山口つばさのレビュー一覧
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購入済み
色のない雨がいつか虹を描くよう
絵をきたからこそ気づけたことがある。研鑽を続けたからこそたどり着いた境地がある。たかだか数年の頑張りじゃたどり着けない境地がある。
でもやらなきゃ絶対に気づけなかった。当たり前のことを。雲を掴むような努力が、地を濡らす程度の色のない雨のような努力が、虹を呼び込んだのだと思うと、感無量です。いいものを読ませていただきました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ就職して結婚して、家庭をもって老いて死ぬ。それだけじゃ嫌なんだ。自由になりたい。この世界の重力を忘れるような浮遊感、飛翔感、全能感。その一瞬があることを知ってる。矢口八虎は高校二年生。ある時、美術室で一枚の絵に出会うことで、美大受験を志す。絵なんかじゃ食っていけない。かかる学費と競争率。どうしたって親に反対されるのが目に見えてる。それでも。
「勉強も学校生活も、何もかもそこそこに」楽しんでいる八虎が、「本当の自分」を絵画を通して見出だしていこうとする作品。そこに「美大受験」という「自己表現に点を付ける」難しさがからんできて、その中で自分を形にする道を探っていく。手段も無限にある中、八虎の正 -