黒星紅白のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
作者さんはキノの旅を書いた人なんですが、私はキノの旅を読んだことがなくて、でもどんな話を書く人なのか興味があったので、読みました。
主人公は、王立の学校に通う青年・ヴィルヘルム。
ヴィルは一度言われたことは忘れないという特技があって、本来ならば飛び級だって可能なのだけれど、奨学生のため、飛び級も落第も許されない状況なので、ごく普通に学生生活を送っている。
ヴィルの暮らす国をロクシエと言い、川を挟んで反対側にもう一つの国・スー・イー・ベルがあって、彼の住む国はその国と長い間争いあっていた。
それも、どちらがこの世界の起源だとかそういうことで。
そしてそんな彼には幼なじみがいて、彼女の -
-
Posted by ブクログ
ネタバレメグとセロン最終巻でした。
メグセロの魅力は、一見金持ちの坊ちゃん嬢ちゃんの学園ミステリー&コメディ、と見せかけて、アリソンで描いてきた舞台設定がきちんと生かされているところだと思います。
メインの6人は東西の戦争を知らない世代なわけだけど、周りの大人たちは未だに傷が癒えていない人も大勢いるし、そういう時代があったからこそロクシェとスーベーイルの異文化交流も読んでいて面白い。
しかしまあ、最終巻に関しては……うーん。
事件の中心となった二人ですが、あのちょっと後味の悪いオチはどっちかというと「キノの旅」テイストですね。キノは好きだけど、メグセロでやるとちょっと違和感あります。
このシリ -
Posted by ブクログ
ネタバレ“「な、な……、なんのお話をされたいのでしょうか?」
"なぜ敬語?"——ラリーは思ったが、言わなかった。
部員達は誰一人何も発せず、メグの言葉を待った。
メグは、落ち着いた表情のまま、コーラスで培ったよく通る声を響かせる。
「去年のことですけど、新人君が、私に手紙を送ったのです。それには、セロン君が私を好きであると書かれていたのでした。私は、どうしてもそれを確認しなければならなくなりました」
"アイツがか?本当に?"——ラリーは思ったが、言わなかった。
そして彼の優れた動体視力は、視界の端で小さくニヤリと笑った、ジェニー・ジョーンズの動きを見逃さなかった -
-