篠たまきのレビュー一覧

  • やみ窓

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    起承転結がはっきりしないで読み終わってしまった。あまり救いがなくて読んでいて苦しい。角川ホラー文庫はあまり買わないですが、この作品はどっちかと言えば文学的というのか、読んでいて具合悪くなるような擬音語とか具体的なグロはほとんどないです。しかし形而上的になんだかとてもグロテスクだと思う。連作集なのでまだ続きが作れそうな感じもある。

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    2022年12月04日
  • 月の淀む処

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    ネタバレ

    ミステリーだと思って読みましたがホラーですね。
    読み進めるうちになんとなく紗季の気持ちがわかってしまう自分が恐ろしくなった。
    居心地の良さ、安心して暮らせることが異常や狂気より勝ってしまい、馴染んで受け入れてしまう。
    洗脳のようなものなのだろうか。

    元彼の離れて暮らす娘さんへの魔が差してしまった行動までは悪魔の囁きというか、そういうこともあるかもしれないと思ったが、真帆子や最後の方の紗季の子どもに対する猟奇的な感覚がおぞましくて、読んでいてすごく嫌な気持ちになり、現実に引き戻された。

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    2022年11月25日
  • 月の淀む処

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    ほぼ1棟のマンションの中でお話しが進んでいくのだが、何故が先が気になって一気読み。ホラーというかダークファンタジーというか不思議なテイスト。続編が出たら読んでみたいとさえ思ってしまう。

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    2021年10月23日
  • 氷室の華

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    作者さんの経歴から幻想文学的なものと思っていたのだけれど、これはストレートなサイコホラー。実際スーパーナチュラルな出来事は、禁欲的なまでに生じない。とは言え、リアリティを感じるのは女性たちの内面描写くらいで、どこか夢の中の出来事を覗き見しているような、曖昧な感じがつきまとう。その辺は好きかな。ただサイコホラーとしては型通りで、突き抜けるものは感じられない。

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    2021年03月14日
  • 人喰観音

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    面白かったです。
    生き神とされる「スイ」が関わる人たちがどんどん堕ちていく…目眩くグロテスクな世界でした。
    スイは観音として永く生きていてその間に更に化物と化していくのですが、スイの側にいる人たちはあてられておかしくなるのか、既に狂っているからスイがとりつくのか。
    お話は泰輔と奈江のところが好きです。好きです、というとちょっと違うかもしれないけど、この関係が良い。
    東方さんも怪しくて良いです。この人はスイより上位なのかな。。
    幕切れも好きです。駆逐されていくのか。。
    概ね満足なのですが、妖しさの深度がちょっと物足りない感じはあります。もっと目眩いても良いのですよ、となりました…皆川博子さんの読

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    2019年04月24日
  • 人喰観音

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    書き下ろし
    ミステリーかと思ったらホラーだった。

     洪水で上流から流れてきた女”すい”は、不老不死で、人が感じられない真実を見抜く力を持ち、「観音」とか「生き神」とか言われてきた。
     拾われて一緒に暮らした薬種問屋の若隠居蒼一郎が老いると、甥の泰輔と一緒に暮らすが、生肉を好む”すい”が、生まれたての赤ん坊が一番美味しいと言い、昔から出入りの商人東方(これも年を取らない)が調達してくる。それを知っても協力する女中の奈江もまた、人を殺していた。
     後半は泰輔の姪凛子が男たちに夜通し輪姦され、トラウマで狂乱して暴れるために座敷牢に閉じ込められたところに、すいが入り込んで離れで一緒に暮らすようになる

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    2018年12月12日
  • 人喰観音

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    なんと妖艶な物語なんだろう。そのような描写はほとんどないのだが、なんとなく官能的に感じるのは何故だろう。

    各章にスイという生き神様が登場し、それぞれの人物に寄生して暮らしている。スイは魅力的に表現され、寄生する人物もスイに寄生していく。
    ただ、スイは単なる生き神様ではなく、人間の赤ん坊を食べる化け物だった。
    各章ごとに分かれていて、登場人物もそれぞれ違うのだが、物語としては全て繋がっていて、その世界観にさえハマれば楽しめる。

    実際、こういった感じの物語は初めてだが、面白かった。好き嫌い分かれる作品だが、好きな人はかなりハマる作品。3.5。

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    2018年11月06日
  • てのひら怪談 ずっとトモダチ【試し読み】

    購入済み

    気持ち悪い

    けっこう胸糞悪い話

    #シュール

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    2025年06月15日