松本大洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレそらもう、間違いなく、めちゃんこオモロイいですね。最高ですね。
全5巻。長すぎず、短すぎず、書き足らずではなく、書き過ぎることもなく、いやもう、この全5巻の中に、全てが詰まっております。絶妙。あまりに絶妙過ぎて素敵。いやはや、素晴らしいですね。
単行本全5巻でいいますと、オリジナルのBig Spirits Comics Special版でいいますと、単行本1巻の表紙、スマイル。2巻、チャイナ。3巻、アクマ。4巻、ドラゴン。5巻、遂に、ようやく、満を持しての、ペコ!最初がスマイルで始まり、最後がペコで終わる!っていう持っていきかた、凄い。超好き。1巻の表紙がペコでない。っていうね。で、ちゃんと、この5人で綺麗に終わる、っていう感じがね。凄いよなあ。松本大洋さん、この並びも、計算していたのかなあ。すげえぜ。
あと、映画との比較になるんですが、
「この星の一等賞になりたいの卓球で俺は!そんだけ!」
とか
「アツがナツいぜ!」
とかの名言。映画では、正にココ!!みたいなカットで、バシッと抜いて表現されていた気がするのですが、漫画では、思いのほか、あっさり流されてるコマなんだなあ、とか、思いました。アレは、映画化した際の脚本家の宮藤官九郎さんか、監督の曽利文彦さんが、「映像としては、ここでこの名ゼリフを、バチっとクローズアップしたい!」って思いが、あったんでしょうかね?どうなんでしょうね?気になるなあ。気になるんだなあ。そんなことも、漫画を読み返してたら、思っちゃったりしたんですよねえ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレもはや、卓球マンガの大定番、ほぼほぼ、永遠の名作、の、仲間入りをしている作品だと思われるのですが、まあ、とんでもなく面白いです。
1996年に、単行本の第1巻が発売されているのですね。2019年現在からすると、26年前か、、、驚くなあ。まあ、今の時点で読んでも、おっそろしく古びてないので、そらもう大したもんですね。ある種の壁を突き抜けた作品は、そのジャンルにおいて、永遠に模範となる存在となり得る、という、良い証明の作品ではないでしょうかね?
凄くうろ覚え、且つ個人的な感傷になりますが、この作品が発表された1996年当時、自分は大学生になったばかり、くらいだったのですが、本当に申し訳ない意見なのですが、卓球、という競技の存在感って、「ダサい」に近い認識だったと思うんですよ、世間一般の常識として。
野球、サッカー、バスケなんかと比して、ダサい球技。それが卓球。みたいなパブリックイメージを、なんとなく自分個人だけの思いかもしれませんが、世間体としてみんなが思っている、そんな風潮の時代だった、気がするんです。
でも、そんな時代の雰囲気のなかで、既に大注目の漫画家的存在だった松本大洋が、卓球を題材に新連載を始めた。そしてそれが、問答無用の大傑作だった。
その事実が、なんと言いますか、素敵なんですよねえ、、嬉しいんですよねえ、、、
きっと今後も、マンガという表現形態が無くならない限り、あらゆる世代を超えて読み継がれていく作品なんだろうなあ。そんな気がする。それほどに大好きな作品ですね、うん。
ちなみに、この漫画、そもそもの始まりからして「僕の血は鉄の味がする」の名ゼリフからスタートするわけですが、漫画のスタート時点では、このセリフを言っているのは、スマイルこと月本誠なのですが、このセリフを元々、スマイルに教えたのが、ペコこと星野裕なんですよね。186ページなのですが、ペコがスマイルに「知ってるか?血って鉄みたいな味がするんだぜ!」って言ってます。だから、このスマイルのセリフは、「僕もペコも同じだ。血は鉄の味がする。あこがれ続けているヒーローであるペコと、僕は、そこは同じなんだ。嬉しい!」っていう、感動の表現のセリフなんかなあ、とか、思った次第でした。 -
なんという「哀しい」作品
その独特のタッチや世界観に目を奪われがちなのですが、そこに描かれているのは主人公の狂気とも言える悪魔的な強さと「哀しさ」....。
「ミドルの荒野」に立つ王者とそれに引き寄せられる者たち。そしてその先にあるものとは?
ラストのコマを見たとき、思わずサーキットに散った故アイルトン・セナを思い出しました。
勝利に対するその狂気のような一途さ。それは「頂点=ポールポジション」に立つ王者の孤独な姿であったのかもしれません。
その危うさはあまりにも美しく、そして哀しいものであったと改めて痛感させられる作品でした。 -
購入済み
面白かったです
全体の感想です。
この人の、他の真似でない個性的な絵が好きなのですが、少し念入りに描かれすぎて暑苦しい(ゴチャゴチャしている)と感じる事もあります。しかし今回は日本の時代物のせいか、筆で描いたような勢いのある線でシンプルに描かれていて、すっきりと無駄のない感じです。
遠近法を狂わせたような部屋の描き方、ピカソのような顔の輪郭からはみ出した目なども、斬新でありながら奇をてらった感じはなく、勢いにまかせて描けば自然にこうなるといった感じでとても良いです。
物語は王道のパターンですが、犬猫の会話や刀の幽霊などが面白いし、悪役が動物を愛したりして単なる悪者でない所にも奥行きが出ていると思います。
全8巻は一気読みにちょうど良いくらいの長さなのですが、この話、面白かったので、もう少し肉付けして長く続いてほしかった気がします。