高原英理のレビュー一覧
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古本価格が高騰しているので手に入れていないが『無垢の力』をベースにして選ばれた作品群なのだろう。
『無垢の力』を文庫化してほしいなあ。
編者あとがきに《少年が、愛される客体としての性を知ることで、国家的暴力・家長的暴力を批判しうる「美しい弱さ」という価値を発見する》とある。
こんな価値を提示してくれ...続きを読むPosted by ブクログ -
満ちきたる波の大きを見上げたり見上ぐるままに溺れてゐたり (紫宮透)
本作はあくまでフィクショナルな人物として1980年代を活躍した「天才ゴス歌人」こと紫宮透の、短く、そしてはるかな生涯を追っていく作品です。メタ的な読み方は慎むべきですが、それでも、本文中の紫宮の短歌からそれに関する批評から註釈ま...続きを読むPosted by ブクログ -
男性作家による「少年愛」をテーマに編まれたアンソロジー。面白さでいえば川端康成の「少年」だ一番でけど、初めて読んだ山崎俊夫の「夕化粧」の雰囲気が印象深い。ちょっと他の作品も読んでみたい。収録作の中では編者である高原英理の「青色夢硝子」がやや浮いている印象が拭えずこれはない方が良かったように思う。
し...続きを読むPosted by ブクログ -
ゴス歌人・紫宮透という架空のニューウェーブ・アイコンを中心として紡がれる80年代サブカル曼荼羅。
別に「エモコア水墨画」とか「グラムメタル演歌」とかでも良かったのかもしれないが、別の時代では咲きえなかった徒花として「ゴス」の刹那性に説得力がある。
人生の終え方が「らしいなぁ」と思わせる。Posted by ブクログ -
穂村弘が帯にいわく「極度に文系な魂のための青春のバイブル、ただし80年代限定版。」
豊崎由美が書評にいわく「1960年代生まれのサブカルクソ野郎が泣いて喜ぶ仕掛けがたっぷり」
作者1959年生まれ、ほむほむ1962年生まれ、トヨザキ社長1961年生まれ。
自分の母親の世代なのだなー。
作りとしては...続きを読むPosted by ブクログ -
・高原英理編「少年愛文学選」(平凡社ライブラリー)は折口信夫や稲垣足穂等、15人の作家の作品を収める。日本人 だけである。しかもここには塚本邦雄や春日井健の歌人もゐる。折口も歌人だが、2人とは毛色が違ふ。塚本、春日井は戦後日本を代表する歌人である。塚本は1ページだけの作品「贖」(381頁)、所謂ショ...続きを読むPosted by ブクログ
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こわい話をめぐるエッセイ集、あるいは不定期に更新されるマニアックなブログの記事だと思って読むと面白い。連想ゲームのように、筆者の持つ智識が羅列されるため、読者は置いてけぼり感を覚えるが、その辺りは好みの問題か。Posted by ブクログ