新川直司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
JKFBインターリーグ決勝、興蓮館戦の熾烈な対決が描かれた10巻である。
前半中に数的不利となる激しい展開の中、後半から10人で逆襲に臨むワラビーズの闘志むき出しの姿と、それに対する興蓮館の女王に相応しい戦いぶりは手に汗握るものがあった。
スコアが目まぐるしく動く物語は見応えがあって、それでいて興蓮館のカツオの目論む壮大な「ジャパンオリジナル」の夢と、その夢に触発された凡庸なプレイヤーだった来栖の姿は印象深い。
「フットボールは犠牲だ」と言い切る深津監督とともに、両陣営の監督にスポットが当たった巻だったと言ってもいいかもしれない。
深津の戦術、この強さを活かす戦術変更の肝となる表紙 -
ネタバレ
主役は公生
アニメのジャンルを見ると恋愛、青春どちらにも分類されている。
でも、私は公生の大事な人を失いつつもピアニストとして成長していく青春ものと思っている。
でなければ、かをりが死んじゃう意味が分からない(涙)
漫画で音楽を見事に描写した作品でした。緊張感、静寂、ざわめき、モノローグetc・・ライバル達の描写も凄く良かった。
多感で不安定な中学生という設定が良かった。その点で高校生の意味不明な恋愛ものにしてしまった実写は残念の一言。
手紙で締められる感動的なラスト。要所で登場する黒猫も良い味だしてた。
codaでこの作品は終わってしまったが、公生の高校生編も見たいのが本音です。
良い作品 -
ネタバレ 購入済み
ピアニストとヴァイオリニスト
映像化作品を見てよかったので、こちらの原作も読みました。ピアニストとヴァイオリニストの出会いとその後の関係や変化がすごくイイです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ藤江姉妹の複雑な関係にスポットを当てた9巻である。
興蓮館高校を牽引する天才姉妹によって、JKFBインタリーグ決勝戦は押されに押されて、前半半ばにして見事に負け試合の様相を呈している。
ワラビーズの物語は次巻以降に持ち越しとなっているが、敵方にスポットを当てて物語を展開する内容は正統派の手順だろう。
怪我によって司令塔を失いながらも全国制覇を成し遂げた進行の興蓮館の模様と、怪我によって妹への嫉妬を忘れられた姉と、姉の怪我によって比べられることから解放された妹の複雑な心境が端的に描かれた巻だ。
加えて、アラバロールというネット発祥の表現で偽サイドバック戦術を取り上げて、343ベースの