篠たまきのレビュー一覧

  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    ネタバレ


    子供向けながらも、大人でも面白いということと、好きな作家が何人か書いていたので読んでみた。面白かった。特に最後の恩田陸のはすごかった…。


    「象の眠る山」田中啓文
    象眠山(ぞうみんやま)というのが出てくるので、象?ガネーシャ?と連想させておいて、正体は昆虫。最後のオチも、もしかしたら寄生されたかも、というもの。
    それでも、UMA的な存在や、横道という解説キャラが出てくるので面白かった。横道が解説して助けてくれる、便利すぎるキャラ。

    「とりかえっこ」木犀あこ
    人頭(じんとう)という怪異。出現条件がピンポイントすぎる。何か元ネタがあるのか?50.65センチというのは人の肩幅?何から来てるんだ

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    2025年08月28日
  • やみ窓

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    終始湿度と淫靡さを漂わせていてとてもとてもとても良かった…。
    「祠の灯り」とか最後胸が痛くなった。


    なんとなく波津彬子さんの漫画好きな人にも刺さりそう。

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    2025年08月21日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    恩田さんの秀逸。
    「象の眠る山」田中啓文
    「とりかえっこ」木犀あこ
    「誕生日のお祝い」田中哲弥
    「おぼえているかい?」黒木あるじ
    「能面男」恒川光太郎
    「爪に関するいやな話」牧野修
    「骨もよう」篠たまき
    「猫屋敷に気をつけて」我孫子武丸
    「六年一組の学級日誌」恩田陸

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    2025年08月13日
  • 人喰観音

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    わーなんだこれすごい。グロテスクなのに美しくて、恐ろしいのに惹かれてしまう。
    不老不死の生き神様自体よりもそれに狂わされた人々の行いが怖いけど、彼等彼女達ににとっては間違いなく「救い」ではあったんだよね……
    読み手の正気と倫理観まで揺さぶられてしまいそう

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    2024年09月28日
  • てのひら怪談 ずっとトモダチ

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    ネタバレ

    児童書だからグロはほぼなし
    結構SFとかファンタジー色強めのSSも入ってて楽しかったです。
    最後の方に現実世界にくるかも系のお話がありました。苦手な人は要注意

    好きな話
    ・シロヌリ様
    ・吉野環ちゃんを知っていますか

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    2024年07月11日
  • てのひら怪談 ずっとトモダチ【試し読み】

    購入済み

    スマホやSNS、夜間の塾といった最近の子供の事情を暑かった作品が目新しかったです。正直、文体は少し大人向けの作家さんも混じっており、そのせいか内容的に少し子供向けとしては上級の怖さかなと思いました。

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    2023年11月09日
  • てのひら怪談 ずっとトモダチ

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    子供向けだけど容赦なく怖い。舞台が小学校になってたり主人公が小学生なだけで内容はガチなホラーだった。
    むしろ子供がひどい目に遭うのが苦手な人には大人向けホラーよりずっときついかも(基本的に想定読者と同年代の小学生が怖い目に遭うので)

    ホラー作家の皆さんは大人向けに書いてるときと同じくらいの出力出してるし、児童書作家さんは本気で子供怖がらせようとしてるし。
    普段児童書とか読まなくても、質の高いホラーショートショートがたくさん読みたい!って人にも強く強くおすすめします。

    収録作の中では、短い中で不気味な世界観をリアルに描き出した『おだんご当番』『ぢんぬるさま』、行間に二人の関係性がぎっしり詰ま

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    2023年08月25日
  • やみ窓

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    恐ろしいのに幻想的な、夜の取引。
    どん詰まりで閉塞感のある現実の描写と、怖い夢のような夜の描写のコントラストが良いなぁ。
    夜の取引は非現実のようでいて、少しずつ図々しくなっていく窓の向こうの人々もだんだん上位存在のような振る舞いになっていく主人公も妙にリアリティある。人間の本質ーって感じ。
    感触までリアルに伝わってくるような文章、読んでるこちらの現実感も融けてしまいそう。

    「窓の向こうの人」視点の話も、切なくて胸が苦しくなるなぁ。

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    2023年06月01日
  • やみ窓

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    篠たまき先生のデビュー作。ずっと読みたかったのですが、なかなか単行本が手に入らず途方に暮れていたところ、角ホラから出てくれて本当に嬉しいです。楽しみにしてました。

    「氷室の華」で篠作品に出逢いましたが、「やみ窓」から幻想的な雰囲気や文章は確立されていたのですね。
    恐ろしくてグロテスクなはずなのに、居心地が良いと思ってしまうような…いい香りのお風呂にずっと浸かっていたいような…そんな気持ちにさせてくれる作品だとおもいます。

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    2022年11月08日
  • 月の淀む処

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    ネタバレ

    「氷室の華」を読んで一瞬で好きになってしまった篠たまき先生の最新作。

    作品全体に漂う不穏な空気が大好きです。

    各所「ぞっ」とするシーンも、優しくここだよと教えてくれるようなストーリー運びも親切で、ホラー、ミステリ初心者もきっと楽しめるかと思います。

    終わりかたも余韻と未来への不安を感じさせてくれて、最高です。
    読後も色々なことを妄想して楽しめます。

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    2021年08月01日
  • 氷室の華

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    「人喰観音」と「やみ窓」でがっつりハマった篠たまきさん。新作が出るということで調べていたら、サイン本入荷の情報をゲット!これは買わなくては!と送料+手数料で本体価格の倍以上になってしまった。がしかし好きな作家さんのサイン本にはそれ以上の価値を感じてしまう。そして嬉しいご褒美が。Twitterでサイン本欲しかったので本体価格の倍かかったと呟いたら、なんと著者からTwitterでコメントが!買って良かったと思えた瞬間。もちろん家宝にします。転売する人がいるけど転売なんて考えられない。

    それはさておき、内容は装丁の通り、怖気と寒気と臭気が混在したホラーミステリー。土俗的な怪奇譚が好きな方にはどスト

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    2021年05月08日
  • 氷室の華

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    ネタバレ

    ホラーは嫌いではないです。氷室の華も許せます。でも痛いのは嫌かな変に水掻きを切り刻むリアルな描写は耐えられないなあ。

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    2021年04月29日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    人気作家の子ども向け怖い本ということで、期待して手に取る。うーん、表紙含めちょっと微妙かなぁ。文学的な力あるけど、子どもの中で評判になるような面白さではないような気がする…。むしろ、すきな作家いる大人の方にオススメかも。あと、怖い本が好きというより本格的な話の入口にたってる小学生向け。ルビは中学年以上レベル。
    「象の眠る山」田中啓文
    個人的にこれは好きかも。現代っ子で賢い横道も好きかも。怖いものの正体が本気で気持ち悪い。象っていう伝承ができるなにか。
    「とりかえっこ」木犀あこ
    60.65cmのすきまにひそむ怪異っていう設定自体なんか、嫌。こどもだと入れ替わり後を具体的に表現してくれた方が怖がり

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    2025年09月11日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    児童向けホラーアンソロジー。しかし執筆陣を見てわかるように、子供向けだと侮れはしません。
    表題作の恩田陸「六年一組の学級日誌」がもう……怖い、というかとんでもなく嫌でした。実はこういうのが一番リアリティを感じてしまう恐怖なのかもしれませんし。とにかくぞっとさせられます。
    恒川光太郎「能面男」も嫌な感じで怖い作品です。唐突にも思えるラストの衝撃もひどく印象的でした。我孫子武丸「猫屋敷に気をつけて」もお気に入り。怖いし嫌な話だけれど、猫は素敵なのが好ポイントかも?

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    2025年08月07日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    恩田陸「六年一組の学級日誌」本気で怖くて嫌な未来の話だった。起こるかもしれないっぽいところが、本当にイヤだ。短い話なのに、読み応えがある。
    我孫子武丸「猫屋敷に気をつけて」は最後が切なかった。

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    2025年08月02日
  • 氷室の華

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    かなりよかった、
    情景の描写が美しい。
    蝉の声が聞こえてくるかのような少年時代。
    夏の話に感じるのに温度は低めにかんじた。山だからか?
    村八分の話は胸が苦しくなった。
    狂気って本来あって然るべきものなのかもしれない。
    今は法律や常識が世間一般で認知されることで秩序が保たれているけれど、本来は村ごとで当たり前があったり、正しいという概念はもっと曖昧だったのかも、と思った。なぜなら、この作品の中では本来グロテスクな描写であっても凄惨さを感じさせなかった。
    (正しい価値観を書き換えられた感覚になった。)
    外から見ると狂気でも、内から見るとなにがおかしいのか分かっていないから狂気なのだ。
    何よりこの作

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    2025年07月05日
  • 人喰観音

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    栄えてた家が没落していく話が好きなので新雪の上を雪玉が転がるように人の欲望を巻き込んで救いようもなくなる滅びがあってよかった。無垢で邪気のない人外ながら周りの人間を皆狂わせていくスイの存在が歪みをもたらしているのかと思いきや、最後そうきたかと、、、

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    2025年06月01日
  • 氷室の華

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    不気味で、不吉。それでいて不穏さが詰まっている。
    因習漂う田舎が舞台だが、その土地にしかない気味の悪さが伝染してくるようだった。ホラーミステリではあるがあえて全ての謎を分かりやすく解くことはせず、物語の異様な世界観を伝えるに留めているのがいい。読者を突き放すのとは違う、少しだけ遠くからそっと聞こえてくるような異様な話に身震いした。

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    2025年02月02日
  • 氷室の華

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    氷室守りの家系に繋がる祖父が小学生のユウジに氷室守りの役目を話す描写が気味悪く、氷の中にいるような冷たい人たち…手癖女を狩る、仙女に、ひらこの白い華…不気味でゾクゾクする怖さ。

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    2023年10月15日
  • 氷室の華

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    ネタバレ

    氷室守りの血を滾らせ、邪な蒐集を…って良い。氷室に何代もの氷室守りが蒐集してきた華。
    “ユウジ”が執着したものはひらこがある手だけど、側にいたい人は初恋の相手でもなく静花でもなく、もちろん葵でもなく、氷室守りだった祖父というのが好きでした。ユウジと離された祖父が受けた仕打ちが辛すぎた…醜い嫉妬から狂わされたらそりゃあ。
    篠たまきさんは初めて読んだ「人喰観音」でもそうだったし、土着の因習がじわじわ人をおかしくしていく世界が好みです。
    氷室守りは受け継がれる。龍一はお祖父ちゃんと八寒地獄で一緒にいるかなぁ。。

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    2023年03月24日