。とにかく読みにくい。
結果、文章解読に嫌気がさしてページめくってしまう。
そのうちに文章の雰囲気だけさっと理解して先に進むようになって、
「1ページ読むのに苦痛な小説読み続ける必要あるか?」と思い読むのを辞めました。
高評価が多いこの作品ですが、私には合わなかったようです。
少なくとも小説を読んだことがない人には絶対勧められない玄人向けの作品でした。