吉野朔実のレビュー一覧
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本に対する愛情が深すぎて(?)
ゴミ収集所に捨てられている本は、見捨ててはおけない派。
とりあえず、キョリキョロと辺りを伺いつつ、
うんしょ、うんしょ(←かなり重い!)と何度も往復する自分はもしかしたら、
(変人)なのかな?
なんて、容疑がかけられていたが(自分に)
そうでもないのか、と、この本にて知ることができ、ホッとした。
案外、(狙ってる)人って多いんですね♪(お宝ですもの。^^♪)
それと、
著者と交流のある穂村弘さんの登場にテンションが上がった。
マンガ化されて出てきても、
穂村氏はあくまで穂村氏然としている様が面白かった。(^^; -
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この3巻の「いつも心にスキップを」というお話と、4巻の「嘘をつかずに男を騙す方法について」というお話が対になっています。
これは、アレですね。自由に生きている女の子が、もう決まった女の子がいる男にとっては、いかに危なっかしく見えるか(自分にとっても、相手にとっても)ということと、まだ、決めた女の子の子がいない男にとっては、どんなに魅力的に見えるかという話かな?
そして、そんな子は、どこかで案外、自由な自分をしばって欲しいと感じているのかも。
あぁ、これでは、4巻の感想だ(笑)
惹かれる話は、「夢喰い」。
XPのの女の子を外に連れ出してしまうお話。
それは、辛い記憶なので、記憶のなかに封 -
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アインシュタインが、子どもに核を渡す話があって、これって、今の時代の方が、より切実な現実になっているよなぁと思う。
1番印象に残っているのは、「橡」。
でも、今回、改めて読んで、はじめて、空が通学の電車の中で自分の相手を見つけていたことを発見しました。
これは、ストレートに、出会ってくっつくような話しかしらない子どもには、絶対わからんわ。
恋愛には、ふっと何かのきっかけがあって、わきあがってできる想いと、見つめているうちに気づく想いがあって、そのかきわけや、境目をかくのが、吉野朔実はとてもうまい。
もしかすると、この人は短編の方が繊細かも。 -
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ネタバレ1990年~1993年 ぶーけに連載された作品。
今回、ブログ仲間の「asagiさん」からお借りして読んだ。
物凄く面白かった。ありがとう~~~。
■いたいけな瞳:1巻■
○自殺の心得
「私より好きな人が出来たのなら、それはいいから、それでもいいから
私2番目でいいから…」
そこまで言っても拒否をされ、彼の目の前で電車に飛び込み自殺を図ろうとした彼女に
1人の男性が声をかけた。「背中、押してやろうか?」
彼女にフラれ、彼女を殺して自分も死のうと思っている男と
彼氏にフラれ、彼氏の目の前で飛び込み自殺を図ろうとした女が、駅のホームで出会った。
でも、前向きに歩いて行こうと思い始めた二人には、 -
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以前、購入して読んでいて、まあ、印象が残っているわけですが……。
今、読んで見るとその時よりも、もっと理解できるなぁと思いました。
短編集なのですが、最初の「ラブレター」なんかは、とてもよくわかる。それに、熊のぬいぐりみ10万円も、おもちゃのことに興味を持ち始めて、はじめて理解できる部分もあります。
「いやあ、ああいうことって、よくあるよねぇ」
と話したくなる子の顔が浮かぶ。
きっとその子は、この本をそれなりに気に入るだろうということで、貸してあげよう(無理やり)と思って、それなら、カラーの入った文庫じゃない大判のマンガの方がいいだろうと、今、実家の本棚を探して見ましたが、見当たりませ -
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むか〜しむかし、学生時代、「吉野朔美のまんがに出てくる感じに似てるね」と、友人に言われたことがある。とはいえ、その頃は読んだことがなかったので、どう思えばいいのかがわからなかったなぁ。「幼女誘拐」いきなりガッツン!いろんなとらえ方がある。読む度ごとに惑う。子供は嫌いだ。そして、自分もそんな子供だった。「愛の名のもとに」「自殺の心得」「愛が怖くてテロが出来るか」「おとうさんといっしょ」 これまた的を得ていて、こわいくらい。妻の出産前夜。思い出のピンポンダッシュ。誰が贈った?10万円の熊のぬいぐるみ。ホールのいちごケーキ、それ、フォークと包丁で食べてみる?ふふふ。「少女漫画家の瞳には三等星の星が光
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恋愛クリニックを舞台にした短編集。
女性作家の短編は、ラディカルで切れ味鋭くて好きだ。(意外に男性作家の短編の方が割り切れない話が多い気がする。そしてそれもまたそれで好きだ)
”先生、私保母に戻ることにしました。
たぶん私はずっと問題から逃げてばかりいたんです。
それでその逃げ回っている弱さが、追いかけたいと思っている人たちを引き寄せてしまうのじゃないでしょうか?
私、あの時誰があの手紙を書いてもおかしくないと思いました。
誰もが書きそうで、誰も信じられなかった。
私は犯人を捜すより、信頼できる人間を決めなければなりませんでした。
他人を信頼するためには、自分を信頼できなければいけないのだと