吉野朔実のレビュー一覧

  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 2

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    想像力の欠如っていうのは大きな問題だと思う。
    この人がどうしてそういう行動をとるのか、
    どういう気持ちでいるのか、
    推しはかることができない人間が一番怖い。
    彼らの想像は妄想でしかなく、膨れ上がった感情は暴走して
    終いには相手を傷つけかねない。

    人の心を理解することなんて不可能だということは知っている。
    けれど、他人の気持ちを汲もうとすることはそんなに難しいことだろうか。

    なんでみんなそういうことがわからないのかな。

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    2010年11月02日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 1

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    私は“少年”が好きだ
    小学生は汗臭く無い。
    教室は甘く粉っぽい籠った匂いがする。

    そんな時を思い出させてくれる漫画。
    うんこで盛り上がってこその小学生男子だ。

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    2009年12月15日
  • 記憶の技法

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    吉野 朔実は、終わってしまったはずの物語の向こう側をのぞきこもうとしている。
    だから、物語に結末はなくて、唐突に終わる感じがする。

    それ自体が、切り取られた時間だと主張するように。

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    2009年11月29日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 1

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    こころに残った言葉

    しかし 失恋自体が不幸であるとは限りません 不幸とは むしろ その処理の仕方にある
    失恋を失恋として 痛みを痛みとして 
    結果を 事件を それはただひたすら 受け入れることしかないことに 納得できない時
    不幸は始まるのです

    恋をしたことがない それは恥ずかしいことですか?
    恋をするのが当然だと思い込んでいませんか?
    しなくたっていいんですよ 人が言うほど当たり前じゃないんだから
    でなけばTVや映画に あれほど恋愛物が多いはずがない
    運命の恋人に会った者に 他人の物語は必要が無いんです
    本当に恋をしている者も 本物の恋人を持っている者も 人が言うほど多くはない
    大多数は 

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    2009年10月04日
  • ジュリエットの卵〔文庫版〕 1

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    愛し合う双子の兄妹の物語。

    この人の漫画でいつも感じるのは「憧れ」というもの。
    そして「不完全」
    「エキセントリック」

    世界は美しいのよ
    生命はただそれだけで美しいの

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    2009年10月04日
  • period 3

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    発行日を確認したら、3年半ぶりの続刊だった。
    でも、そのブランクを感じさせずに一気に読ませてくれた。

    気になったのは、従姉妹のまいらの描線。
    他の美形キャラと比べて、明らかに力入ってない。
    ある程度の劣化は仕方ないのだろうか?

    そして、帯には今年秋に連載再開とのこと。
    4巻が出るのは、1年以上先なんだろうなぁ。

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    2009年10月07日
  • 透明人間の失踪

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    攻撃力が低くなっていた頃の。ミステリアスで面白いけど。この作家に「己の影」を描かせたら右に出る者はいないと思うよ。

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    2009年10月04日
  • ジュリエットの卵〔文庫版〕 1

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    双子の間の愛。
    自立する妹と、何でも出来るが決して一人で立てない兄、彼らの最後の会話は美しく、そして悲痛だ。

    重層的に展開する全ての物語に愛が含まれ、悲劇的な最後を更に美しくする。
    物語の完結性は見事というしかない。ときとして象徴的な表現が多用される各話の表紙イラストも大好き。

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    2009年10月04日
  • お父さんは時代小説が大好き

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    本は心のごちそう。さまざまな分野の本を、マンガや対談を通してさまざまな楽しいエピソードを盛りこみながら親しみやすく紹介。本を生活の中の一場面において、ストレートな感性で綴る。

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    2009年10月07日
  • 少年は荒野をめざす 1

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    この漫画で「大人は大きくなった子供」というのを学んだような気がします。今読むと”あのときわたしも若かった”状態で照れますが。

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    2009年10月04日
  • お父さんは時代小説が大好き

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    本に纏わるエッセイは大好き。それがマンガで描かれてるなら一粒で二度美味しい! 筆者のお父さんは典型的な日本の夫であり父であり、でもそれを第三者の目から描くと何とも面白い。

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    2009年10月04日
  • お母さんは「赤毛のアン」が大好き

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    筆者のお母さんってすごい人だと思う。何でもできて主婦のプロって感じだけど(そんなの昔は普通だったんだろうけど)、情操面で何かが決定的に欠落してるのか、もしくは超克してるかのような……人物的な興味を禁じ得ない。

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    2009年10月04日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 3

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    このマンガの行き着く先が、十一だとしたら、なんと無惨なほど正確に、この作者は現実を切り取ってしまっているんだろうなぁと思う。

    でも、少しずつ礼智が、友だちにとけ込んでいったように、そして、結局、十一が助かってしまったように、行き着く先のそのさらに向こう側をなんとか、のぞきこもうとしている。
    その部分を信じて。

    そうした冷たいぐらいに冷静な目のにしか見えない真実もきっとあるから。

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    2009年11月29日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 2

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    「今林君の次に!!」

    は、ちょっと笑ってしまった。でも、そういうことってあると思います。
    これはでも、4年生ぐらいの感覚というより、2、3年生ぐらいの感覚かも。3年生と4年生って、結構、壁がある気がします。どうでしょう?

    ものすごく厳しいお話。でも、その厳しさの中に、現に生きているんだなぁと思います。それぞれに、それぞれの事情を抱えて。
    でも、お母さんの優しさとお父さんの素直さは、どこかで救いになっているかも。

    わたしは、合田くんが好きです。

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    2009年11月29日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 1

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    やり直そう何度でも運命が根負けして
    "世界"と"恋人"のカードを
    ぼくらのために開くまで

    「恋愛」を専門とする心理学者森依の周りに集う学生・患者たちの恋の話。
    片恋であったり、憎しみであったりしてぞくっとすることもある。
    それでも「人は幸福になる義務がある」という彼の持論は、私の救いでもある。

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    2009年10月04日
  • ぼくだけが知っている〔文庫〕 1

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    マスコミが、嬉々として子どもを殺している今この時期に、この本を読むというのも、なんともタイムリーというか……。

    子どもの世界は、残酷で、偏見に満ちていて、そして、本人たちにとって「どうしようもないこと」でできている。かつても、いまも、これからも。
    そんな、当たり前で、多分、子どもの時代には知っていた、そして、大人になるにつれて目をそらしてきた。そんなことでできているマンガです。

    だから、礼智は、けっして特別な子どもではありません。例え大人にとって、それがどんなに非論理的で、ワガママ、子どもっぽく見えたとしても、それぞれ子どもたちは、自分の事情と、理屈の上で行動しています。

    特に、大人と子

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    2009年11月29日
  • 恋愛的瞬間〔文庫版〕 1

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    恋愛的瞬間って??と思いながら読みました。これもとっても好き。もっと長く連載してくれたら嬉しかったかも。

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    2009年10月04日
  • period 2

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    みんなどこかしら、欠けてる処があって、だから強くて、美しいなぁと。こういう、ぎりぎりの危うさは吉野作品ならではかなぁ。

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    2009年10月04日
  • 吉野朔実は本が大好き 吉野朔実劇場 ALL IN ONE

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    ☆3.5 『こんな映画が、』より来たる
     『こんな映画が、』を先に知ってゐて、こちらは一年前に知った。読んでみる。
     まあ、一般的な読書文化人といふかんじで、SFは好きでエンタメがもちろん、雑学にも興味があせない。しかし、総じて物足りない気がする選出ではある。

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    2024年10月05日
  • 吉野朔実は本が大好き 吉野朔実劇場 ALL IN ONE

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    亡くなったのは残念だが、こうして9冊? も合冊になって、1991年から2016年という四半世紀という、長い長い読書遍歴を概観できるのは、ありがたい。
    好みがかぶっているところは単純に嬉しく、今まで横目に入っていた本を読みたくなり、素敵なエッセイ漫画。
    穂村弘、春日武彦が度々登場するのも楽しい。

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    2021年06月13日