畠山健二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
強かで、滑稽で、だからこそ生き生きと瑞々しく生きる人たちが描かれていて、生きる力に満ち満ちたものがたり。だから、ゲラゲラ笑えたり、ほろっとしたり出来るのかも。
万松くらい、わちゃわちゃ生きてもええのかもね^_^
開けてびっくり玉手箱ってやつよ。なんだかワクワクしてくらあ
→人助けと思いきや、結局は自分が面白がってるだけ。でもそれこそが原動力
俺たちのおはこは、行き当たりばったりじゃねえか
ただ、俺たちが起こした茶番で、久蔵の何かが変わってくれればいいのよ
→そんなもん。必死こいてる仕事も、行き当たりばったりやし、茶番すよ。いい意味で肩の力が抜ける
与えられた幸せではなく、幸せを勝ち取っ -
Posted by ブクログ
さいっこう。
まさか、落語の世界が、こんなにも鮮やかに立ち上がるとは。
人情味に溢れ、滑稽さもあり、血の通った人々が逞しく生きている。読んでいて、ほろりとしたり、背筋が伸びたり。
立川談志が、落語は人間の業を描くものというのがしっかり体現されている。
そして岡本喜八の、人間とは元来愚かなものであるが、通底している。
どうしようもない中で、人々が、生き、喜んだり、勁さをみせたり、助け合ったりする姿を見せてくれて、人間すてたもんでもないと思えてくる。
ふっと肩の力が抜けて、ホッと一息つける。
ブク友の皆さんが読まれていたのを思い出して、手にとってよかったです。
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Posted by ブクログ
ネタバレついに完結か…なのである。実は入手段階で、出版社を変えて第二部が始まったのを知っていたので心配していないのであるが。
それはともかく、一つの大きな区切りとしてとてもよくできた1冊。収録話数を3話と少な目にして、一つずつの噺を若干長めに設定、その中でお満の長崎留学話と万造の母の話を盛り上げていき…って構成が上手い。
このシリーズは伏線は張っても基本的に一話完結で難しいこと考えずに読めるのだが、この1冊はそれまでの19冊のちょっとした伏線を回収しつつ、盛り上げるとこは盛り上げ笑わせるとこは笑わせるというメリハリをしっかり効かせている。
万造とお悠さんのシーン、お満を連れてさくら屋に行くシーン