田辺イエロウのレビュー一覧
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無道編完結、そして舞台は烏森へ。
兄弟間の溝は埋まったのか、距離は縮まったのかは微妙なところ。
兄貴は何度でも深淵に立つ気なんだろうか。それでも弟がいれば正気でいられる、と?
でもその弟も結構きわどいところに立ってる気がするのは僕だけ?
そして影宮と秋津が学校へ潜入開始。
このとき限を思い出す描写が来るとは思わなかった、不覚にも泣いた。
淡々と物語は進んでるけど、良守はずっと覚えてるんだなあ。
それと特筆すべきは、前回に引き続き、良守の特異性が客観的に描写されている点。
ずっと思ってたけど、やっぱり歴代で一番烏森の影響が強いんだ。それはどういう意味を持つのか。
でも一番は黒蝶襲来時の良守の -
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まるっと無道編。兄弟祭。
この話はいろいろ詰まってて内容が濃い。
合間にはさまれる兄弟の過去が切ない。
あんなに小さいのに方印をとっさに隠す良守と、それに苛だち無理やりその右手をつかむ正守と。
結界師でなければ、長男が正当継承者であれば、こんな捻じれた関係にはならなかったかもしれないのに。
正守は弟への嫉妬と、羨望と、烏森への憎悪といろんなものがごちゃ混ぜになってそうで難しい。
一番はどれなんだろう。
そして悪人でも助けるもんは助ける、ときっぱり言い切る過去の良守。
そのシンプルすぎる思考が、純粋さが、やっぱり彼の良さでもあるし、怖さでもある。
そしてその助ける、という約束は現在でも有効だった -
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黒芒楼編、ついに決着。
どっか他のマンガの熱血系主人公と違うとは思ってたけど、彼の特異性がだんだん出てきた回。
火黒の「周りとの違和感」の話に対して、「ねえよ」と言い切った良守。
なぜかこの答えが私にはぞくりとした。いくら小さい頃から結界師として修業してきたとはいえ、
よそとの違いも気にせず、妖を退治するため夜な夜な学校に通う生活を何の違和感もなく普通だと言えてしまう彼。
時音だったら、多少の違いを理解して、その上で使命感と誇りを掛けて受け入れてる感じがするんだけど、
良守の場合それとは少し違う気がする。
そして初めて出た良守だけの白絶界。
今回は姫の助力もあったにせよ、そのパワーの桁外れ -
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黒芒楼編も大詰めに。
主人公ほったらかして決着していく白と松戸、藍緋と火黒。
白の空っぽの下りは自分にも若干思い当たる節があるだけに彼のすべてを否定はできない。
でもリサの、松戸の気持ちもわかるから、やりきれなさが残る。
そして藍緋と火黒。人の弱さと強さを見た藍緋、つながりを否定する火黒。
この二人は決して相いれないなと。
そして一方影宮を救出し火黒を探す良守。
影宮の弱さが、普通の少年らしくてイイ。同年代の少年に前に行かれる、背中を見るポジションに居るしかない彼の苛立ち。
ついに対決する火黒と良守。
完全な敵対者としては火黒が初なので、どう決着するのか。 -
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良守と淡幽様のやりとりがほのぼのとしていて良かったのに、だんだんとそうともしていられない展開に…。無道さんも、裏表紙を見た時から気になり始めて本編読んで好きになったので、淡幽様も無道さんもまた出てきてくれたらなと思いつつ…そうもいかないだろうなぁ…。兄弟のすれ違い…って言い切れるほど簡単なものではないですが、そこら辺が見ていて切ないです。けど、小さい頃の良守が、たとえまっさんが極悪人でもそんな事関係なくて、一瞬だけだけど助けてやるっていうその言葉に、単純だけど兄弟って良いなって思いました。完全に溝を埋めれなくても、少しずつお互いの気持ちが分かっていけば良いなと。