吉野朔実のレビュー一覧

  • いたいけな瞳〔文庫〕 1

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    イチゴジュースをからだにかけてちょっと死んでみる。
    お母さん、おどろいて。どうしたのって、いって。

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    2010年11月16日
  • period 3

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    最初どうなるかなと思ったら… 凄い展開… 耽美なんだなこの人はと思わせる。一人増えて三人減る。この話は心中物のようだ。大事なものを探す中で、どんどん捨ててゆく。

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    2010年11月16日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 3

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    きみの痛みはきみのもの。
    ぼくの痛みはぼくのもの。

    そんなことに気づいたりしながら
    少しずつ歩いていく彼ら。

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    2010年11月12日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 1

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    「ぼく『だけ』が知っている」・・・のだと思っていたんだよね。
    そう、わたしだって「わたし『だけ』が知っている」んだと思っていたよ。

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    2010年11月11日
  • エキセントリクス〔文庫版〕 2

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    2人目の彼女の自我は
    新しく目覚めたのではなく、もともとあったものなのではないだろうか。
    ただそれを出すことができなかっただけで。

    そして、彼女は2つになり、
    彼らは彼女と出会い、ひとつであったものが
    2つへと分かたれてしまった。

    彼女はひとつになり、
    ばらばらになったふたつはひとつになるために
    自らを消そうとする・・・

    奥深すぎて、一回読んだだけでは
    この物語の深淵に触れることはできない。
    何度も何度も読み返してじっくり考えたい一冊。

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    2010年11月11日
  • ジュリエットの卵〔文庫版〕 3

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    解釈というのは人それぞれで、これを双子の近親相姦ものとして
    読むのはひとつだと思う。

    ただ、17話目のタイトル「Juliet's children」を見たときに
    わたしはああ、この物語の主人公は実はお母さんだったのかと
    思い、はっとしてしまった。

    ここからは半分わたしの想像なのだけれど、
    こう考えたらわたしはなんだか納得してしまったのだ。

    ・・・自分も実の兄と関係を持ち、子を宿してしまった彼女。
    自らの過ちを悔い、心中を計るも愛する人に一人取り残されてしまった。
    やがて彼女は生まれてきた息子に愛する人と同じ名前をつけ、
    溺愛するようになる。しかし、反対に自らの名前をつけた娘は愛することができない。
    彼女には自己の分身である娘の存在がみえないのだ。
    娘を愛することのできない母と愛を知らずに育った娘。
    娘は双子の片割れ、父親の分身である水を愛することで内面の歪みと必死に釣り合いをとろうとする。
    水を中心にして保たれる危ういバランス。
    その均衡は母がこどもたちが同じ轍を踏んでしまったことに気づいた時
    崩壊する。そして彼女は自らの業の深さを知り愕然とするのだ。

    彼女の死顔は幸せそうだったらしい。
    きっと愛する人のところにいける喜びに満ちていたのだろう。

    だが、それでは残された娘はどうなるというのだ。
    彼女は、下田に出会い閉じられた世界の外側に道があることを
    知った。水も少しずつ歩みだそうとしていた。

    しかし、母親の死には一瞬で全てを拭いさる破壊力があった。

    ・・・これがtragic endingだとは思わない。
    蛍は自らの眼で自らの意思で、もう一度世界を見ようとしているからだ。
    ただ、読み終わった後にどうしようもないもやもやと、
    やりきれない感じが胸に残る。

    だが、わたしはこの物語を何度でも読み返すのだろう。
    運命ではなく、自らの意思で道を切り開くために。

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    2010年11月12日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 3

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    みんな自分を見てほしくて、
    自分の話を聞いてほしくて
    人の話にはとんと興味がない。

    コミュニケーションは常に一方通行で、
    でも、でもそれってどうなんだろう。

    わたしは人の話をきちんと聴ける人間でありたい、と
    そういう人間になろう、とそう思った。

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    2010年11月02日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 2

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    想像力の欠如っていうのは大きな問題だと思う。
    この人がどうしてそういう行動をとるのか、
    どういう気持ちでいるのか、
    推しはかることができない人間が一番怖い。
    彼らの想像は妄想でしかなく、膨れ上がった感情は暴走して
    終いには相手を傷つけかねない。

    人の心を理解することなんて不可能だということは知っている。
    けれど、他人の気持ちを汲もうとすることはそんなに難しいことだろうか。

    なんでみんなそういうことがわからないのかな。

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    2010年11月02日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 1

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    私は“少年”が好きだ
    小学生は汗臭く無い。
    教室は甘く粉っぽい籠った匂いがする。

    そんな時を思い出させてくれる漫画。
    うんこで盛り上がってこその小学生男子だ。

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    2009年12月15日
  • 記憶の技法

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    吉野 朔実は、終わってしまったはずの物語の向こう側をのぞきこもうとしている。
    だから、物語に結末はなくて、唐突に終わる感じがする。

    それ自体が、切り取られた時間だと主張するように。

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    2009年11月29日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 1

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    こころに残った言葉

    しかし 失恋自体が不幸であるとは限りません 不幸とは むしろ その処理の仕方にある
    失恋を失恋として 痛みを痛みとして 
    結果を 事件を それはただひたすら 受け入れることしかないことに 納得できない時
    不幸は始まるのです

    恋をしたことがない それは恥ずかしいことですか?
    恋をするのが当然だと思い込んでいませんか?
    しなくたっていいんですよ 人が言うほど当たり前じゃないんだから
    でなけばTVや映画に あれほど恋愛物が多いはずがない
    運命の恋人に会った者に 他人の物語は必要が無いんです
    本当に恋をしている者も 本物の恋人を持っている者も 人が言うほど多くはない
    大多数は いるはずだ 好きなはずだと 思い込んでいるんです
    それでも他人とつき合うことはできるし 結婚は出来るし子供も出来るんです
    そう 至福ではないにしろ 幸福です 本質的事実に気づかなければなおよろしい
    しかし あなたのように はずやつもりでは 人とつき合えない人間は
    むしろ至福を得る可能性が高い 欠乏感が強い方が 必要なものを得やすいというのが理屈です

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    2009年10月04日
  • ジュリエットの卵〔文庫版〕 1

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    愛し合う双子の兄妹の物語。

    この人の漫画でいつも感じるのは「憧れ」というもの。
    そして「不完全」
    「エキセントリック」

    世界は美しいのよ
    生命はただそれだけで美しいの

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    2009年10月04日
  • period 3

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    発行日を確認したら、3年半ぶりの続刊だった。
    でも、そのブランクを感じさせずに一気に読ませてくれた。

    気になったのは、従姉妹のまいらの描線。
    他の美形キャラと比べて、明らかに力入ってない。
    ある程度の劣化は仕方ないのだろうか?

    そして、帯には今年秋に連載再開とのこと。
    4巻が出るのは、1年以上先なんだろうなぁ。

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    2009年10月07日
  • 透明人間の失踪

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    攻撃力が低くなっていた頃の。ミステリアスで面白いけど。この作家に「己の影」を描かせたら右に出る者はいないと思うよ。

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    2009年10月04日
  • ジュリエットの卵〔文庫版〕 1

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    双子の間の愛。
    自立する妹と、何でも出来るが決して一人で立てない兄、彼らの最後の会話は美しく、そして悲痛だ。

    重層的に展開する全ての物語に愛が含まれ、悲劇的な最後を更に美しくする。
    物語の完結性は見事というしかない。ときとして象徴的な表現が多用される各話の表紙イラストも大好き。

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    2009年10月04日
  • お父さんは時代小説が大好き

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    本は心のごちそう。さまざまな分野の本を、マンガや対談を通してさまざまな楽しいエピソードを盛りこみながら親しみやすく紹介。本を生活の中の一場面において、ストレートな感性で綴る。

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    2009年10月07日
  • 少年は荒野をめざす 1

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    この漫画で「大人は大きくなった子供」というのを学んだような気がします。今読むと”あのときわたしも若かった”状態で照れますが。

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    2009年10月04日
  • お父さんは時代小説が大好き

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    本に纏わるエッセイは大好き。それがマンガで描かれてるなら一粒で二度美味しい! 筆者のお父さんは典型的な日本の夫であり父であり、でもそれを第三者の目から描くと何とも面白い。

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    2009年10月04日
  • お母さんは「赤毛のアン」が大好き

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    筆者のお母さんってすごい人だと思う。何でもできて主婦のプロって感じだけど(そんなの昔は普通だったんだろうけど)、情操面で何かが決定的に欠落してるのか、もしくは超克してるかのような……人物的な興味を禁じ得ない。

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    2009年10月04日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 3

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    このマンガの行き着く先が、十一だとしたら、なんと無惨なほど正確に、この作者は現実を切り取ってしまっているんだろうなぁと思う。

    でも、少しずつ礼智が、友だちにとけ込んでいったように、そして、結局、十一が助かってしまったように、行き着く先のそのさらに向こう側をなんとか、のぞきこもうとしている。
    その部分を信じて。

    そうした冷たいぐらいに冷静な目のにしか見えない真実もきっとあるから。

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    2009年11月29日