あらすじ
浦和邦成に敗れた蕨青南。しかし少女達は折れることなく、練習に打ち込む。チームとしての攻撃の形、守備陣形の構築・・ひたむきに取り組むワラビーズは、どれだけ強くなったのか!? 関東の強豪校と激突するインターリーグで、その真価が問われる!?
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とにかくサッカー動作の描写力
作者さんは、相当なサッカー好きで、ご自分でもプレーされるのではないかと推測します。ドリブルの立ち姿で、アウトサイド気味にボールタッチする描写など、何気ないコマに現実のサッカーが凝縮されています。テレビカメラを置けない位置からの、遠近法で誇張した描写も魅せます。絵がサッカー的で美しいです。物語も、それぞれの人物の熱さがほとばしり感情移入させられます。
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DFがただ守ってればいい時代は過ぎ去ったのはまさにそう。もっと言えばGKもで、一番相手ゴールから遠いけど、攻撃の起点となる。
逆もそうで、FWがファーストDFになる。栄泉船橋もまさにそれ。
監督の過去が明らかになった。彼が本気を出せばもっと変わってくるな。
あとさわちゃんのプレーヤー化も楽しみ。
Posted by ブクログ
インターリーグを勝ち上がった蕨西南が日本一の久乃木を打ち破った埼玉の栄泉舟橋と対決する、決勝トーナメントが始まる6巻である。
ここでの物語は相変わらずのマニアックさだ。むしろ今まで以上にマニアックで、「ブラウグラナ(青と赤=バルセロナ)というよりロヒブランコ(赤と白=アトレティコ・マドリー)」なんてネタを説明なしに放り込んでいる。
一応注釈しておけば、パスサッカーを誰もができればいいがそうではない、と現実主義に徹したシメオネ監督のアトレティコは堅固でアグレッシブな442で知られているが、栄泉舟橋のスタイルはまさしくそれである。
物語的に言えば、深津監督の過去がつまびらかにされたのは大きいところだろう。大志を抱きながら二度も挫折した監督は、今も夢を捨てられずにサッカーの世界に居る。
そんな彼を癒すかもしれない彼女たちとの出会いはドラマだ。簡素な描写だが味わい深い。
文句なしに星五つである。
どうしてもサッカーを観ている人、特にいまの欧州サッカーを知っている人が対象となるシリーズではあるが、そうした方はぜひ読むことをお勧めしたいシリーズである。
巻末で先制した蕨西南だが、対する栄泉舟橋のリアクションがどうなるのか、次も実に楽しみである。
Posted by ブクログ
JKFBインターリーグ決勝ラウンド初戦の相手は栄泉船橋。
平均ポゼッション率29%。インハイ予選総失点2という堅守のチーム。その戦術は、フィールドプレーヤー全員(!)でブロックを作り、カウンター一閃。ユニフォームはバルサだけど、やってることはアトレティコです。
いやー、ポゼッションなんてくれてやる。その変わり勝つのはウチだ。という振り切った信念。そういう全員で一つの事をやりきるチームは、強いです。
最近の堅守速攻は、かつてのようなの奪ってタテポンオンリーでなく、奪ってから人数をかける、二の矢三の矢のあるカウンターなので、見ていて楽しいです。
こないだのベルギーとかね。
試合は、守備に苦しむワラビーズでしたが、先制点をきっかけに2-0とリードの展開。
堅守速攻のチームがここから挽回するのは難しい、かな。
堅守速攻だけではねぇ。まだ隠し持ったものがあれば違うのだろうけど。久乃木倒した実力が、うまく戦術にはまりました、ということなのか。
次巻予告は違った展開用意してくれてるみたいです。
まだ試合は前半。いや、楽しみ楽しみ。