畠山健二のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ第九弾。
今回もおけら長屋にほっこりさせられ、そして色んな意味で泣かされた。
裏方に徹したおけら長屋の面々が周囲の人たちを幸せに導く話が多くて、読んでいるこちらも幸せ気分を味わえた。
「長屋に十人の人がいりゃあ、十通りの騒ぎが起こる。その騒ぎに十人が首を突っ込むんですから、騒動は果てしなく広がるってわけで。でもね、騒動が丸く収まりゃ、十人が喜べる。しくじったら、悔しさや悲しみを十人で分けりゃいいんで。そんなもんでさあ」
こんな乙なセリフをサラリと言えるようになるなんて、万松コンビも随分と大人になったね〜。感心したよ。
表紙を見ると吉原の悲恋の話を思い出して切なくなるけれど、それ以外の -
Posted by ブクログ
ネタバレ今、世の中にある本で何が一番面白いかと聞かれたら、間髪を入れず答えます。畠山健二さんの本所おけら長屋。今回、第18巻は、あやつり、たけとり、さいころ、きんぎん の4話。もう「サイコー」の一言です(^-^) 長屋のみんな光ってます。特に、八五郎とお里のご夫婦(^-^)
本気で相手のことを思ってぶつかる。そして、喧嘩になって泣いて笑って絆を深めていく。「おけら長屋」の面々。おけら長屋のおしどり夫婦wと言われる八五郎とお里。夫婦にとって大切なものは何かを感じさせてくれる。畠山健二「本所おけら長屋(十八)」、2022.4発行、再読。おけら長屋で沢山の夫婦が誕生。お梅と久蔵(子が亀吉)、お糸と文七( -
購入済み
江戸人情
人情もの、良いですね。江戸の時代のものはまた格別に好きです。町人たちが分かりやすく書かれていますし、世のため人の為と思ったら真っ直ぐ突き進むからでしょうか。今の世の中はこんなに付き合いが濃くないので、余計にホロリとします。他の話も読んでみます。
-
Posted by ブクログ
時は江戸、所は本所亀沢町にある「おけら長屋」の、大家と12組の店子が絡む様々な騒動とその顛末を描いた連作短編集です。
手にとったキッカケは、bookwallさんが手がけた、三木謙次さんの愛嬌あるかわいらしいイラストの特別カバーが目に付いたからでした。
もともとのカバーだったら、果たして手にとったかどうか、ちょっと縁を感じてしまいます。
収録された7編の話は、読み終えてスッキリと胸が空くといったものばかりではありません。
むしろ、どちらかと言うと憤りや悔しさ、やるせなさが胸の奥に残るものが多いようにも思います。
登場人物たちも完全無欠の人たちばかりでなく、お人好しだが、いい加減だったり小狡かっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ万造とお満、松吉とお栄は早晩一緒になることでしょうw。著者は、鉄斎とお染についてはどうされるのか(^-^) 畠山健二「本所おけら長屋(十七)」、2021.10発行。かえだま、はんぶん、げんぺい、みなのこの4話。ネタ作り、かなり苦労の跡がみられますが、今回もしっかり泣き笑いを! 今回はおけら長屋の団結と心意気がいつも以上に。そして、女性陣が大活躍でした。
畠山健二「本所おけら長屋(十七)」、2021.10発行、再読。替え玉、半分、源平、皆の子 の4話。鉄斎が戸田屋の後家お多江に袖にされたと勘違いしたお染の怒りがおさまらず、お多江に直談判に行った「半分」。噂や話は「話半分」に。「皆の子」は、泣 -
Posted by ブクログ
シリーズ17
本所亀有町にある貧乏長屋「おけら長屋」には、万造・松吉の「万松」コンビ、左官の八五郎・お里夫婦、後家で訳ありのお染、浪人の島田鉄斎らが住んでいる。
人情とお節介で、笑いあり、涙ありの珍騒動が巻き起こる。
〈かえだま〉
母を探しに、三河から出てきた、木綿問屋で奉公している作吉のため、一計を案じる。
〈はんぶん〉
「島田鉄斎が、廻船問屋を切り盛りする、若く美しい女将に惚れられ、鉄斎も、まんざらでもなさそう。婿入りするのでは?」
といううわさが流れる。
長屋の連中は、鉄斎が長屋から居なくなるのが、淋しくて、淋しくて仕方がない。
お染の心も千々に乱れる。
〈げんぺい〉
酒場「三祐 -
Posted by ブクログ
ネタバレ畠山健二「本所おけら長屋(十五)」、2020.10発行、再読。はるざれ、なつぜみ、あきなす、ふゆどりの春夏秋冬4話。あきなすは嫁と姑の愛すべき争い。はるざれは、春が来て野山がうららかな景色になること。お葉と尾形清八郎の今後に幸あれ。お喜代57歳と嘉助58歳の純な恋に乾杯、なつぜみ。お染と鉄斎、そろそろ同じ長屋に移りそうw、ふゆどりで阿吽の呼吸。酒場三祐での会話でおけら長屋の知恵が湧いてくる。お栄の合いの手も心地よし(^-^) お満のサポートも絶妙!
畠山健二「本所おけら長屋(十五)」、2010.10発行、再読。はるざれ、なつぜみ、あきなす、ふゆどり の四季4話。何も語ることなし。ただ、畠山 -
購入済み
私は愛すべき馬鹿になりたい
昨今流行りの江戸市中物の時代劇(?)人情とお節介だけが取り柄の貧乏人が集まる長屋での、笑いあり涙ありの騒動が落語の様に語られる物語だ。
登場人物は皆一癖も二癖もある町人で(1人武家も居るが)持ち込まれる相談どころか、今どきの我々なら見てみぬふりをする様な事にも自らしゃしゃり出て粋な落ちを付けて解決してしまう。まぁ若干都合良すぎるよなぁと言う感じも無いではないが笑えて泣ける話ばかりなのでさほど気にならない。2021年4月現在で既刊15巻。そこそこのペースで刊行されているので続きが気になるけど中々出ないなあ、と作者を呪いたくなるようなこともない。安心して読める。とは言えポンポン続きが出てくる訳で